【獣医師監修】犬の胸水とは?原因から症状、治療法、予防まで解説!

犬の胸水をご存知ですか?心不全等の心臓病、癌、細菌等による炎症等が原因で発症し、息が苦しい等の症状を引き起こす病気です。治療としては水を抜く利尿剤やステロイド等の薬、ドレーン、手術等が行われます。この記事では犬の胸水について原因から症状、治療法まで解説します。

犬の胸水とは?完治する病気なのか

犬の胸水とは胸腔に液体が溜まってしまう状態のことです。その原因は様々ですが、心疾患や悪性腫瘍などから発症することが多く、呼吸困難や食欲不振などの症状が見られます。


胸水の予防法や発症した時の治療方法、費用が気になりますよね。


実は、明確な予防法はないのですが、早期発見をすると適切な治療ができるため、改善が期待できるのです。


今回「ほけんROOM」では、

  • 犬の胸水の概要、原因、症状
  • 治療方法や治療費用、予防方法
  • 胸水になりやすい犬種・年齢
  • ペットの医療費を補償するペット保険

について、解説していきます。


この記事を読んでいただければ、犬の胸水の内容や治療法が分かり、実際に発症した際に役立つと思います。


また、動物病院を受診した時の医療費に備えられるペット保険の必要性についても解説していきます。


ぜひ、最後までご覧ください。

犬の胸水とは?原因や症状、腹水との違いも解説!

犬の胸水とは胸腔内に液体が溜まってしまう状態のことです。


その原因は様々ですが、心臓病や肺がん、リンパ腫などから発症することが多いです。


症状としては呼吸困難、食欲不振、元気がなくなる、下痢や嘔吐などが見られます。


ここでは、胸水の内容、原因、症状について詳しく見ていきましょう。


以下の内容について、説明していきます。

  • 胸水とは?腹水との違いも解説!
  • 胸水の原因とは?レントゲン等の検査方法も解説!
  • 胸水の症状は?呼吸困難、食事を残す等の症状を紹介!

犬の胸水とは?腹水との違いも解説!

胸水とは胸腔内に液体が貯留する状態のことです。


正常時でも肺がスムーズに機能するための潤滑油として微量胸水は認められます。しかし、何らかの異常により液体の量が多くなると肺や心臓を圧迫し、重度化すると呼吸困難から死亡することもあり、緊急的な処置が必要になります。


液体は原因や症状により、タンパク質などの成分を含んだ体液や血液、膿を含むもの、比較的透明なものなど様々な種類が見られます。


一方、腹水は胃や腸などの臓器が収まっている腹腔に液体が溜まってしまう状態のことをいいます。こちらも溜まった液体が胃や腸などを圧迫し、様々な悪影響を及ぼします。


胸水と腹水の見分け方は液体が溜まる場所の違いですが、いずれも体内の一部に液体が集中的に溜まることで臓器が圧迫され、体に極端な負荷がかかります。

犬の胸水の原因とは?レントゲン等の検査方法も解説!

犬の胸水の原因と検査方法について見ていきましょう。


原因

液体の種類により、以下の原因が考えられます。


滲出液(炎症があり、たんぱく質とともに血管外に出てくる液体)の場合

  • 肺葉捻転
  • 腫瘍
  • 肺炎
  • 胸膜炎
  • 胸部の外傷
  • 感染

漏出液(血管から液体が漏れやすくなり、血管外に出てくる液体)の場合

  • 右心不全(心臓病・フィラリア症)
  • 心膜疾患
  • 腫瘍
  • 腎不全
  • 肝不全
  • 膵炎
  • ネフローゼ症候群
  • 横隔膜ヘルニア

また、リンパ液が溜まる乳び胸は原因が特定できない場合が多く、特発性乳び胸と診断されます。


検査方法

臓器の隙間である胸腔に異常な量の液体がたまると、病的な胸水としてレントゲンエコーで診断できます。

成分を分析することで、蛋白成分や細胞成分、白血球などから胸水の原因を調べます。疑わしい臓器の確認のため、超音波検査、CT検査、MRI検査を行うこともあります。

犬の胸水の症状は?呼吸困難、血便、食事を残す等の症状を紹介!

胸水の症状は以下の通りです。
  • 呼吸困難
  • 咳・舌・粘膜が青紫色になる(チアノーゼ)
  • 食欲の低下
  • 元気がなくなる
  • 運動をしなくなる
  • 疲れやすい
  • よく寝ている
  • 苦しい、しんどい様子が見られる
  • 下痢や嘔吐
  • 血便
胸水が溜まり始めた初期では無症状であることも多いですが、緩やかに溜まっていくと徐々に心臓や肺を圧迫し、呼吸困難の症状が出てきます。

呼吸困難は以下のような状態です。
  • すぐに息が上がる
  • 口を開けて呼吸をする
  • 呼吸の回数が増える
  • 体全体で大きく呼吸をする
  • 安静時にも呼吸が速い
  • 呼吸が浅い
また、散歩の途中に動かなくなったり、ご飯を欲しがらず極端に食事の量が減るなど元気がない様子も見られ、下痢や嘔吐を繰り返すなどの症状も出てきます。

犬の胸水の治療法や治療費、予防法を詳しく紹介!

犬が胸水になった場合、どのような治療を行い、どれくらいの費用がかかるのかを見ていきましょう。


最初の治療として胸腔穿刺で胸水を抜き、呼吸を楽にしてあげます。その後原疾患の治療を行いますが、重篤な場合は外科手術が必要になるケースもあります。


胸水の症状は様々な病気の進行とともに現れてくることが多く、基本的に予防法はありません。しかし、早期発見と対応により、改善が期待できるため、いつもと違う様子があれば、すぐに動物病院へ連れていくことが大切です。


ここでは以下の内容について説明していきます。

  • 胸水の治療法や治療費用を紹介!
  • 胸水の予防法は?異常があればすぐに動物病院に診せよう

犬の胸水の手術等の治療法、治療費用を紹介!

胸水の治療法や手術、治療費用について見ていきましょう。


治療法

まずは、胸腔に溜まった液体を排出させるために胸腔穿刺を行います。原疾患によるので一概には言えませんが、症状に応じてステロイド薬の投与等を行います。


症状が進んでいる場合は、胸腔に針や専用の器具を差して胸水を抜く胸腔穿刺胸腔内ドレーンによる胸水の排液、高濃度の酸素を吸わせて呼吸を楽にする酸素療法を行います。


手術

重篤状態の場合、緊急で麻酔を使った外科的手術が行なわれますが、体力を要するので、獣医とよく相談する必要があります。


治療費用

胸水の溜まり具合を確認するための超音波検査やレントゲン検査、利尿剤の投与、胸腔穿刺などを含めて、一回の治療で1万~数万円がかかります。


原因が特定できない場合や治療しても完治が困難な場合は、定期的な治療が必要になり、都度、通院・薬代などがかかります。

犬の胸水の予防法は?異常があればすぐに動物病院に診せよう

胸水の症状は様々な病気の進行とともに現れてくることが多く、予防できる詳しい方法はありません。そのため、元気がない、食欲不振、呼吸が乱れているなど、いつもと違う様子があれば、すぐに動物病院に受診しましょう。


胸水を早期発見できれば、原因となる疾患の特定や早めの対処が可能になります。また、症状が進行する前に投薬治療や食事療法などを開始でき、改善を期待できます。


症状が悪化すると、胸腔穿刺や外科手術が必要になります。これらの処置は体への負担が大きく、体力のない高齢犬などは対応できない可能性があるので、注意が必要です。

胸水になりやすい犬種や年齢、性別はある?

胸水になりやすい犬種は特になく、性別でも差はありません。


ただし、高齢犬は心臓病や癌になることが多く、そこから胸水を発症することがあるので、注意しましょう。


胸水はどの犬種でも発症する可能性があります。日頃から愛犬の体調には気を配り、少しでも異変があれば動物病院を受診するようにしましょう。


早期発見・早期治療が大切です。

もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!

飼い犬が病気やケガをして動物病院で診察を受けた場合、医療費は全額自己負担になり、思わぬ高額費用がかかることがあります。


そのため、飼い主はペットの医療費を補償するペット保険に加入しておくのがおすすめです。プランに応じた保険料を支払うと、ペットが通院・入院・手術などをした場合、費用の一部を保険金として受け取ることができます。


犬も年齢が上がるとともに健康上のリスクが高まる上に、高齢になったり、病気になってからではペット保険への加入自体が難しくなります。そのため、子犬の頃からペット保険で備えておくと安心です。


ほけんROOMではペット保険に関する記事が多数取り揃えられています。保険の選び方やかかりやすい病気、飼育のポイントなどの情報収集や保険料シミュレーション、一括比較などもできます。ぜひ参考にしてみてください。

まとめ:犬の胸水とは?症状を改善する方法も解説!

犬の胸水について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 胸水は胸腔に液体が溜まってしまう状態のこと
  • 原因は様々だが、心臓病や癌、腫瘍などから発症することが多い
  • 検査はレントゲンやエコーなどで行い、原因を特定する
  • 症状は呼吸困難、チアノーゼ、食欲低下、体力減退などが見られる
  • 治療法は利尿剤の投与や胸腔穿刺、外科手術など
  • いつもと違う様子があれば、すぐに動物病院にかかることが大切
  • 高齢犬は心臓病や癌などのリスクが高く、そこから腹水を発症することもある
  • ペットの医療費を補償するペット保険への加入がおすすめ
でした。

犬の胸水は様々な原因から発症しますが、特にこれといった予防法はないので、いつもと違う様子があれば、すぐに動物病院に受診して、適切な治療を受けましょう。

動物病院の医療費は全額自己負担になるので、ペット保険で備えておくと安心です。

ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

この記事の監修者
森下 浩志
2018年に早稲田大学基幹理工学部に入学。保険×テックの領域で保険業界をイノベーションをしていく姿勢に共感し、「ほけんROOM」の運営に参画。2019年にファイナンシャルプランナー、損害保険募集人資格を取得。

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