猫ににんにくは絶対NG!その理由や食べてしまった場合の対処法は?のサムネイル画像

内容をまとめると

  1. 「アリルプロピルジスルフィド」が含まれているので猫ににんにくを与えてはいけない
  2. 猫の体重1kgあたり15~20gを誤飲すると死んでしまうことも
  3. 誤飲したら慌てずに動物病院に連れて行くことが大切
  4. 猫の治療費用は全額自己負担になるため、万が一に備えてペット保険への加入がおすすめ

にんにくは猫にとって有害でありあげてはいけないことをご存知でしたでしょうか?少量でもあげると多くの症状を猫に引き起こす場合があり、あげた場合はすぐに動物病院に連れて行くことが必要です。今回は具体的にどのような害があるのかや対処法について解説していきます。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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猫にニンニクはあげてはだめ!


記事モデル:あいが&さくら

人間にとっては栄養豊富なにんにくですが、猫にあげてもいいのか疑問に思ったことはありませんか?「元気がない時に食べさせて体力をつけてあげたい!」「あげたいけどアレルギーとか大丈夫?」と思っている人もいるかもしれません。

結論から言えば、猫はにんにくを食べてはいけません。猫に有害な成分が含まれているからです。

本来猫はにんにく特有の匂いが嫌いなようですが、好奇心旺盛な猫は生のにんにくでも遊び道具にしてしまうこともあり危険です。

また、匂いを抑えたチューブ型にんにくは嫌がる匂いもなくさらに危険です。食卓に放っておくと誤って食べてしまうこともあるので十分に気を付けたいですね。茎にんにくとも呼ばれるにんにくの芽も同様に危険ですので注意してください。

この記事では、

  • なぜ猫ににんにくを与えてはいけないの?
  • 猫がにんにくを食べてしまったらどうしたらいい?

についてご紹介します。また猫用のにんにくサプリメントについても併せてご紹介しますので、最後まで読んでいただいて、愛猫との素敵な暮らしの参考にしていただければと思います。


またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひ参考にしてください。

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猫がニンニクを食べてはいけない理由


にんにくは疲労回復食欲増進の効果があって、滋養強壮にもよく私たち人間にとっては体力が落ちた時の強い味方ですね。それなのに猫はどうして食べてはいけないのでしょうか。ここからは、

  • にんにくの成分と猫への影響は?
  • にんにくを食べると死んでしまうことも!?
  • にんにくを食べたらどんな症状が出るの?

ということについて詳しくご紹介します。


家族の一員である愛猫が苦しむ姿は見たくないものです。猫にとってにんにくがどれほど危険であるかを知って、にんにくに近づけないように注意して接してあげたいですね。

ニンニクに含まれる成分と猫にとっての害とは?

にんにくにはどのような成分が含まれているのでしょうか。


まず「ビタミンB6」は動脈硬化を抑制したり、風邪やインフルエンザの予防にも効果的とされています。また「ジアリルジスルフィド」は肝臓の機能を助ける働きがあることに加え、がん細胞ができにくい環境にする作用もあります。


このように有用な成分が多く含まれるにんにくですが、「アリルプロピルジスルフィド」という成分があり、これが猫にとってはとても有害な物質です。


アリルプロピルジスルフィドは「玉ねぎ中毒」の原因となる物質です。玉ねぎ中毒は猫や犬、牛などの食中毒で、アリルプロピルジスルフィドが、体に酸素を送る役割を果たすヘモグロビンを酸化させてしまって、溶結性貧血を起こしてしまうのです。


そして厄介なことにアリルプロピルジスルフィドはにんにくが生でも、加熱しても、粉状にしても成分が変化することはありません。ですので、どんな状態であっても、にんにくを猫にあげることは絶対に避けたほうがよいでしょう。

猫にとっての致死量はどのくらい?

では具体的にどのくらいの量を食べると危険なのでしょうか。


一般的に猫の体重1kgあたり15~20gのにんにくを食べると死に至る危険があるとされています。しかし個体差がありますし、また体調によっても中毒症状の現れ方は違ってきます。


ちょっと舐めたくらいなら大丈夫、と放っておくと大変なことになるかもしれません。少量のにんにくでも中毒を起こすこともあるので、できる限り猫にはにんにくを与えないようにする方がよいでしょう。

ニンニクを食べてしまった時に起こる症状


猫がにんにくを食べてしまったら、いったいどんな症状が出るのでしょうか。玉ねぎ中毒になると、

  • 貧血 
  • 呼吸困難
  • 血尿
  • 嘔吐

などの症状が起こります。


にんにくに含まれるアリルプロピルジスルフィドが赤血球を破壊してしまうことによって、貧血になってしまいます。貧血になると全身に酸素が行き渡りにくくなり、元気が無くなったり、食欲不振になったり、まれに呼吸困難となることもあります。


また破壊された赤血球が尿に混じることで血尿が見られることもあります。加えて、アレルギーにより、下痢嘔吐など胃腸の調子が悪くなるなど、猫にとってはとても辛い症状が出てきます。


にんにくを食べた量がわずかであっても、幼い猫や高齢の猫、虚弱な猫などは症状が出やすく、重症化することもあります。普段から愛猫の状態をよく観察して、様子がおかしいなと思ったら、獣医さんに相談すると安心ですね。

参考:猫にはにんにくのサプリメントがある

猫にとって危険なにんにくですが、実は猫に有害な成分を除去したにんにくのサプリメントがあるのです。これは、にんにくに含まれる成分が、ノミやダニの対策に有効だという研究結果があるからです。


また被毛を美しくしたり、皮膚を健康な状態に保ったりするためにも、にんにくの成分は良いとされています。もちろん、アリルプロピルジスルフィドは取り除かれているので与えても大丈夫ですよ。


とはいえ初めてサプリメントを与える時は猫の様子を十分に観察しましょう。体への反応は個体差がありますし、好き嫌いもあります。また、決められた容量はきちんと守るようにしましょう。


愛猫の艶のある毛並みや健康な体のためにも、上手にサプリメントを取り入れたいですね。

にんにくを食べてしまった際の対処法


気を付けていても、誤って猫がにんにくを食べてしまうこともあるかもしれません。そんな時は一体どうすればよいのでしょうか。


中毒症状を起こしていれば焦ってしまいますが、慌てずに動物病院へ行きましょう。そして、猫がにんにくを食べてしまった状況を獣医さんに伝えましょう。いつ、どれくらいの量を食べたのか、またどのような症状が出ているかを説明しましょう。


動物病院では、ビタミン剤や利尿剤の投与、また胃洗浄など症状によって対応してくれます。にんにくを食べたのが少量であっても、致死量や中毒症状の程度は年齢や体重によっても違ってきます。獣医さんに電話で問い合わせることもできますが、実際に診てもらった方が安心ですね。

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まとめ:猫がにんにんを食べないように注意する!

いかがでしたか。


この記事では、

  • 猫ににんにくを与えてはいけない理由
  • 猫がにんにくを食べてしまったときにどう対処するか

についてご紹介してきました。猫がにんにくやにんにくの芽を食べるととても危険です。猫にとって有害な成分は加熱しても消えません。生のにんにく、調理したにんにく、チューブのにんにく、私たち人間にとっては滋養強壮に良い身近なものですが、猫が健康でいられるように置き場所や取り扱いには十分に気を付けたいですね。


また、猫はにんにくの臭いが嫌いなようです。にんにく料理を食べた後はどうしても臭いが気になります。愛猫に嫌がられないためにも、お口のケアをしたり、にんにく料理の後には接し方に気を配ったりできるといいですね。


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