【獣医師監修】猫に麦茶をあげるのはOK?猫が麦茶を見る理由やあげ方を解説!のサムネイル画像

人間が飲み残した麦茶を猫が飲む場合がありますが、麦茶は猫が飲んでも大丈夫な飲み物です。しかし大量にのみすぎると尿結石の原因となる場合もあるので注意が必要です。今回の記事ではなぜ麦茶を飲んでも大丈夫か、そしてあげ方の注意点について説明していきます。

記事監修者「高田 菜月」

この記事の監修者高田 菜月
一般社団法人愛玩動物健康管理協会 - CAHA

麦茶に含まれるミネラル類は微量なので、猫が飲んでも特に問題はありません。むしろ、水を飲まない猫の水分補給などに役立てることができるでしょう。鐐亮結石の心配がある猫や腎臓病の猫に飲ませたい場合は、事前に獣医師に確認することをおすすめします。

この記事の目次

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猫が麦茶を飲んでも問題ない!


記事モデル:むぎ&みそ


「私の飲み残した麦茶を猫が飲んでいる。」


猫を飼っている方なら1度は見たことがあるシチュエーションではないでしょうか。


水と違って味や匂いがある麦茶を飲むことを好む猫もいることだと思います。しかし猫が麦茶の飲んでも問題ないのか気になりますよね。


結論から言えば猫は麦茶を飲んでも問題はありませんが、注意しなければいけないことがあります。


そこで今回は猫に麦茶を与えても大丈夫か、麦茶を好む理由や正しい与え方について

  • 猫は麦茶がなぜ好きなのか
  • 麦茶を猫が飲んでも大丈夫な理由と、他の飲み物と比べてもつメリット
  • 猫に麦茶を与える際に注意すること
以上の内容を中心に解説していきます。

ぜひ最後までお読みください。

なぜ猫は麦茶を好む?

まずはじめに、猫はなぜ麦茶を好むのでしょうか。


猫が麦茶を好む理由は深く解明されているわけではありませんが、主に理由は2つ挙げられます。

  1. 麦茶が猫草と近いから
  2. 麦茶の匂いが猫に好まれているから
1.麦茶が猫草と近いから
1つ目の理由は麦茶が猫草に近いからです。

猫草とは猫が好むイネ科の植物で、麦茶の麦もイネ科なので猫は好んで麦茶を飲むと言われています。

2.麦茶の匂いが猫に好まれているから
2つ目の理由は、麦茶の匂いが猫が好きな匂いだということです。嗅覚が優秀な猫には麦茶の匂いが心地よいかもしれませんね。

麦茶が他の飲み物と比べて持つメリット

麦茶は他の飲み物と比べてみても、猫のとってメリットなる部分があるのをご存知でしょうか。


猫が麦茶を飲んでも大丈夫な理由

  1. 麦茶は猫が尿結石になるマグネシウムとカルシウムが入っているが、少量なので特に問題はない
  2. 緑茶とは違い、猫にとって有害なカフェインが全く含まれていない
1.麦茶は猫が尿結石になるマグネシウムとカルシウムが入っているが、少量なので特に問題はない
猫はマグネシウムとカルシウムをたくさん摂ってしまうと、尿結石になってしまいますが、麦茶には少量しか入っていないので飲んでも大丈夫です。

具体的な数字で解説しますと、一般的に大人の猫(3kg〜4kg)が1日摂取してもよいマグネシウムは70㎎〜100㎎、カルシウムは1〜2gmですが

市販で販売されている麦茶(100ml)には、マグネシウムは0.5㎎でカルシウムは0.32㎎ですし、猫は1日に100mlも飲まないので安心してください。

2.緑茶とは違い、猫にとって有害なカフェインが全く含まれていない
猫にとって緑茶などに含まれているカフェインは有害で、カフェイン中毒になってしまうことがありますが、麦茶にはカフェインが含まれていないので安心です。

参考:猫にはあげてはいけないカフェインが含まれている飲み物


猫(1kg)はカフェインを150㎎摂取してしまうと、致死量になります。10㎎でも体調が悪化してしまう可能性もあるので、カフェインの入っている飲み物には注意しましょう。


カフェインの入っている飲み物一覧

  • 緑茶
  • 烏龍茶
  • ほうじ茶
  • コーヒー
  • 紅茶
  • ココア
  • コーラ
  • ビタミンドリンク
以上の飲み物を飲ませると危険なので飲ませては絶対にいけません。

特に緑茶には注意しましょう。緑茶(100ml)に含まれているカフェインの量は10㎎〜160㎎と幅がありますが、淹れ方や茶葉の種類によっては普通の緑茶に比べてカフェインの量が非常に多いこともあります。

緑茶の中でも玉露という種類のものだと、茶葉をそのまま利用しているというのもあり、含まれているカフェインの量が多いです。

人間が緑茶を与えれば猫は飲んでしまいます。大切なペットの命を守れるのは飼い主さんだけです。カフェインを含む飲み物は決して与えてはいけません。

猫に麦茶を与える際の注意点

上記でも解説したとおり、そこまで大量でなければ麦茶を与えても大丈夫です。


ですが、猫に麦茶を与える場合は注意しなければいけないことがあるので、解説していきます。

  • 麦茶を飲むとアレルギー反応がでる場合がある
  • 水の代わりに麦茶を飲ませてはいけない
  • 間違えて麦茶パックを飲み込ませないようにする
  • 尿結石ができやすい猫には与えてはいけない

麦茶を飲むことで出るアレルギー反応もある


猫はカフェインを含んだ緑茶などを飲むと、食物アレルギーを起こす可能性もあります。


麦茶を飲むと起こるアレルギー反応は、中毒症状です。


なので麦茶を与える場合は大量に飲ませずに、少しずつ飲ますようにしましょう。


アレルギー反応が出ている猫の特徴

  • 嘔吐・下痢をしている
  • 元気がない
  • 体を痒そうにしている
  • 目が充血している
以上の症状が出ていると分かったら、動物病院に診てもらいましょう。

動物病院で診てもらう際は、いつ・どれくらいの量の麦茶を与えたのかしっかり獣医さんに伝えるようにして下さい。

水の代わりに麦茶を与えてはいけない

水の代わりに麦茶を飲ませてはいけません。


麦茶も少量であれば飲ませても構いませんが、飲み水を麦茶にしてしまうと、尿結石の原因になる「マグネシウム」と「カルシウム」が蓄積されてしまいます。


あらかじめ麦茶を飲ませる場合は、濃度を薄めるなど工夫をしましょう。


猫は味も匂いもない水よりも麦茶を好む可能性があるので、飲ませ過ぎには注意が必要です。


ただし夏等で猫が積極的に水分をとらない場合は、熱中症を防ぐためにある程度与えるのは良いでしょう。

麦茶パックを間違えて食べられないようにする


麦茶パックを家に常備している方も多いと思います。


ただし、猫の手に届かない場所にあるでしょうか。


猫は上記でも解説したとおり麦茶の匂いを好んでいるので、匂いにつられて麦茶パックを間違えて飲み込んでしまう可能性があるのです。


麦茶パックを飲み込んでしまうと腸閉塞になる可能性もありますし、麦茶パックを飲み込んでしまうと腸閉塞になる可能性もあり、例え元気にしていてもすぐに動物病院を受診してください。


また、飼い主さん自身が吐き出させようとするのは危険なので絶対にやめましょう。


猫が間違えて麦茶パックを飲み込んでしまったら、自分でなんとかしようとせずに動物病院に行きましょう。

尿結石ができやすい猫には与えない

猫は麦茶を飲みすぎてはいけない理由は、麦茶に含まれている成分(マグネシウム、カルシウム)で尿結石ができてしまうからです。


麦茶に含まれている成分は微量なので、猫は飲んでも害は特にありません。


ただし、元々尿結石ができやすい体質の猫には麦茶を与えてはダメです。


これは当たり前のことで、尿結石ができやすい猫には麦茶に含まれている微量の成分でも尿結石になってしまいます。


なので、尿結石になりやすい猫には麦茶を飲ませてはいけません。


また腎臓に不安がある猫、腎不全等の何かしらの病気を患ったことのある猫にも念のため与えない方が良いでしょう。

まとめ:与えすぎなければ猫に麦茶を与えても大丈夫!

猫に麦茶を与えても大丈夫かや適切な与え方について解説してきました。


今回の記事のポイントは

  • 猫が麦茶を好む理由は猫草に近くて匂いが好み
  • 麦茶は猫にとって有害なカフェインが全く入っていない
  • 水の代わりに麦茶を飲ませると、中毒症状や尿結石ができる場合があるので注意
でした。

麦茶を飲ませても別に問題はありませんが、気をつけないといけないことも沢山あるので注意しましょう。

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最後までお読みくださりありがとうございました。