【獣医師監修】猫の耳血腫とは?原因や症状、治療法について解説!

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猫の耳血腫についてご存知ですか?耳の耳介が腫れたようになってしまう病気です。早期治療しないと、治るとしても耳が破裂したり変形する恐れもあります。この記事では猫の耳血腫について原因や症状、治療法、治療費、再発と予防法について詳しく解説します。

猫の耳血腫とは?何度も繰り返す治らない病気なのか

最近、飼い猫の耳が垂れてきたり、腫れて赤くなっていることがある。


飼っている猫にこのような症状が現れたことはありませんか。もしかするとそれは耳血腫という病気かもしれません。


耳血腫とは耳の中に血がたまることで耳が腫れる病気です。腫れがひどくなると耳が下向きに垂れ下がってしまいます。また、一度治っても再び発症することがあります。


命に関わる病気ではありませんが、放置しておくと耳が変形してもとに戻らなくなるおそれがあります。大切な飼い猫の健康のため気を付けるべき病気といえるでしょう。


そこで、今回「ほけんROOM」では猫の耳血腫について、

  1. 原因や症状
  2. 治療法や治療費、予防方法
  3. 罹りやすい猫の種類
  4. ペット保険の利用
以上のことを中心に解説していきます。

この記事を読んで頂ければ、飼い猫が耳血腫にかかった時に正しい対応ができるようになります。

是非最後までご覧ください。

猫の耳血腫とは?原因や症状について詳しく解説!

猫の耳は外に向かって大きく開かれています。それゆえにかいたりケンカをしたりしてできる傷口から細菌が入る可能性は高くなります。


耳血腫もそれによって引き起こされる病気の一つです。いわば猫にはつきものといってもよいかもしれません。ここでは耳血腫について次の3点にわけて解説していきます。

  1. 猫の耳血腫とは
  2. 耳血腫の原因は何か
  3. 耳血腫の症状とは

そもそも猫の耳血腫とは?放置して自然治癒でも治る病気なのか

耳血腫とは耳介と呼ばれる平べったい猫の耳の部分に血が溜まって腫れる病気をいいます。耳介とは耳たぶの内側の部分です。表現が難しいですが耳の軟骨の柔らかい部分です。


耳介は軟骨で形作られています。猫の耳が形よくピンと立っているのは軟骨がそういった形状をしているからです。耳血腫にかかると軟骨の内側にあたる部分に血が溜まります。溜まった血の量が増えてくると耳介が腫れてしまうのです。


ひどくなると溜まった血の重みで耳介が垂れ下がることもあります。そのままの状態で放置すると耳介を形作る軟骨が変形しもとに戻らなくなるおそれがあります。


また耳血腫が自然に治癒することはありません。もしも気になる症状が現れた時には放置せず、すぐに医者に診てもらいましょう。

猫の耳血腫の原因は?外耳炎にも注意しよう

猫が耳血腫にかかる原因とされているのは外耳炎や猫同士のケンカによる傷、さらには血液の異常があります。


なかでも外耳炎を原因とするものが比較的多いといわれています。猫は細菌などを原因とする外耳炎にかかることによって痒くなった耳をかきすぎたり、頭を強く振って痒みを紛らせたりします。それにより耳介を形作る軟骨が折れたり亀裂ができたりしてそこに血が溜まってしまうのです。


また猫同士のケンカで傷を負った箇所から細菌が入り、そこから炎症を起こして血が溜まることもあります。


さらに血小板減少症という出血が止まらない病気が原因での発症も報告されています。


この他に免疫の仕組みが関係しているともいわれていますが、正確なところはわかっていません。

猫の耳血腫の症状は?初期症状や痛みについても解説!

耳血腫にかかった猫が見せる初期の症状には、耳介の腫れのほかにやたらと頭を振る、耳をかく、耳にふれられるのを嫌がることが知られています。

これらの仕草は痛みからではなく、痒みや血の重みによる違和感を気にするためといわれます。ちなみに痛みはさほど感じないとされています。しかしまったく感じないわけではなく痛がるケースもあるようです。

腫れた耳介は時にをもつこともあります。さらに血の重みによって垂れ下がり、それによって軟骨が変形。耳の形が変わってしまうのです。

この他にも大量の耳垢が出たり、耳が臭くなったり、耳の穴周辺が赤く腫れたりといった外耳炎の症状がでることもあります。

猫の耳血腫の治療法や治療費、予防法について紹介!

大切な飼い猫の耳が変形してしまい元に戻らなくなってしまうのはつらいですよね。


そこでここからは耳血腫に罹ってしまった場合や予防方法について次の3つにわけて解説していきます。

  1. 耳血腫の治療法 薬や手術を紹介
  2. 耳血腫の治療費 手術費用など
  3. 耳血腫の予防法 常日頃の注意が必要

猫の耳血腫の治療法は?ステロイド等の薬や手術を紹介!

猫の耳血腫の治療では症状に応じて内科的対応外科的対応の2つの手段が使われます。


内科的対応が行われるのは腫れの状態がまだ小さな場合です。手順としては注射器を利用して耳介内に溜まった血をぬくところから始まります。その後軟骨の炎症を防ぐためにステロイド剤を投与しますが、ケースによっては投与しないこともあります。


さらに耳血腫の原因が外耳炎であれば、その治療を行うのです。


内科的治療によっても状態がよくならなかったり、再発を繰り返したりする時には外科的な対応をとることとなります。平たくいえば、手術によって耳介に溜まった血を排出し、その後耳介の外側と内側とをぬいつけるのです。


ぬう箇所は多く(10ヵ所程度)、手術後すぐは耳の内側がくしゃくしゃになってしまいますがやがて元通りになります。ただし、先述した通りすでに軟骨が変形してしまっている時などは元に戻らないこともあるので注意が必要です。


なお、手術の際には耳介に血が溜まらないようにする処置を行うこともあります。

猫の耳血腫の治療費は?手術費用や薬の費用を実例と共に紹介!

猫の耳血腫の治療費は決まっていません。動物病院での治療は自由診療なので病院ごとに違っているのが現状なのです。また、耳血腫は外耳炎の治療とともに行われることもあるので、その際には両方が含まれた金額となることもあります。


そのうえで手術をした場合にかかる費用としては25,000円から60,000円が目安とされています。手術をせずに血のみをぬく治療の場合には1回につき1,500円から4,000円です。


またインターフェロンを用いた治療費が1回3,000円から5,000円といわれ、それに耳掃除などの費用を含めると、トータルでは40,000円から85,000円かかるとされています。


ちなみに平成27年度に日本獣医師会によって行われた「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査」によれば耳血腫の治療費の中央値(代表的な値)は17,874円で全体の17%。これを中心としてもっとも低い値が5,000円未満、もっとも高いのは300,000円以上となっています。


治療方法や治療期間の違いにもよりますが、ケースによってはかなり高額の出費を覚悟しなければならないようです。

猫の耳血腫の予防法は?日頃からのこまめな観察が大切!

猫の耳血腫の予防法はとにかく耳を清潔に保つことといわれています。また、日頃から飼い猫の様子をこまめに観察し、異常があるようならすぐに医師に診てもらうことが必要です。


既に解説した通り耳血腫の原因の多くが外耳炎によるものです。そこで重要なのが外耳炎予防となります。具体的には猫の耳の状態に注意し、臭い、汚れ、傷などがないかを日々確認するようにします。また、手入れをする時にはコットンなどを利用して丁寧に優しく行いましょう。


耳の奥の汚れが気になるのであれば自分では行わず、病院に連れていくのがおすすめです。自己流で行うとかえって傷つけてしまい、耳血腫の原因となる可能性があります。

耳血腫にかかりやすい猫種や年齢はある?

耳血腫にかかりやすい猫はいます。スコティッシュ・フォールドといわれる猫です。一般的な猫とは違い耳が垂れているのが特徴になります。スコットランドで誕生したとされ、日本でもとても人気のある種です。


耳が垂れているところから耳道が蒸れやすいだけではなく耳垢も排出されにくいので耳の病気にかかる率が高いといわれています。耳垢が溜まるとそこで細菌が増殖し外耳炎になりやすくなり、ひいては耳血腫へと進んでしまうのです。


この他にアメリカン・カールも耳血腫にかかりやすいとされています。こちらはスコティッシュ・フォールドとは逆に耳が反り返っているのが特徴の猫です。通常よりも耳介の内側が外に出ている分、細菌の侵入が容易で外耳炎になるリスクが高くなります。それゆえに耳血腫を発症する可能性も増えるのです。


年齢による耳血腫へのかかりやすさの違いは基本的にはないといわれています。年齢よりも耳の形状の違いによってかかるリスクが異なるのです。

もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!

飼い猫が耳血腫にかかってしまった時のことを考えてペット保険に加入しておくのがおすすめです。


先述した通り、下は5,000円未満から上は300,000円以上まで耳血腫の治療費は病気の状態によって大きく異なります。少額の負担ですめばよいのですがそうではない時にペット保険はとても役に立ちます。自由診療を基本とするペットの診察も治療費負担軽減することができるので安心なのです。耳血腫の治療にもよく利用されています。


ほけんROOMのサイトにはペット保険に関する記事が多く掲載されているので、興味のある方は参考にしてみてください。

まとめ:猫の耳血腫とは?

猫の耳血腫について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回のこの記事のポイントは、

  1. 耳血腫とは細菌によって耳介に血がたまり腫れる病気で放置すると耳が変形
  2. 治療法は血をぬいた後の投薬もしくは手術の2通り
  3. 治療費には幅がある
  4. 耳を清潔に保つのが予防となる
  5. 耳の形状によってかかりやすい猫がいる
です。

耳血腫によって猫のチャームポイントでもある耳の形が変形してしまうのはとても残念です。そのような目にあわないため猫の耳は常に清潔に保ちましょう。

ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

この記事の監修者
森下 浩志
2018年に早稲田大学基幹理工学部に入学。保険×テックの領域で保険業界をイノベーションをしていく姿勢に共感し、「ほけんROOM」の運営に参画。2019年にファイナンシャルプランナー、損害保険募集人資格を取得。

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