【獣医師監修】ミニチュアピンシャーの寿命や性格・飼育方法は?長生きのコツも徹底解説!のサムネイル画像

注目記事ミニチュア・ピンシャーのペット保険人気ランキングを確認する。ペットの病気・ケガの治療費は全額自己負担です。

ミニチュアピンシャーの平均寿命は12〜14歳で他の小型犬に比べると寿命が長いです。また、犬種固有の遺伝性疾患は少ないため、飼い主の方の日頃のケアによって寿命を伸ばしてあげることができます。ミニチュアピンシャーがかかりやすい病気や長生きのコツも徹底解説します。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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ミニチュアピンシャーの平均・最高寿命は?

”ミニピン”の愛称で知られるミニチュアピンシャーは、ドーベルマンを小さくしたような姿形の愛玩犬です。


ミニチュアピンシャーの名前になじみがなくても、”ミニピン”の呼び名には、聞き覚えがある人も多いのではないでしょうか。


やんちゃな性格で好奇心が旺盛、元気いっぱい非常に活発なミニチュアピンシャーは、中型犬並みの運動量が必要だともされています。


小型犬の中でも他の犬種より寿命が長いと言われているミニチュアピンシャーですが、どのくらいの長寿なのでしょうか?


そこで今回「MOFFME」では、

  • ミニチュアピンシャーの平均寿命と最高寿命
  • ミニチュアピンシャーがかかりやすい病気とは?
  • 愛犬に長生きしてもらうための飼育法・コツ
  • 短毛種は寒さに強い?弱い?
  • ペット保険について
こういったことについて取り上げていきます。

この記事を読んでいただくことで、ミニチュアピンシャーのことをより深く知っていただけることになるかと思います。

ぜひ最後までご覧ください。

またMOFFMEでは「ミニチュアピンシャーのペット保険ランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧下さい。

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ミニチュアピンシャーの平均寿命は12〜14歳で、最高齢は18歳!


ミニチュアピンシャーは、小型犬に分類されます


チワワやミニチュアダックスフントなどと同じですね。


一般的に小型犬は、体の大きな中型犬や大型犬に比べて寿命が長いですが、飼い方や環境、ストレス、病気などでその長さも変わってきます。


犬個体によっても違いますので、小型犬は長寿だけれど大型犬は短命だと一概には言えません。


ただやはり、体の大きな大型犬より小さな小型犬の方が寿命が長くなるようです。


小型犬から大型犬の平均的な寿命はこちらです。

  • 小型犬:12~14歳
  • 中型犬:11~13歳
  • 大型犬:10~12歳
では、ミニチュアピンシャーの平均寿命は何歳くらいなのでしょうか。

また、どのくらいまで長生きしたのでしょうか?

ミニチュアピンシャーの平均寿命は12〜14歳

小型犬に属するミニチュアピンシャーの寿命は、平均して12~14歳です。


丈夫で病気になりにくく、また犬種固有の遺伝性疾患は少ないため、他の小型犬に比べても寿命が長いと言われています。


とはいえ個体差がありますので、みんな長寿だとは限りません。


飼育環境によっても変わってくるでしょう。


縁あってお迎え出来た大事な家族の一員でもあるミニチュアピンシャー、出来るだけ長生きしてほしいですよね。

ミニチュアピンシャーのの最高寿命はなんと18歳!

ミニチュアピンシャーは、小型犬の中でも寿命が長めの犬です


最高年齢として、なんと18歳まで生きた例もあります。


犬としてはかなりな高齢です。


最高寿命の18歳には及びませんが、16~17歳まで元気に生きた例も結構あるようです。

ミニチュアピンシャーの年齢を人間に換算すると?

犬は人間よりも早く歳を取ります。

体の大きさによってもそのスピードは異なります。

小型犬と大型犬では歳の取り方が違うということです。

一般的に、犬の1歳は人間では15歳に当たります。

生後2年で24歳になり、その後は小型犬だと大体1年ごとに4歳ずつ歳を取っていく感じになります。

それではミニチュアピンシャーの場合を見てみましょう。
犬年齢人間年齢換算レベル
3か月4歳子犬
1最15歳
子犬
3歳28最成犬
5歳36歳成犬
7歳44歳シニア犬
9歳52歳シニア犬
12歳64歳シニア犬
15歳76歳高齢犬
18歳88歳高齢犬
このようになります。

3歳でもう立派な大人なんですね。

ミニチュアピンシャーのシニア期・高齢期はいつから?

ミニチュアピンシャーのシニア期・高齢期

ミニチュアピンシャーは、6歳で人間に換算すると40歳になります。シニア期は大体この6~7歳くらいからを指します。


14歳72歳になり、この頃から高齢期に入ります。ただ年齢には個体差がありますので、目安として参考にしてください。


老化が進むにつれてかかる病気も増えてきますので、高齢化のサインには気を付けておきましょう。


動作が緩慢になった

  1. 今までのように元気いっぱい走り回らなくなった
  2. 散歩に連れて行こうとしても喜ばない
  3. 散歩に行ってもあまり歩こうとしないで止まってしまう
  4. 寝ていることが増えた

もともと運動量が多く、敏捷で活発なミニチュアピンシャーです。


散歩が大好きで飼い主よりも先に行こうとするくらい元気だったのに、最近あんまり走ろうとしないなどの行為が見られたら、老化による体力の低下かもしれません。


散歩に行きたがらない、連れて行こうとしても動かない、途中で止まってしまう、早く帰りたがるなどの行動も、高齢期に差し掛かると増えてきます。


また、いつも跳ね回っていたのに、気が付いたら寝てばかりいるようになったなら、体力の衰えが原因ということも考えられます。


ただ、老化によるものばかりではなく病気やケガの場合もありますので、いつもと様子が違うなと感じたら、一度病院で診察をしてもらいましょう。


体に表れる変化

  1. 目が濁ってきている
  2. 耳が遠くなった
  3. 白髪が目立つようになった

真っ黒だった目がいつの間にか白く(青白く)濁ってきたら、老化現象かもしれません。


老化による核硬化症白内障といった病気も考えられます。耳も遠くなる傾向があります。


呼んでも来ない、反応が鈍いなど、若い頃と比べて聞こえが悪くなってきたなと感じたら、老化による難聴の可能性があります。


また、体毛に白髪が目立つようになってきます。


顔の回りにいつの間にか白髪が増えた、体のあちこちに白いものが目立つ、抜け毛がいつも以上に増えてきたなど、老化に伴う変化が見られてきます。


シニア期、高齢期にかかってくると、若い頃とは違った行動、体の変化が表れてきます。


体力も落ちてきますので、普段から気を付けて様子を見ておくようにしましょう。


いずれにせよ、老化以外の他の病気の可能性もありますので、気になる症状が出てきたら、一度病院で診察を受けてみましょう。

ミニチュアピンシャーの性格や特徴は?


ミニチュアピンシャーは好奇心旺盛で元気いっぱいな性格です。


落ち着きのない犬としても有名で、しつけが難しいことでも知られています。


また、マンチェスターテリアと見た目がそっくりですが違いをご存じでしょうか?


こちらでは、

  • ミニチュアピンシャーの歴史
  • ミニチュアピンシャーの特徴
  • ミニチュアピンシャーの性格
  • マンチェスターテリアとの違い
についてご紹介します。

ミニチュアピンシャーの歴史

ミニチュアピンシャーの歴史は200年300年前ドイツから始まりました。


ドーベルマンを小型化した犬種と思われがちですがそれは間違いで、実はドーベルマンよりも先にミニチュアピンシャーが誕生していたといわれています。


中型犬のヘル・ピンシェルが祖先であるミニチュアピンシャーは、他にもジャーマンピンシャーやトイマンチェスターテリア、さらにはミニチュアシュナウザーなどとも交配して現在の姿になったといわれています。


また、ドイツでは「レイピンシャー」や「ツベルクピンシャー」と呼ばれています。


それぞれドイツ語では、"レイ"は小鹿を、"ツベルク"はとても小さいを意味しており、ミニチュアピンシャーの見た目から名づけられています。


現在、日本でも人気のミニチュアピンシャーは"ミニピン"の愛称で親しまれており、2018年のJKC(ジャパンケネルクラブ)犬種登録数では132犬種中の17位とその人気がうかがえます。

ミニチュアピンシャーの特徴

ミニチュアピンシャーの特徴は小さいながらに引き締まったその体です。


小型犬でありながらも、筋肉質なためたくましく見えます。


そんなミニチュアピンシャーの大きさは以下の通りです。

  • 体高:25cm~30cm
  • 体重:4~6kg
オスメス共に大きさに違いはなく、上記のサイズに当てはまります。

毛色には、
  • レッド
  • ブラックタン
  • ブラウンタン
があります。

歩き方に特徴がある犬種

ミニチュアピンシャーは"ハックニー歩様"という独特の歩き方をします。

ハックニー歩様とは、前足を馬のように高く上げて歩く歩様です。

高く前足を上げ、まるで行進するかのようなこの歩き方は自信に満ち溢れ、別名ハイステップ歩様とも呼ばれています。

断尾について

ミニチュアピンシャーの尻尾は短いイメージがありますが、生まれた時点では長い尻尾をしています。

日本で生まれたミニチュアピンシャーの多くは、生後1週間頃に断尾が行われます。

なぜそんなにも生後早い段階で断尾をするのかというと、
  1. 神経がまだそれほど発達していないため
  2. 体が小さく、血管も少ないため出血量が少ない
  3. 傷口が小さく、回復が早い
などが主な理由で、無麻酔で行われます。

他にもトイプードルやドーベルマンなどの犬種も断尾をしており、元々は尻尾が長いです。

断尾をする理由としては、牧羊犬などは尻尾を家畜に踏まれないようにするためや、狩猟犬は尻尾が獲物に攻撃されないためなど、職業をしている犬種を中心に行われていました。

現在ペットとして飼われている犬には必要がない断尾ですが、 ミニチュアピンシャーは断尾犬種に含まれ、その犬種のスタンダードな姿、"犬種らしさ"を維持するために現在も断尾が行われています。

しかし現在では断尾が禁止されている国も多く、日本でも断尾をしていないミニチュアピンシャーも時々見かけるようになりました。

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ミニチュアピンシャーの適正体重とは?体重推移や体重管理方法も解説

ミニチュアピンシャーの性格とは?警戒心が強い!

ミニチュアピンシャーは、小さい体ながら身体能力が高いため、思いっきり動き回ることが大好きです。また、飼い主の言う事をよく聞くとても賢い犬種で、初心者でもしつけをしやすいです。


特にオスは好奇心旺盛で甘えん坊な性格をしています。また、飼い主によくなついてくれるため、沢山一緒に遊んであげると喜ぶでしょう。しかし、警戒心が強いため、初めて会う人やあまり会ったことのない人には警戒し、吠えてしまうこともあるかもしれません。


メスはオスと比べてプライドの高い子が多いようです。甘えてきたと思いきや、プイっとどこかへ行って一人で遊び始めてみたりと、まるで猫のようなツンデレさを持っている子もいます。


発情期になると精神的にストレスを感じやすくなってしまう子もいますので、そんな時は構い過ぎずゆっくりさせてあげましょう。

ミニチュアピンシャーのオス・メスの性格の違いは?

ミニチュアピンシャーのオス・メスの性格の違いをご紹介します。


オスの性格

オスはメスに比べるとおおらかでのんびりした性格といわれていますが、他の犬種に比べればオスも十分活発で甘えん坊の元気いっぱいな性格です。
動きも身軽なため、一緒にドッグスポーツも楽しめます。

しかし、警戒心が強く人見知りをする性格でもあるため、知らない人に対しては吠えてしまうことが多いです。

番犬には向いていますが、来客などにも吠えてしまうことがないように注意が必要です。


メスの性格

ミニチュアピンシャーはオス・メス共に活発な性格をしていて元気いっぱいですが、メスの方がエネルギッシュでプライドが高い性格をしています。  
神経質な性格でプライドも高いため、オスと同様に知らない人に吠えてしまうことがあります。

補足:ミニチュアピンシャーとトイマンチェスターテリアの違い

トイマンチェスターテリアという犬種をご存じですか?


あまり知られていない犬種ですが、実はミニチュアピンシャーにそっくりな犬種です。


トイマンチェスターテリアとミニチュアピンシャーの違いとして、

違うところミニチュアピンシャートイマンチェスターテリア
毛色レッド、ブラックタン、ブラウンタンブラックタンのみ
頬のタンの入り方 喉下~頬までつながっている丸い独立したタン
断尾していることが多い長いまま
前足サムマーク(パスターンにある黒い点)とペンシルマーク(つま先の黒い線)がない
※最近ではある個体も確認されています
サムマーク(パスターンにある黒い点)とペンシルマーク(つま先の黒い線)がある

などがあります。


体高など、大きさもほとんど同じのため見分けるにはコツがいりますが、上記を参考にしていただければ見分けやすいです。

ミニチュアピンシャーのお迎え方法は?価格や選び方も解説!


ミニチュアピンシャーをお迎えすると決めたら、まずは準備が必要です。


また、入手の方法にはいくつか種類があることを知っていますか?


お迎えする前に価格や選び方についても知ってほしいことがあります。


こちらでは、

  • お迎え前の準備
  • 購入方法について
  • ミニチュアピンシャーの価格
  • 選び方のコツ
について解説します。

ミニチュアピンシャーのお迎え・購入方法

まずはお迎えする前に、環境を整えましょう。

  • ケージ
  • ドッグフード
  • トイレトレイ
  • トイレシーツ
  • エサ箱や水入れ
  • 首輪、リード
  • おもちゃ
などは飼育してすぐに必要になることが多いです。

お迎えしてからあせらないためにも、事前に準備してからお迎えするようにしてください。

お迎え方法としては、
  1. ペットショップで購入する
  2. ブリーダーで購入する
  3. 里親募集や保護施設から譲ってもらう
などがあります。

ペットショップで購入する場合

ペットショップは身近にある存在なため、まずはペットショップに見に行くという人も多いでしょう。

ミニチュアピンシャーは飼育している人も比較的多く、取り扱っていることが多いです。

ブリーダーで購入する場合

ブリーダーは犬を繁殖している人のことです。

ミニチュアピンシャーを専門に取り扱っているブリーダーから購入することで親や兄弟犬を見せてもらうこともできます。

里親募集などで譲ってもらう場合

仔犬がたくさん生まれた場合や飼育が難しくなった場合に里親を募集していることがあります。

成犬の場合もありますが、気になる場合は一度問い合わせてみるのも良いでしょう。

ミニチュアピンシャーの価格や選び方

ミニチュアピンシャーの価格

およそ15万円25万円になります。


血統(家系にチャンピオン犬がいる場合など)や性別(メスの方が高い傾向にあります)により値段は異なります。


選ぶときに気を付けること

ミニチュアピンシャーを選ぶ時に気を付けてほしいことがあります。


以下は、必ずチェックしてほしいポイントになります。

  1. ワクチンは接種しているか
  2. 外見に異常はないか
  3. 血統書はあるか
  4. 元気かどうか
まず、ワクチンは仔犬、成犬問わず接種しているか確認してください。

外見に異常がないか、元気よく走り回っているかなど、健康状態を見るようにしてください。

また、血統書は近親交配などが行われていないか確認できますし、その犬種の証明書にもなりますので発行してくれるところからお迎えした方がよいでしょう。

お迎えした後に異常に気付いても、対応してくれない場合もありますので必ずお迎え前に、お迎え先の人と一緒に確認してください。

ミニチュアピンシャーがかかりやすい病気やその治療・治療費は?


ペットを家族の一員としてお迎えするにあたって、避けては通れないのがやはり病気ですよね。


いざ病気になった時、どんな治療法があるのか、またいくらくらいかかるのかは気になるところだと思います。


ここでは、主にミニチュアピンシャーがかかりやすいふたつの病気、レッグペルテス病膝蓋骨脱臼、その治療法やかかる費用について解説していきます。

病名と治療法①:レッグペルテス病

レッグペルテス病とは


犬には犬種によってかかりやすい病気があります。

レッグペルテス病とは後ろ足の骨の病気で、ミニチュアピンシャーを含む小型犬に多く見られます。

1歳以下の成長期に当たる子犬の発症率が高く、多くの場合片脚のみの発症です。

股関節の骨が変形してしまい、骨盤と太ももの骨を連結している部分の血流が悪くなることで、骨の先端が壊死してしまう病気です。

進行性のため、そのまま放置しておくとどんどん悪化し、最終的には歩けなくなってしまうことにもなりかねません。

遺伝的な要素が大きいとされていて、はっきりとした原因がわかっていないため、予防が難しい病気でもあります。

症状としては
  • 足を引きずるようにして歩く
  • 片足をかばうしぐさを見せる
  • 部屋の中で座っていることが多くなった
  • 足を持ち上げる時に痛がって鳴く
などがあります。

こういった症状が見られたら、すぐに病院で診察を受けましょう。

レッグペルテス病の治療法


治療には、投薬治療手術を行う治療があります。

初期段階で症状がまだそれほど重くない場合は、痛み止めの鎮痛剤抗炎症剤の投薬を行います。

同時に運動制限を行い、安静にさせながら様子を見ていきます。

ただレッグペルテス病進行性の病気のため、ほとんどの場合、最終的に手術を行うことになるようです。

その場合、全身麻酔をかけて壊死している大腿骨頭を取り除く手術となります。

最低でも1週間の入院が必要です。

骨を取り除き、その部分を補うために筋肉をつけるため、術後のトレーニングも重要となります。

費用は病院や治療内容によっても違ってきますが、手術を行った場合、片足で15~30万円前後になるようです。

レッグペルテス病は、早期発見・早期治療を行えば、多くの場合元通りの生活に戻してあげられます。

たとえ手術を受けたとしても、その後のリハビリとトレーニングをしっかり行うことで、発症前とほぼ同じ日常生活が出来るようになります。

進行性の病気ではありますが、早めの対処によっては歩行異常などの後遺症を防ぐことは出来ます。

日頃から小さな異常を見逃さないようにして、異変に気が付いたらすぐに病院に行くようにしましょう。

病名と治療法②:膝蓋骨脱臼

膝蓋骨脱臼とは

小型犬に多くみられる関節疾患に、膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)があります。

膝蓋骨とは膝のお皿とも言われる丸い骨のことです。

大腿骨の端にある滑車溝にはまっていて、膝の曲げ伸ばしなど膝の屈伸運動をスムーズに行う役割をしています。

膝蓋骨脱臼とは、その膝蓋骨が滑車溝からはずれてしまい、そのため膝の曲げ伸ばしに痛みが出たり炎症が起こったりする病気です。

生まれつき滑車溝が浅くて膝蓋骨が脱臼しやすい先天性と、高い所からの落下や打撲などが原因の後天性があります。

大型犬でも発症しますが、ほとんどが先天的な要素を持った小型犬に起こります。

習慣的に脱臼していても全く痛がらない軽度のものから、歩くことも困難な重度のものまで症状はさまざまです。

膝蓋骨脱臼は、その症状に応じてグレード分けがしてあります。

 グレード1

   膝関節を指で押すと脱臼するが、自然に元に戻る。痛みや症状はほとんど無い。

 グレード2

         膝を曲げたり指で押すと簡単に脱臼する。指で押さないと元に戻らない。足を後ろ
   に伸ばして元に戻そうとしたり、スキップしたりする。

 グレード3

   ほぼ脱臼したままになり、指で押すと一時的に元に戻る。骨が変形し、軽いものか
   ら重度のものまで歩行異常が出る。

 グレード4

   常に脱臼した状態。指で押しても元に戻すことが出来ない。骨が重度に変形し、膝
   の関節を伸ばせなくなる。

足を痛そうにしている、スキップする仕草が増えた、やたらと後ろ足を伸ばそうとしているといった動作が見られたら、膝蓋骨脱臼を起こしている可能性があるかもしれません。

膝蓋骨脱臼の治療法


グレードが低く症状も軽い場合は、鎮痛剤抗炎症剤レーザー治療などを用いて痛みや炎症を抑えます。

根本的な治療ではないので完治は望めませんが、普段通りの生活は出来ます。

滑りやすいフローリングにマットを敷くなどして環境を整え、膝に負担をかけさせないように気を付けることで、悪化するのを防ぐことが出来ます。

グレード3以上、もしくは膝の変形が重度になると、外科手術が必要になってきます。

痛みがひどい場合や日常生活が出来ない時も、手術を行います。

治療費用は手術をするかしないか、脱臼のグレード、病院その他によって変わってきます。

投薬だけならそれほどかかりませんが、手術、入院となると30万円前後はみておいた方がいいでしょう。

手術を受けるとほぼ完治しますが、術後の管理とリハビリが重要です。

手術後自宅管理が不十分だと、症状が良くなるどころか悪化させることにもなりかねません。

最低でも1~2か月はゆっくりと安静させ、患部に負担がかかるジャンプなどの動きをさせないように気を付けましょう。

また、肥満になると関節に負担が大きくかかります。

適正な体重を心掛けることによって、症状の予防や改善にも繋がります。

膝蓋骨脱臼は早期発見・早期治療をすることによって酷くならずにすむことが出来ます。

日頃から注意を怠らず、様子がおかしいことに気が付いたら、早めに病院へ連れて行きましょう。

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【獣医師監修】犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)とは?原因や症状、治療費を解説

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ミニチュアピンシャーが長生きする3つのコツ・飼育法を解説!


他の小型犬に比べて病気も少なく、丈夫で長生きすると言われるミニチュアピンシャーですが、飼い方次第で寿命も変わってきます。


大切な愛犬と少しでも長く一緒にいられるように、ここでは長生きするための3つのコツと飼育法について解説していきます。

長生きのコツ①:寒さ対策

まずひとつ目が寒さに対する対策です。


短毛種であるミニチュアピンシャーは、寒さが苦手な犬種です。


寒さから胃腸障害などを引き起こすこともあります。


寿命にも関わりますので、冬場はエアコンやファンヒーターなどを使って室内温度に気を付けてあげましょう。


冬場の室内適温は20~26度と言われていますので、このくらいを目安に調整するようにしてください。


ケージやベッドでも使用できるペット用のヒーターを利用するのもいいでしょう。


外に出る時には洋服などを着せて、暖かい恰好でお散歩させてあげるといいかもしれません。

長生きのコツ②:シニア期には飼育環境を変える

次にシニア期の飼育環境を考えましょう。


以前に比べて動きが鈍くなった寝ている時間が増えてきたなどの様子が表れてきたら、シニア期に突入したサインかもしれません。


若い頃とは違ったケアが必要になってきますので、注意しておきましょう。


元気いっぱい跳ね回るミニチュアピンシャーですが、シニア期に入ったようなら運動量を減らし、足腰になるべく負担がかからないようにします。


体力も落ちてきますので、散歩の時は様子を見ながら歩く距離を調整しましょう。


若い頃以上に寒さ対策にも気を付けてください。


部屋の中でも暖かい室内着を着せてあげるといいでしょう。


また、冬場の寒さだけでなく、夏場にかかりやすい熱中症にも注意が必要です。


日差しの強い時間帯の散歩などは避けるようにしてください。


ドッグフードはシニア用のものに切り替えます。


体力の低下とともに運動量も落ちてきますので、肥満にならないよう低カロリー高たんぱくのフードを食べさせるようにしましょう。


腎臓の機能も弱くなってきますので、塩分の摂りすぎにも注意をしてください。

長生きのコツ③:ストレスの少ない飼育環境

最後にストレスについてです。


ミニチュアピンシャーは好奇心旺盛で非常に活発な犬です。


小型犬ながら中型犬並みの運動量が必要とされていますので、散歩が十分に出来ないとストレスが溜まってしまいます。


散歩の時間距離を延ばす回数増やすなどしてあげましょう。


どうしても散歩に連れて行けない時は、ボール遊びなどして室内でもたくさん遊んであげることです。


好奇心が旺盛なので、いつもと違うおもちゃを与えたりおやつをあげたりすることも刺激になり、ストレス解消に役立ちます。


また、とても賢いミニチュアピンシャーは、小さい頃からしっかりとほめてしつけることで、飼い主をリーダーとして認識します。


スキンシップをしながら上手にしつけていくことも、ストレス軽減につながります。


どんなペットでもそうであるように、ミニチュアピンシャーにとってもストレスは大敵です。


ストレスを与えすぎると健康を害するばかりではなく、寿命を縮めてしまうことになりかねません。


ストレスを完全になくすことは難しいですが、出来るだけストレスフリーな生活を送れるようにしてあげましょう。

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ミニチュアピンシャーは飼いにくい?飼育の大変さ、注意点を解説!

ミニチュアピンシャーのペット保険や保険料、補償内容、特約を解説

ペットにかかるケガや病気の費用はかなり高額になります。


いざという時のためにも保険に加入しておくと安心ですよね。


犬のためのペット保険は犬種や大型犬に中型犬、小型犬といった分類、年齢、補償内容によって保険料が違います。


保険会社によっては加入年齢制限を設けているところもありますし、補償内容もさまざまです。


通院入院手術のすべてを補償するプランや、手術のみの補償といったプランまでありますので、加入する際にはどういった補償がほしいのか検討してみてください。


犬種によっては気性の激しいものもいます。ミニチュアピンシャーも警戒心が強いうえに番犬になるほどの気質をもっています。


何かのはずみで人にケガをさせてしまった時のために、賠償責任特約が付いている保険もありますので、こちらもよく調べてみた方がいいでしょう。


保険はどのタイプを選ぶか、どういった内容でどういう特約を付けるかなどでも金額が変わってきます。


しっかりと考えて納得のいく保険選びをするようにしましょう。


MOFFMEではミニチュアピンシャーの保険についても取り扱っておりますのでぜひご覧ください。

ミニチュアピンシャーのペット保険ランキングを確認する

まとめ:ミニチュアピンシャーの寿命や長生きさせるコツについて

ミニチュアピンシャーについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは

  • ミニチュアピンシャーの寿命は小型犬の中でも長い
  • シニア期、高齢期に差し掛かった時のサイン
  • オス・メス共に活発で元気いっぱいな性格
  • かかりやすい病気
  • 長生きさせるためには日頃のケアが大切
  • ペット保険について
でした。


ペットは毎日きちんとケアしてあげれば丈夫で長生きしてくれます。


ただ、何かあった時に慌てなくても済むように、ペット保険についてもきちんと調べて加入しておきましょう。


MOFFMEでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。