【獣医師監修】猫の多発性嚢胞腎とは?原因、症状、治療法を解説!

猫の多発性嚢胞腎をご存知ですか?原因は遺伝性であり、遺伝子異常による腎機能の低下で餌を食べない、血尿等の慢性腎臓病のような症状が起こります。治療法としては内服薬や食事療法が行われます。この記事では猫の多発性嚢胞腎について、原因から症状、治療法を解説します。

猫の多発性嚢胞腎とは?余命はどの位なのか

多発性嚢胞腎とは腎臓に嚢胞ができ(液体がたまった袋状)少しづつ大きくなりながら数が増えていき、腎臓の働きが徐々に低下していくという病気です。


それぞれのネコによって進行度合いは変わってきますので余命を定めることは難しいのですが、一般的に3歳から10歳までに腎不全の病状がでるといわれています。


誰でもかわいい愛猫がいつまでも元気であってほしいと思うものです。


そこで今回「ほけんROOM」では以下のことを解説します。

  • 原因と症状
  • 治療法、治療費、予防法
  • かかりやすい猫種、年齢、性別
  • ペット保険へのおすすめ
  • 寿命を全うできる?
この記事を最後までお読みになるなら、万が一愛猫が発症してしまった場合でも必要以上に心配せずに対処することができます。

猫の多発性嚢胞腎とは?原因や症状を詳しく解説!

もし愛猫が多発性嚢胞腎と診断された場合、どのような体調の変化が出るのか?また余命はどのくらいなのか?など多くの不安や疑問が浮かんでくると思います。


この見出しでは

  • 完治するのか、寿命は?
  • 発症する原因は?
  • 血液検査で知ることができる
  • 慢性腎臓病と似た症状である
これらの事をお伝えいたします。

これらの詳しい情報を知るなら、普段の生活の中でかわいい愛猫の体調不良を見逃さないように気を付けることができます。

猫の多発性嚢胞腎とは?完治して最期まで長生きできるのか

残念ながら発症してしまうと元に戻らない腎臓の病気で完治するための有効な方法はなく、今のところ、くすりの処方、食餌療法、輸液、などの「対症療法」を行うということが現状です。

この病気はとてもゆっくりと進行するため、初期段階ではほとんど病気を示す兆候が見られず気づかないうちに病気が進行している場合があります。

そのため病状が出る前に検査を行うなら、早い段階で発見し対症療法を施すことができますので出来るだけ長生きできるよう延命効果を期待できるでしょう。

それぞれのネコによって嚢胞の状態の進行度合いはさまざまですが、一般的に7歳前後で周囲の正常な組織を圧迫し腎機能が低下していきます。

ただ、個体差はありますが腎機能の機能が低下することに体が順応し最期まで病状が出ないネコもいるようです。

猫の多発性嚢胞腎の原因は?遺伝性なので血液検査で分かる!

猫の多発性嚢胞腎は遺伝的なものであり、生まれつきの病気です。親のどちらかに遺伝的な異常がある場合、50%の確率で子供に遺伝します。

腎臓を構成するタンパク質異常により、左右の腎臓に嚢胞(腎臓に液体をため込んだ多数の球状の袋)ができ、その嚢胞が年を取るごとに徐々に数を増やしながら大きくなりその結果正常な腎機能が失われてしまう病気です。

初期の段階ではまだ嚢胞がまだ小さく見つけにくい病気ですが、遺伝子検査(血液検査)によって早く、確実に診断を行うことができます。

ご自分の愛猫に、発症する要素が有るかどうか調べる必要がある場合、なるべく早い時期に検査センターにおいて遺伝子検査(血液検査)を受けることをお勧めします。

猫の多発性嚢胞腎の症状は?慢性腎臓病と似た症状が出る!

ネコが年齢を重ね徐々に嚢胞が大きくなるにつれて慢性腎臓病と似た病状が見られるようになり、その場合下記のような体調の変化が現れます。
  1. 尿量が増える
  2. 水をよく飲む
  3. 体重減少
  4. 低体温
  5. 貧血
これらの病状が現れる場合かなり進行していることが考えられますので、小さなサインも見逃さないように日々の体調に気を配りましょう。

さらに病気が進行し慢性腎臓病の末期になると尿毒症の病状が見られるようになります。
その場合下記のようなの体調の変化が現れます。
  1. 尿が出ない
  2. 血尿
  3. 嘔吐、下痢
  4. 口臭、口内炎
  5. 運動失調、けいれん
  6. 脱水、発熱、
  7. 徐脈、頻呼吸
この病気の特徴として、病気の進行はとてもゆっくりなためそれぞれのネコによっては体が順応することがあり、腎不全の病状を示さず長期間経過していることもありす。

猫の多発性嚢胞腎の治療法や治療費、予防法を紹介!

誰でもご自分の愛猫が病気で苦しむ姿を見たくないものです!早い時期に対処法を知り、悪化しないように出来ることを行うことはとても大切です。


今のところ完治させる医療法はありませんが、腎臓に負担をかけないような食餌療法や進行を遅らせるためのくすり治療など対症療法を行うことでかなりの程度病状を軽減し、体調を安定させることができます。


この見出しでは

  • くすり療法、手術などの医療費
  • 予防法、早期発見・早期治療
などの「対症療法」についてをお伝えいたします。

多発性嚢胞腎の内服薬や手術等の治療法、治療費を紹介!

多発性嚢胞腎に対する直接的な手術はありませんが、予防策として避妊事療法を行うことができ、また下記のような対症療法を行えます。

輸液療法

脱水症状や体内に溜まった毒素を排出することができます。


慢性腎臓病治療薬(セミントラ)

尿蛋白や病気を進行させる様々な悪化因子を抑えます


血圧降下剤、慢性腎臓病治療薬

高血圧を安定させることができます。


エリスロポエチン

貧血を改善することができます。


制酸剤

吐き気や嘔吐の症状を抑える事ができます。


治療費の目安

診療項目単価金額
避妊手術手術代のみ15,000~30,000円
診察料1,000円1,000円
超音波検査3,500円3,500円
皮下点滴3,000円3,000円
処方食3,800円3,800円

診療所によって医療費は異なりますので、あくまで参考例となります。

猫の多発性嚢胞腎の予防法は?早期発見・早期治療が大切!

残念ながらこの病気は遺伝的な疾患のため病気にならない為の予防法はありません。

今のところ最善の方法として、多発性嚢胞腎と診断されたネコは避妊去勢手術を行うこと、また繁殖を控え遺伝させる可能性を減らすことです。

遺伝する可能性の高い猫種の場合超音波検査遺伝子検査を行うことで、まだ病状が出ていないうちに早期に発見することができます。

早期発見・早期治療を行うなら繁殖を控えることができ、また病状の進行を遅らせ延命につながる対症治療を行うことができるので、とても大切といえます。

多発性嚢胞腎にかかりやすい猫種や年齢、性別はある?


多発性嚢胞腎は、発症しやすい猫種や年齢、性別があるのでしょうか?


今のところ分かっているのは、親猫のどちらか多発性嚢胞腎を持っている場合、性別にかかわりなく50%の確率で子供に遺伝します。


<多発性嚢胞腎が多く報告されているネコの種類>

  • ペルシャネコ・ペルシャネコを交配したネコ(全体の4割近い猫に発症)
  • エキゾチック・ショートヘア
  • ヒマラヤン
  • ブリティッシュ・ショートヘア

など種類に多く見られます。


また他にもアメリカン・ショートヘアやスコティッシュ・フォールドにもみられ、雑種でも発症例が確認されています。


それぞれのねこにもよりますが発症した場合、一般的に3歳から10歳までに腎不全の症状を引き起こすまでに進行します。

もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!

ペットを飼うということは、家族が増え生活が豊かになる一方、一つの命を預かるという大きな責任も伴います。

万が一かわいい愛猫が多発性嚢胞腎にかかってしまった場合、進行を止めることはできず生涯付き合っていかなければなりません。少しでも快適に過ごせるために、早めの対処を行い継続してケアを行うことが必要にです。

しかし現実問題として、ペットの医療費は人間とは違い医療保険がきかず、た高額になることがあり必要なケアをしてあげれるかと悩む飼い主さんもいると思います。

そんな万が一の時のためにペット保険に加入しているなら医療費を心配することなく安心してケアを継続することができ安心です。

ほけんROOMではペット保険について詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

まとめ:猫の多発性嚢胞腎とは?寿命を全うできる種類の病気か

多発性嚢胞腎は遺伝的なものでゆっくりと進行していくため寿命を全うできるかどうかはそれぞれのネコによって、また早めの対応によっても変わると言えます。

ご自分の飼っている愛猫が遺伝的にかかりやすい種類の場合、早めの検査早めの対症療法を行うことで病状の進行を遅らせ、出来るだけ長生きできるように助けることができます。

この記事のまとめとして
  • 病気の原因は遺伝性
  • 慢性腎臓病と同じ症状
  • かかりやすい猫種
  • 遺伝子検査で早期発見・早期治療
  • 治療法・治療費・予防法
以上のことを詳しくお伝えすることができました。

かわいい愛猫との快適な時間を少しでも長く過ごせるように事前にペット保険に加入することをお勧めいたします。

ほけんROOMでは、他にも様々なペット保険に関する記事を公開しておりますのでぜひご覧ください。
この記事の監修者
森下 浩志
2018年に早稲田大学基幹理工学部に入学。保険×テックの領域で保険業界をイノベーションをしていく姿勢に共感し、「ほけんROOM」の運営に参画。2019年にファイナンシャルプランナー、損害保険募集人資格を取得。

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