【獣医師監修】ニホンイシガメの寿命や性格は?飼育方法や長生きさせるコツも紹介のサムネイル画像

内容をまとめると

  1. ニホンイシガメの平均寿命は20年ほど
  2. 正しい飼育方法を行えば30年ほど生きることもある
  3. ペットの医療費は保険適用されないので、もしもの時に備えてペット保険に加入しておくと安心

幼少期はゼニガメの愛称で親しまれているニホンイシガメはペットとしても人気な亀です。そこで今回はニホンイシガメの平均寿命や性格について解説します。また飼育の際に必要なものや寿命を延ばして長生きさせるコツも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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ニホンイシガメ(ゼニガメ)の平均寿命や性格は?

カメは昔からペットとして馴染み深く、学校で飼育していたり、お祭りや川で採ってきて飼育した経験があるという人も多くいますよね。


また、中には犬や猫は住まい等の関係で飼えないけれどカメだったら飼えると飼育を検討している人もいるのではないでしょうか?


カメの中でも「ニホンイシガメ」は日本全国に生息する日本固有のカメで、年々その数は減少しているものカメの中では人気があります。


ニホンイシガメの平均寿命は20年ほどであると言われていますが、飼育方法によってはそれ以上に長生きすることも少なくありません。


今回MOFFMEでは、ニホンイシガメについて

  • 平均寿命の比較
  • 長生きさせるためのコツ、飼育方法
  • 性格
  • 値段
  • かかりやすい病気
  • ペット保険
について説明していきます。今、カメの飼育を検討中の方や興味をもっている人は参考になると思いますので是非最後まで御覧下さいね。

またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひ参考にしてください。
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ニホンイシガメの平均寿命は亀の中では短い?

モデル:きゅーちゃん


カメは長寿の象徴として日本では縁起の良い動物とされています。亀は種類により寿命は違いますが15年ほどのものから、中にはなんと200年近く生きるものまでいます。


ニホンイシガメ(幼少期はゼニガメ)の場合、平均寿命は平均すると20年ほどで長生きすると最長30年ほど生きると言われています。


この他、日本によくいるカメには「アカミミガメ(ミドリガメ)」がいますが平均寿命は40年超と、ニホンイシガメよりも長生きする個体が多いです。


しかし、ペットとしての寿命を考えると長生きと言えます。


また、以下の記事で他の亀についての寿命などについて解説しています。気になる方は参考にしてください。

他の亀の寿命について

ニホンイシガメの年齢を人間に換算すると何歳?

動物と人間では成長速度が違うため、人間のように1年で1歳ずつ年をとっていくわけではありません。そして動物の成長は種類、性別、育った環境でも違いが出てきます。


では、ニホンイシガメの平均寿命である「20歳」は人間に例えると大体何歳くらいになるのかというと、大体60歳から70歳くらいになります。以下の表をご覧ください。


ニホンイシガメの年齢人間の年齢
1歳3歳
4歳〜10歳20際〜30歳
20歳60歳〜70歳
30歳90歳〜100歳


別の生物を人間の年齢に換算する場合には繁殖可能な年齢に達したときを「20歳」と考えます。ニホンイシガメの場合は繁殖可能となるのが4歳以降になります。そして10歳くらいまでが繁殖率も高い時期です。その後は徐々に衰えていきます。


20歳で60歳から70歳くらいなので、30歳のカメは人間で考えるとかなり高齢ということになります。

ニホンイシガメを長生きさせるコツとは?

モデル:きゅーちゃん


ニホンイシガメは、神経質でデリケートな性格だと説明しましたが、体は基本的に丈夫だと言われています。


元々、ペットとしては長生きな方に分類されるカメですが、さらに長生きさせるためにはどんなことに気を付けて育てていけばよいのでしょうか?


ここでは、カメを少しでも長生きさせるためのコツを紹介していきます。

水質の悪化に弱いのでこまめに水を替える

ニホンイシガメは、他のカメに比べると「水カビ病」と呼ばれる皮膚病にかかりやすいという特徴があります。この病気については後程また詳しく説明しますが、水が汚れていることが要因で発症することが多いです。


水質を綺麗に保つためには、こまめに水を変えることが一番大切です。ただ、水槽の水を変えるのが結構労力が要りますよね。


そんな時は、水槽内にタッパー等を置いてそこをカメの水場として設置してあげることで水替えも楽に出来ます。そうすることで陸地部分も増えるのでカメが体を乾かすことが出来るので水カビ病の予防をすることにも繋がります。


また、ろ過装置を設置している場合でも、水は意外と汚れるので1週間1回は水替えをするようにしましょう。


適度な紫外線放射をする

さきほども説明したようにニホンリクガメは、水カビ病になりやすいので体が乾いている時間を作ることが重要です。そのために「日光浴」が大切です。


日光浴は、体を乾かしてくれるだけではなく、殺菌効果もあるほか体内のビタミンDを活性化して骨を丈夫にしてくれるのでとても重要です。


ビタミンDが足りなくなると、甲羅が弱って柔らかくなってしまう病気にもなり、骨の成長にも悪影響を与えるため歩行困難等の症状も出てきます。


そうならないためにも、日光浴させることが大切ですが、毎日日光浴させるのはなかなか難しいですよね。


その場合は太陽の光ではなく「UVライト」も有効です。普段はUVライトで余裕がある時には日光浴させる程度で大丈夫ですが、直射日光はカメの体温を上げ過ぎてしまう場合もありますので避けるようにしましょう。

水槽内にホットスポットを作る

また、日光浴の他にカメが温まることの出来る「ホットスポット」と呼ばれる場所を作ってあげることも必要です。


カメは元々、変温動物です。そのため、本来であれば先ほどの説明でもあったように日光浴で体温を上げます。


しかし、室内で飼育する場合には日光浴が難しいので、先ほど出てきたUVライト等を活用します。そして体温をあげるためにはUVライトとは別に遠赤外線ライトが必要です。


これは、コタツや電気ヒーターと同じことです。中には、UVライトと赤外線ランプが1つになっているタイプの照明もあるようです。


赤外線ライトは冬場などの寒い時期の水槽内の温度管理にも有効ですが、水槽全体の室温とは別に部分的に照射しホットスポットを作ることが出来ます。


赤外線ランプは、水に当てても効果がありません。使用する場合には、陸の部分に当てることが大切です。ホットスポット部分は、28度から38度になるように調節し、壁面や蓋に当たってしまうと高温になるため注意して下さい。

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神経質で臆病なニホンイシガメの性格とは?


モデル:きゅーちゃん


ニホンイシガメは基本的に神経質で臆病な性格です。野生のニホンイシガメの場合、自ら人によってくることはほとんどありません。


特にも幼少期の場合はその傾向が強く、無理にスキンシップをはかろうとするとストレスを与えてしまうため、そっとしておいてあげましょう。


しかし、毎日お世話していくうちに、飼い主の臭いを覚えて、餌の時間には自ら寄って来たり、手に乗ってきたりすることもあります。


また、他のカメと比べると比較的穏やかな性格でペットとして飼育しやすいことも特徴で、人気のある理由です。


ニホンイシガメの性格については以下の記事で詳しく解説しています。気になる方は参考にしてください。

ニホンイシガメの性格

ニホンイシガメの値段や飼育に必要なものとは?

モデル:きゅーちゃん


先ほどはニホンイシガメを長生きするためのポイントを説明しましたが、ここではニホンイシガメの価格、また餌の与え方や飼育に必要なものなどニホンイシガメの飼育に必要なものを詳しく説明していきます。


ニホンイシガメをペットとして飼育するうえで基本的な部分となるのでよく確認しておきましょう。

ニホンイシガメの値段は?

ニホンイシガメは、ホームセンターや爬虫類専門店で購入することが出来ますが、価格相場は3,000円から5,000円となっています。


ニホンイシガメは、年々その数が減ってきていることや日本固有の種類であることから他の種類のカメの比べて価格がかなり高めです。


ちなみに、アカミミガメの相場は500円から1000円ほどで購入可能です。


ちなみに、ニホンイシガメがインターネットでも購入は不可です。これは、爬虫類は基本的に対面式の販売が義務付けられているからです。

ニホンイシガメは雑食で人工餌から水草まで食べる

カメはニホンイシガメも含めて基本的に雑食なので何でも食べます。ただし、生息地などで好みがあるようで、ニホンイシガメの中でも、ミミズなどの無脊椎動物が好きなカメ、ザリガニなどの甲殻類は好きなカメ、水草など植物系を好むカメに分かれます。


飼育する場合にはカメ専用フードが販売されているので、主食としてはカメ専用フードを与えましょう。人工餌だけだと栄養バランスが偏りがちになるので、時々小魚やミミズなどの動物性の餌も与えてあげましょう


餌やりの頻度については、生後1年未満の幼体は一日1回から2回、成体は2回から3回が理想です。

飼育に必要なものはどんなもの?

ニホンイシガメの飼育に必要なもので基本セットは4つです。

  1. 水槽と低床
  2. ヒーター
  3. 照明
  4. フィルター(ろ過装置)
まずは、水槽が必要ですがサイズは大きめがよいです。

飼い始めたときは小さな体でも、幼体の場合は1年で10センチほど甲羅が大きくなります。そして、大人になるとオスは15センチ超、メスは20センチ超の大きさになるのでそれを見越した大きさを購入がおすすめです。

具体的には小さくても60×30×36センチ程度の水槽がよいでしょう。

また、1匹ではなく数匹一緒の水槽で飼う場合にはもっと大きな水槽が必要ですが、喧嘩する場合もあるので仕切りを作るのがおすすめです。


そして水槽内には、砂利等の低床を敷いてあげましょう。低床は敷いてあげることでろ過機能もあるため水質の安定にも繋がります。


ニホンイシガメは、低温になると冬眠してしまうため温度管理のためのヒーターが必要です。


先ほど説明した赤外線ランプはホットスポットや室温調整のためのものですが冬眠対策には室温だけではなく水温も調整が必要です。このヒーターは、水槽の下に敷くタイプや水中に設置するものなどがあります。


照明については関ほど詳しく説明した通り、日光浴するためのUVライトとホットスポットの作成に必要な赤外線ランプのことになります。


ろ過装置については、頻繁に水替えが出来る場合は不要ですが、頻繁には難しい人などは水質悪化を防ぐために使用すると安心です。

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水カビ病などニホンイシガメがかかりやすい病気とは?


モデル:きゅーちゃん


カメは丈夫だといわれる一方でデリケートなので飼育環境やストレスが原因で病気になってしまうこともあります。


ここではカメがかかりやすいと言われている病気を5つ紹介します。

  1. 水カビ病
  2. 代謝性骨疾患
  3. ハーダー氏腺炎
  4. 肺炎、風邪
  5. 口内炎
水カビ病
水質悪化等が原因で起こる皮膚病です。

この病気になると甲羅に白いカビが生え、皮膚が剥がれたりします。こまめな水交換と日光浴で甲羅を清潔に保つことが大切です。


代謝性骨疾患

ビタミンD不足が大きな要因なので、栄養バランスのよい食生活や日光浴、適度な運動をさせるようにしましょう。


ハーダー氏腺炎

「目」の病気です。症状は、目が白く濁ってる、腫れていて開かないの他にくしゃみや鼻水などがある場合もあります。この病気は、ビタミンAの不足によっておこりますので、栄養に偏りがないように気を付けましょう。


口内炎

口の中に白いチーズ状のものがあり食欲がない、口の中をいじっているなどの症状が見られます。この病気もビタミンA不足や水質汚染により細菌感染が原因となって起こるため、予防にはバランスのとれた食生活とこまめな水替えが効果的です。

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亀でも入れるペット保険を検討してみては?

亀でも保険に入れるの!?と驚いた人もいるかもしれませんが、カメや爬虫類も入ることの出来るペット保険があります。


亀は、長寿な生き物なのでその分、病気にかかるリスクも大きくなります。そのため、出来ればペット保険への加入がおすすめです。カメや爬虫類など、小さな体であっても、病気になり病院で治療を受けると、検査費用や治療代で万単位の治療費がかかってきます


亀は基本的に対症療法しかできませんので、積極的に治療する場合は専門病院に行くことになり、その分治療費がかさみます。


病気になったときに、お金の心配なく治療してあげるためにも、一度ペット保険への加入を考えておきましょう。


また、ペット保険は小さいうちでないと加入が認められないところがほとんどですが、亀の場合には寿命が長いため、保険によっては15歳まで加入が認められいるものもあります。


既に亀を飼育している方も今一度ペット保険を検討してみるのも良いでしょう。


以下の記事でニホンイシガメが加入できるペット保険について紹介しているので、気になる方は参考にしてください。

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ニホンイシガメの寿命のまとめ

以上のように、ニホンイシガメの生態や寿命、飼育方法について説明してきましたがいかがでしたか?この記事のポイントをまとめると

  • ニホンイシガメの平均寿命は約20年、中には30年生きるものもいる
  • ニホンイシガメの性格は神経質で臆病、カメの中では比較的穏やか
  • ニホンイシガメを長生きさせるためのポイントは「こまめな水交換」と「日光浴」、水槽内に体を温めるための「ホットスポット」を設置すること
  • ニホンイシガメは、ペットショップ等で購入可能、価格は3000円から5000円が相場である
  • ニホンイシガメは何でも食べるが、飼育はカメ専用フードを主食として与え、時々、小魚やミミズなどの動物性のものを与えてバランスと整えていく
  • カメは長寿のため、医療費がかさむ場合も多いためペット保険への加入がおすすめ
カメは、他哺乳類のペットと比べると飼育も簡単なのでは?と思いがちですが、体温調節や餌やり、飼育環境によっては病気になってしまいます。

でも、正しい飼育方法で愛情をもって育てていけば、長い間一緒にいることが出来る貴重な存在です。


イシガメは、カメの中でもその性格から飼いやすいカメです。「カメを飼ってみたいな」と考えている方は是非この記事を参考に検討してみて下さいね。


MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、ぜひご覧ください。

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