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猫の中耳炎についてご存知ですか?外耳炎の悪化が主な原因で、ふらつきや嘔吐等の症状がみられます。治療では抗生剤等の薬を主に使いますが、原因によっては手術をすることもあります。この記事では猫の中耳炎について、原因や症状、特徴、治療法、治療費、予防法を解説します。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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猫の中耳炎とは?後遺症も残る治らない病気なのか

いま、猫はペットとして大人気です。愛くるしい表情に、甘えてくる様子など、一緒にいると癒されますよね。


しかし、日々のケアをしっかりしてあげないと、病気になりがちなところもあり、特に猫の場合は中耳炎にかかるとやっかいです。単なる耳の炎症と考えていると、大変な事態になってしまうかもしれません。


そこで今回「MOFFME」では、猫の中耳炎について、

  • 猫の中耳炎とはどんな病気か
  • 中耳炎の治療法や、費用について
  • 中耳炎にかかりやすい猫の年齢や種類
  • いざというときの備えとしてのペット保険について

以上のことを中心に解説していきます。


この記事を読んでいただければ、猫の中耳炎の特徴や予防策がわかります。また、猫の様子や変化に気づき、悪化する前に治療できるので、猫が辛い思いをすることもなくなります。


ぜひ、最後までご覧ください。


またMOFFMEでは、ペット保険のランキングについても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。

猫の中耳炎とは?特徴や原因、症状を詳しく解説!

猫がかかる病気として、中耳炎があります。単なる耳の炎症かな、という印象を持たれるかもしれませんが、悪化すると手術が必要になったり、一生治療し続けないといけなくなる病気です。


そこで、まずは猫の中耳炎について、

  • 中耳炎は自然治癒できるのか
  • 中耳炎の原因
  • 中耳炎になったときの症状

以上のことを解説します。


中耳炎は、軽く考えていると、一気に悪化してしまう怖い病気なので、どのような病気なのかについて、正しい知識を身につけてください。

そもそも猫の中耳炎とは?自然治癒でも治る病気なのか

猫の耳は、外側から奥に向かって、外耳中耳内耳にわかれており、中耳炎は中耳の部分に炎症が起こる病気です。


中耳は鼓膜からその奥に続く鼓室までを指すことが多く、音や振動を伝えていますが、猫の鼓室は2つの部屋に分かれているので中耳を洗浄するとなっても、奥の鼓室まで洗浄することは難しく、治療が困難な原因となっています。


耳だれや、頭を振るなど症状が出たときにすぐに治療できるといいのですが、放っておくと悪化し、ひどくなると手術も必要なったり、最悪の場合、生涯にわたって中耳炎の治療を行わなくてはいけないこともあります。


自然治癒では治りにくい病気なので、猫の様子がおかしいと感じたら、すぐに病院に連れていってください。早期発見・早期治療がいいでしょう。

猫の中耳炎の原因は?外耳炎が悪化して炎症を起こしてしまう

猫の中耳炎の原因は、外耳炎や耳管の方からの細菌感染によることが多いです。


外耳炎からは感染が鼓膜まで進行し、穴が開くことにより炎症が中耳や内耳まで波及することで起こります。


また、上部呼吸器感染症などから細菌が耳管を通り、中耳に到達し感染することもあります。それ以外では、異物や腫瘍なども原因としてはあげられます。


そのため、常に耳や鼻を清潔に保つことが必要です。特に耳については、垢が溜まっていないか普段とは違う臭いはしないか色が変化していないかなどをチェックして、こまめに耳掃除をしてあげましょう。


ただし、あまりきつく掃除をするとかえって傷つけてしまうこともあるので、優しくしてあげてくださいね。

中耳炎の嘔吐やふらつき等の症状を解説!悪化すると内耳炎かも

中耳炎かどうかは、猫の様子から判断できます。


たとえば、猫に以下のような様子が現れたら、中耳炎を疑ってください。

  • 食欲不振・嘔吐
  • ふらつき
  • 頭を傾ける・頭を振る
中耳炎になると、耳の奥や頭の近くでかゆみや痛みが出ます。そのため、頭を振ったり、頭を傾けたりするしぐさが見られます。

また、顔の神経にも影響するので、口やあごを開けにくくなり、食事の量が減り、食欲不振になります。

さらに進行すると内耳炎になり、平衡感覚が失われまっすぐ立てずふらついたり、目が回って、すぐに倒れたりすることも増えます。

そうすると呼吸器官などに影響が出て、命にかかわることもあるので、上記のような症状がみられたときは、注意してください。

猫の中耳炎の治療法や治療費、予防法を詳しく解説!

猫の中耳炎は、放っておくと後遺症が残ったり、生涯にわたって治療が必要になるこわい病気です。


しかし、軽いうちであれば薬や日帰りの治療で済むため、猫に負担もかからず、治療費もそれほど高くなりません。


そこで次は、

  • 猫の中耳炎の治療法や費用
  • 中耳炎の予防法とは

以上について解説します。

猫の中耳炎の治療法や費用とは?抗生剤や手術等を紹介!

猫の中耳炎の治療法は、抗生物質炎症を抑える薬の投与などですが、炎症している場所や程度によっては手術が必要にあることがあります。

通常は、耳鏡という検査機器で耳の様子を確認して、耳内の清掃、皮下注射、抗生剤の投与で治療できます。

これであれば日帰り治療が可能なので、治療費は15,000円~20,000円程度でしょう。

しかし症状が進行していて鼓膜切開をして鼓室を洗浄するする必要があったり、腫瘍ができている場合、入院や手術、麻酔をしなくてはいけません。耳道や鼓室などを切開して、腫瘍を除去する場合は、手術費だけで10万円ほどかかります。

それ以外にも、入院費や食事がとれない場合の点滴、術後の検査費なども必要なので、15万円~20万円ほどかかることもあります。

猫の中耳炎の予防法は?外耳炎にならない様に注意しよう

猫の中耳炎を予防するには、まず外耳炎にならないように注意することが必要です。


外耳炎にかかると、耳をかいたり頭を壁や床にこすりつけてかゆみを取ろうとする行動が見られます。


また、耳や頭に赤い斑点があったり、耳に触れると熱を持っていたりすると、外耳炎の可能性があります。


そのため、猫の耳の付近の様子をこまめにチェックしてください。耳垢が溜まって炎症を引き起こすことも多いので、定期的な耳掃除も大切です。


しかし、耳掃除もあまりやりすぎたり、奥のほうまできつくしてしまうと、かえって炎症を起こすこともあるので、気をつけましょう。

中耳炎にかかりやすい猫種や年齢はある?

猫の中でも中耳炎にかかりやすい猫種や年齢があります。


猫種では、耳が折れたような形をしている猫だと中耳炎になりやすいです。たとえばスコティッシュフォールドなどが該当します。


これは、耳の形が折れたようになっているため、どうしても耳の中の様子が確認しにくいからです。そのため、普段から意識的に確認するようにしたほうがいいでしょう。


年齢では、まずは生まれてすぐの0歳~1歳くらいです。赤ちゃんのときは細菌が入り込みやすいので、清潔に保っておかなくてはいけません。


また、大人になってからでも、アレルギー性の炎症や耳ダニなどによって発症することがありますので、日頃から変わった様子がないかを見てあげることが重要ですね。

もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!


中耳炎に限りませんが、病気にかかると費用がかかります。ペット保は義務ではないので、治療費は100%自己負担です。


大切なペットが苦しんでいるのに、治療費が払えないので病院にいけない、というようなことがないように、ペット保険に加入しておくといいでしょう。


子猫のときから加入しておくと、補償割合にもよりますが、月々の保険料も2,000円くらいから加入することができます。


安心して、いちばんいい治療を受けさせてあげるために、ペット保険はオススメです。


また、MOFFMEでは、ペット保険の一括比較や病気に関する情報、治療費などを解説した記事を多く掲載しています。


ぜひ参考にしてください。

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まとめ:猫の中耳炎とは?完治する病気なのか

猫の中耳炎について、症状や治療法、費用などのポイントをご紹介いたしましたが、いかがでしたか。


この記事のポイントは、

  • 中耳炎は、自然治癒では治らない
  • 中耳炎になると、ふらつきや嘔吐などの症状がみられる
  • ひどくなると抗生剤では治療できず、手術が必要になるので、日々のこまかなチェックが必要
  • 治療が長期になることもあるので、万一のときを考えて、ペット保険に加入しておくと安心

でした。


外耳炎が原因で中耳炎になり、放っておくと悪化することが多いので、早めに治療することが大切です。


そのためには、猫の日々の様子を確認したり、清潔に保ったり、しっかりと予防してください。そして、可愛い猫との生活を楽しみましょう。


MOFFMEでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、是非ご覧ください。