甘くておいしいとうもろこしは、犬に食べさせても大丈夫なのでしょうか?若干注意は必要ですが、とうもろこしは犬でもおいしく食べることができる食材です。この記事では、犬にとうもろこしを食べさせるメリットや注意点、アレルギーの症状や防止法などについて説明します。
この記事の目次
目次を閉じる犬にとうもろこしを食べさせても大丈夫なのかを解説
記事モデル:はな(@hana__0817)
とうもろこしは甘みが強く、夏を代表するとてもおいしい野菜ですよね。
店頭に並び始めるとついつい手に取ってしまうとうもろこしですが、犬が食べても大丈夫なのでしょうか。
「とうもろこしを使用したドッグフードは良くないって聞くし…。」という方もいるのでは?
でもとうもろこしは犬が食べても問題はなく、食べ方に気を付ければ栄養もしっかりあります。
今回「MOFFME」では、とうもろこしについて
- 犬が食べてもいいのか
- 犬に与えるときに気を付けることはなにか
- とうもろこしとアレルギーについて
- とうもろこしが原材料になっているドッグフードは安心か
愛犬にとうもろこしを与えてもいいのかと悩んでいる方、とうもろこしが含まれるドッグフードは安心なのかと悩んでいる方に参考になると思います。
ぜひ最後までご覧ください。
またMOFFMEではペット保険のランキングについても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。
とうもろこしは犬が食べていい食べ物
とうもろこしは犬が食べてもいいのでしょうか?
結論から述べると「食べてもいい」です。とうもろこしは特に問題がある野菜ではありません。成分中に有害な物質が含まれるということもなく、安心して与えられます。
とうもろこしはお米や麦と並ぶ三大穀物のひとつで、カロリーが高く糖分が主成分です。
甘みが強く、小粒で食べやすいとうもろこしですが、犬に与える際にはいくつか注意しなければならないことがあります。
とうもろこしの栄養とあわせて、犬に与える際に気を付ける点を見ていきましょう。
とうもろこしの栄養は犬にも良い影響を与える
食べておいしいとうもろこしですが、犬の体にとってもうれしい栄養が豊富に含まれています。
ここでは、
- 葉酸
- カリウム
- 良質なエネルギー源
DNAの形成をサポートする働きがあります。特に成長段階の犬や、妊娠中の犬にとっては非常に大切な栄養素のひとつです。
そのほかにも血液中の赤血球を作る働きもあるので、酸素や血液が全身をめぐりやすくなり、酸素が全身を循環する手伝いをしてくれます。
代謝の働きや神経の働きをサポートをします。
体の中に豊富に含まれる成分で、心機能において重要な働きをしています。
それだけでなく神経刺激の伝達や、エネルギー代謝にも重要な役割を果たしています。
アミノ酸や食物繊維、でんぷんを多く含んでおり、重要なエネルギー源になります。動物が体内で生成できない必須脂肪酸も多く含まれています。
犬にあげるなら粒を少量程度が適切
おいしいだけでなく、栄養も豊富なとうもろこし。では、どのくらいの量をあげればいいのでしょうか。
適切な量は犬の大きさによっても変わりますが、目安としては「15~20g」です。とうもろこしには食物繊維が多く含まれているので、食べ過ぎると消化不良を引き起こし下痢になってしまう可能性があります。
体の大きさ別に与える目安量をまとめましたので参考にしてみてください。
- 小型犬(体重 4㎏程度)・・・ 64g(1/4本)
- 中型犬(体重10㎏程度)・・・127g(1/2本)
- 大型犬(体重25㎏程度)・・・253g(1本)
体が大きくなるほど食べられる量も増えていきますが、様子を見ながら粒を少量程度与えるようにしましょう。
犬にとってとうもろこしは消化しにくい食べ物
ここまででとうもろこしの栄養、与える量をみてきました。次に与え方についてご紹介していきます。
犬にとうもろこしを与えるときは必ず「茹でる」ようにしましょう。
生の状態のとうもろこしの皮(外皮ではなく、実を包んでいる皮)はとても固いため、消化不良を引き起こしてしまいます。
消化不良を起こすと、下痢になってしまう可能性もあるので注意しましょう。
過熱をすることで、とうもろこしの皮は柔らかくなるので、犬もおいしく食べることができます。
芯の誤飲に注意!
犬にとうもろこしを与える際には、芯を与えないように気を付けましょう。
とうもろこしの芯を誤飲してしまうと、のどに詰まらせ窒息してしまう可能性があります。
さらに、とうもろこしの芯は食物繊維のかたまりです。
整腸作用があり、お通じをよくする効果がある食物繊維ですが、とうもろこしの芯に含まれる食物繊維の量は非常に多くなります。
そのため犬にとっては消化しきれないほどの量であり、仮に誤飲してしまった場合の症状を見ていきましょう。
- 下痢
- 嘔吐
- 呼吸困難
- 意識障害
- 腹痛、便秘
初めてあげる際はアレルギー反応が出ないか確かめよう
初めてとうもろこしを与える際には、アレルギー反応が出ないか確かめるようにしましょう。というのも、実はとうもろこしは犬のアレルギー源としても有名です。
しかしとうもろこしはドッグフードの原料としても使われているため、アレルギー反応が出る可能性は低いでしょう。とはいえ、注意するに越したことはありません。
とくに成長段階の犬の場合、消化器官が成熟しておらず免疫がず弱いのでアレルギー反応を起こす可能性があります。
そのため初めて与える際には、注意深く観察するようにしましょう。
犬のとうもろこしアレルギーの症状と予防
犬のとうもろこしアレルギーについてもっとくわしく見ていきましょう。そもそも、「アレルギー」とは何でしょうか?
犬だけではなく、動物はウイルスや細菌などの病原体の侵入から体を守る「免疫」という働きを持っています。
本来は体を病原体から守ってくれる役割をする免疫ですが、本来無害であるはずの食べ物などに過剰に反応して、自分自身を傷つけてしまうことがあります。この状態がアレルギーです。
犬にも様々なアレルギーがあることがわかっていますが、今回はとうもろこしアレルギーについてみていきましょう。
犬の食物アレルギーの症状は下痢や嘔吐、かゆみなど
- 下痢
- 嘔吐
- 皮膚のかゆみ
- 目の充血
- 元気がない
- フケが出る
- 抜け毛が増える
もし食物アレルギーが疑われるなら
もしも食物アレルギーが疑われる場合は、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
その際には以下のことを伝えるようにしてください。
- WHO(誰が)
- WHAT(何が)
- WHERE(どこが)
- WHEN(いつから)
- WHY(なぜ)
- HOW(どのように)
思考法でも有名な「5W1H」ですね。
日ごろから愛犬の様子を日記やメモなどにつけておくと、なにかあったときにも時系列を追うことができるので安心です。
詳しく見ていきましょう。
①WHO
年齢や病歴、犬種など愛犬についての情報を書いておきましょう。
②WHAT
どういった症状が現れたのかを書いておきましょう。
③WHERE
体のどこに症状が出ているのかを書いておきましょう。
④WHEN
いつから症状が出ているのかを書いておきましょう。
⑤WHY
症状が出た理由(何かを食べた、誤飲したなど)がわかる場合は書いておきましょう。
⑥HOW
愛犬に対して行った対処法を書いておきましょう。
この5W1Hを記入したメモを獣医師に渡すと診察や治療もスムーズになります。かわいいワンちゃんのためにも日頃からメモを取る癖をつけておくと良いでしょう。
飼い主ができる犬の食物アレルギー予防法
アレルギー症状が出てしまったときには、なるべく早く獣医師に見せるようにしましょう。
それではアレルギー症状が出ないためにできる予防法は何があるでしょうか。
順番に見ていきましょう。
- 皮膚を守ってくれるセラミドを補う
- 腸内細菌のバランスを整える
- 日ごろから適度な運動を心がけ、ストレスをためさせない
- 部屋の掃除を徹底し、こまめに空気を入れ替える
①皮膚を守ってくれるセラミドを補う
花粉やハウスダストなどから皮膚を守るための機能を正常に働かせるためには「セラミド」という成分が必要になります。
皮膚が乾燥することによってセラミドは機能が低くなってしまいます。
シャンプーをする際には低刺激のシャンプーを使用したり、乾燥が気になる季節にはセラミドを補うことができるローションなどを使うことがおすすめです。
シャンプーは、定期的におこなうことで体を清潔に保つことができますが刺激も気になります。
そのために低刺激のシャンプーや医療用のシャンプーを使用するのもおすすめです。
②腸内細菌のバランスを整える
人間と同じように、犬もアレルギーを予防するには体内環境を整えることが大切です。
栄養バランスの整った食事を与えることでアレルギー予防になります。
犬用のサプリメントで栄養を補うこともできますが、アレルギーを持っていることもあるので獣医師に相談してから与えるようにしましょう。
③日ごろから適度な運動を心がけ、ストレスをためさせない
ストレスがたまってくると、免疫のバランスを崩してしまう可能性があります。
またストレスの蓄積は問題行動の原因にも。
日頃からストレスをためさせないことを意識し、散歩ボール遊びなどで積極的なスキンシップをはかりましょう。
④部屋の掃除を徹底し、こまめに空気を入れ替える
ハウスダストは犬にとっても人間にとっても厄介モノです。
抜け毛やほこりなどを吸い込んでしまうことでアレルギー症状を起こすこともあります。
部屋の掃除を徹底し、換気もこまめにすることで清潔な住まいにしておきましょう。
皮膚と部屋を清潔に保つことが、食物アレルギーを起こしにくい体作りにとって大切です。
かわいいワンちゃんのためにも常に意識しておきましょう。
食物アレルギーになりやすい犬は?
様々な犬種のなかでも食物アレルギーになりやすい犬種をご紹介します。
該当する犬種を飼っている方は特に注意してください。
- 柴犬
- ビーグル
- マルチーズ
- ゴールデン・レトリーバーなどのレトリーバー種
- ヨークシャーテリアなどのテリア種
- フレンチブルドッグなどのブルドッグ種
これらの種が絶対にアレルギーになるというわけではありませんが、特に注意してみてあげると良いでしょう。
参考:アレルギーの疑いがある場合はペット保険を利用して検査しよう
アレルギーの疑いにある場合には獣医師に相談し、検査を進めましょう。
でもどのくらい費用がかかるのか、など不安も多いですよね。そういった不安を払しょくするためにも、ペット保険への加入をおすすめします。
そもそもペット保険とはなんでしょうか。生命保険や自動車保険は身近ですが、ペット保険はまだまだ聞きなれないかもしれません。
ペットには健康保険のような制度はないので、獣医に行くと全額自己負担になります。
そこでは思いがけない出費が発生する場合もあるので、ペット保険に加入しておくと安心でしょう。
医療の発達に伴い人間だけでなく、ワンちゃんの寿命も延びています。そのため、手術や長期の入院により、高額の医療費が発生することもあるのでニーズが高まっています。
ペット保険では「通院」「入院」「手術」を保証してくれるので、万が一のためにも加入を検討しておきましょう。
とうもろこしが使われているドッグフードは良くない?
とうもろこしが使われているドッグフードは良くないといった言葉を耳にすることがあります。
しかし実際には問題ありません。特に肉類にとうもろこしを組み合わせて、幅広い栄養摂取をカバーしているフードであれば、まったく問題はありません。
むしろとうもろこしを多く使うことによって、フード自体の価格を抑えられるなどメリットもあります。
とうもろこしが含まれているかどうかを見分ける際には「コーングルテン」の表記があるかどうかを確認してください。
コーングルテンとはとうもろこしから取れる植物性たんぱく質のことを指します。
しかしコーングルテンには、必須アミノ酸のトリプトファンが非常に少ないという特徴があります。
「コーングルテン」は消化には良いが栄養は少ない
コーングルテンの成分は約60%が植物性たんぱく質です。
しかしコーングルテンにはたんぱく質の中の必須アミノ酸である「トリプトファン」という栄養素が非常に少ないため、これだけでたんぱく質を摂取するのは難しいといえるでしょう。
トリプトファンは摂取されると体内で「セロトニン」という成分へ変換されます。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれることもあります。
このセロトニンが不足すると、ストレスがたまったり、落ち着きがなくなってしまいます。
そのため、肉類などで不足した栄養素が補われているフードを与えることが理想的です。
参考:ドッグフードの原材料の見方
とうもろこしが含まれるドッグフードは犬の健康に悪いというわけではありません。
しかし、気になる方も多いと思いますのでドッグフードの原材料の見方をご紹介します。
売り場ですぐに見分けるためにもぜひ参考にしてくださいね。
まず原材料の表記は「配合量が多い順」になっています。
そのため最初にとうもろこしやコーンと表記されていたら、主原料はとうもろこしです。
ほかにも
- とうもろこし粉
- コーンミール
- コーングルテン
原材料名が「とうもろこし」であるとは限らないので注意してくださいね。
犬ととうもろこしについてのまとめ
犬ととうもろこしについて、詳しく説明してきましたがいかがでしたか?
もう一度おさらいをしておくと、
- とうもろこしは犬が食べても安心
- 芯は絶対に与えないこと
- 生ではなく、茹でてから与えること
- 与える目安は「15~20g」
- とうもろこしアレルギーに気を付けよう
- アレルギーが出た際には獣医師に相談する
- 日頃から愛犬の様子を「5W1H」で記しておく
- 万が一を考えて、ペット保険に加入しておくと安心
- とうもろこしが原材料に含まれるドッグフードも健康に害はない
- ドッグフードの原材料に「とうもろこし粉」「コーンミール」「コーングルテン」の表記があれば、とうもろこしが含まれる
とうもろこしは旬の時期には安く質の良いものが出回りますので、与えた方に気を付けてワンちゃんと楽しみたいですね。
ドッグフードもとうもろこしが使われているものが悪い、というものでもないので安心しましょう。
その際は肉類などで不足した栄養素を補うようにしてください。
とうもろこしを愛犬と一緒に楽しみたいと考えている方はぜひこの記事を参考にしてみてくださいね!
MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください。