【獣医師監修】犬のアトピー性皮膚炎とは?症状や原因、治療法や予防法を徹底解説!

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アトピー性皮膚炎、聞いたことありますよね。実はこれ、犬もかかるんです。フードによるアレルギーや遺伝が主な原因で、治療ガイドラインが確立されつつあるとはいえ完治は難しいのが犬のアトピー性皮膚炎。薬は効くの?シャンプー療法って何?そんな疑問にもお答えします。

犬のアトピー性皮膚炎とは?皮膚が赤くなる?

人のアトピー性皮膚炎は聞いたことがあると思いますが、犬にもかかるリスクがあり、そもそもアトピーとは何なのか、気になっている方もいるのではないでしょうか?


名前だけ知っていて具体的な症状や原因を知らず、愛犬が出しているサインを見逃している飼い主の方もいるかもしれません。愛犬の肌がボロボロに荒れてしまったらとても悲しいですよね。


今回「MOFFME」では、

  • 症状や原因、治療方法とは?
  • かかりやすい犬種、年齢はあるの?
  • ペット保険の補償はされるの?
これらの点について紹介します。

この記事を読んでいただければ、アトピー性皮膚炎について理解し、もし愛犬がアトピー性皮膚炎になってしまったときでも正しい対処できます。ぜひ最後までご覧ください。

またMOFFMEでは、ペット保険のランキングについても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。

アレルギー反応を起こして皮膚が荒れる病気


まず、アトピー性皮膚炎はアレルギー反応による疾患の一つです。アレルギー反応による皮膚炎であり、食物によりアレルギー反応がおこる食物アレルギーも存在します。


今回の記事では、食物性のアレルギーではなく、ダニや花粉などが要因となるアトピー性皮膚炎について、症状や原因と治療方法について紹介します。

犬のアトピー性皮膚炎の症状!

原因についてはこの後取り上げますが、主な症状として、激しいかゆみ炎症があります。


特に症状が出やすいのは、

  • 指と指の間
  • 目の周り
  • 手首や足首
  • 肛門付近

などです。


また、放置してしまうと毛が薄くなったり地肌が黒くなってしまったりと危険です。最悪の場合、症状の出る部位によっては、外耳炎濃皮症のような違う病気も発症してしまいます。


愛犬がかゆそうにしていたり、しきりに皮膚を気にするしぐさをしたりするようなら、アトピー性皮膚炎の可能性があるので、動物病院に行く必要があります。


東京動物医療センターのサイトで、犬のアトピー性皮膚炎の症例などが紹介されているのでチェックしてみてはいかがでしょうか。

犬のアトピー性皮膚炎の原因!フードによるアレルギー?


犬のアトピー性皮膚炎の原因とは何なのでしょうか。遺伝的なものもあるのですが、他の大きな要因となるのは、アレルゲンと呼ばれる原因物質です。


このアレルゲンが体内に侵入し、体内の免疫機能が過剰反応を起こすことで、アトピー性皮膚炎になってしまいます。


このアレルゲンとは具体的に次のようなものがあります。

  • ダニやその死骸、ハウスダスト
  • 空気中に存在するカビ類
  • 植物の花粉

これらのアレルゲンの侵入を阻止するか、侵入されても過剰反応を起こさない体になれれば発症しません。


しかし、それは現実的ではありません。


未然に防ぐことはとても難しいので、しっかりと知識を身につけ、治療や管理をおこなっていくことが重要となってくるのです。アトピー性皮膚炎のおよそ半数が、痒みの悪化に食べ物の抗原が関与することも考えられており、特に痒みが一年中あるようでしたらドックフードの変更も考える必要が出てくるかもしれません。


ドッグフードの中の物質が仮に原因となる場合は、原因を特定するために「除去食」を与え判断します。身近なものがアレルギー反応を起こす要因となっていることを覚えておきましょう。

診断基準は?アトピー性皮膚炎はどうやって診断されるのか

アトピー性皮膚炎のような症状が出ているからと言って、すぐにそれと断定できるわけではなく、いくつかの段階を踏んで判断します。


以下のような手順になります。

  1. アトピー性皮膚炎の診断基準(室内飼い、3歳以下、ステロイドで痒みが収まるなど)をチェックする
  2. 症状が似ている他の病気(感染症など)でないことを確認する
  3. 食物アレルギーの検査を行う
  4. 必要があれば血液検査を行う
  5. アトピー性皮膚炎と診断する

アトピー性皮膚炎には診断基準があるので、それに当てはまるかをチェックします。


また、アトピー性皮膚炎以外にも痒みを伴う病気や原因があるので、それらでないことを確認するためにいろいろな検査をします。


痒みや湿疹の原因がアトピー性皮膚炎以外のものではないことが確認できて初めて、アトピー性皮膚炎と診断されます。

犬のアトピー性皮膚炎の治療法!シャンプー療法ってなに?

それでは具体的にどのような治療方法があるのでしょうか。


薬を使い症状を抑える

一般的に、かゆみや炎症を抑えるための薬であるステロイド剤などを処方します。また、検査の結果によって異なるのですが、皮膚の表面から細菌などが見つかった場合、ステロイド剤のほかに抗生剤、薬だけでなく菌までもしっかり洗い落とすメディカルシャンプーが効果的です。


ステロイド剤の長い期間の使用は愛犬の体に負担がかかるので、シャンプーを使いつつ、初めはステロイド剤である程度の治療を行い、症状が落ち着き始めたら免疫抑制剤などを使うといったケースが多いです。


減感作療法

一方で、少しでもアレルゲンの皮膚の表面から体内への侵入を防ぎ、過剰反応させないからだをつくることで克服する方法もあります。


それが、減感作療法です。免疫療法ともいわれ、あえて少量のアレルゲンを体内に投与し、体をアレルゲンに慣らすことでアレルギー症状をおさえる方法です。


この方法は即効性がないため、長期での治療方法となります。また、ある程度行って効果が出なければ中止することが多いので、必ず治るという保証はありません。


日々の中で

どちらの療法を行うにしろ、日々暮らす中でいかにアレルゲンを体内に侵入させないかが重要です。


室内には、ほこりの中に潜むダニや菌など様々なアレルゲンが存在します。こまめに掃除や換気を行い、空気清浄機などを使い清潔な状態にする必要があります。


注意すべきは室内だけではありません。外の散歩を行う際にも注意が必要です。アレルギー反応の要因にもなる花粉や菌も、外には無数に存在します。定期的にシャンプーをしてあげ、しっかりと洗い流してあげることが重要となってきます。


しかし、シャンプーのやりすぎには注意が必要です。シャンプーのやりすぎは皮膚の表面の油も洗い流してしまい、皮膚が乾燥してしまいます。


皮膚の乾燥は、よりアレルゲンを体内に侵入しやすくしてしまい、また健康な皮膚よりもさらに水分を保持する機能が低いため、シャンプーはやりすぎず少なすぎず、シャンプー後には保湿剤で皮膚バリアを保つようにしてください。


また、獣医の方から自宅でもできるスキンケアの方法を教えてもらえると思うので、毎日しっかりと行うことが重要です。


すぐに治る病気ではなく、長く付き合いつつ症状を抑える病気です。些細なことでも疑問があれば獣医の方に相談するようにしましょう。


また、動物アレルギー性疾患国際委員会によるガイドラインというものも存在するので、ぜひご覧ください。

犬のアトピー性皮膚炎になりやすい犬種・年齢は?

原因や症状は分かりましたが、果たして、なりやすい犬種や年齢は存在するのでしょうか。もちろんどの犬種、年齢にも起こるリスクはありますが、知っておいて損はないでしょう。


ぜひ自分の愛犬の犬種が入っているのか、また年齢は大丈夫なのかチェックしてみてください。

犬のアトピー性皮膚炎になりやすい犬種は?

犬のアトピー性皮膚炎になりやすい、つまり遺伝的要素を持つ犬種が存在します。


具体的にあげられるのは、

  • トイ・プードル
  • ミニチュア・ダックスフント
  • フレンチ・ブルドック
  • ゴールデン・レトリバー
  • シーズー
  • 柴犬
  • ラブラドール・レトリバー
以上の犬種が多いです。

外的要因としては、毛の硬さ長さが影響して、シャンプーなどで毛穴を傷つけたり、毛が長く汚れを落としきれないリスクが考えられます。

犬のアトピー性皮膚炎になりやすい年齢は?

次に年齢について取り上げたいと思います。アトピー性皮膚炎は原因でも取り上げたように、生まれ持った体質が大きく関与しています。早いと生後半年ごろからなってしまうケースもあり、若い犬で特に子どもの段階でなりやすいです。


アトピー性ではない食物アレルギーに関しては、どの年齢においても可能性はあります。

若いうちに症状が出た場合、両方疑うべきです。


どちらにせよ、生後半年ごろから可能性はあるので、症状が出たら悩まず動物病院に連れて行くのが一番良いです。

参考:アレルゲンを除去する掃除方法を紹介

アトピー性皮膚炎の予防や治療には、こまめな掃除が効果的です

効率よくアレルゲンを取り除くには、どのように掃除を行えば良いのでしょうか。


まず、掃除は高いところから始めます。最初に照明器具、次に本棚、最後に床といった要領です。


高いところのゴミは拭き取ったつもりでも、どうしても床に落ちてしまいます。したがって、床掃除は最後にするのがベストです


フローリングの掃除は、掃除機をかける前に、フロアワイパーなどで軽く掃くことをおすすめします。いきなり掃除機をかけるとゴミを巻き上げてしまうためです。


寝具やカーペットは、丁寧に時間をかけて掃除機をかけると、表面のダニなどのアレルゲンを除去できます。


丸洗いできるものは洗濯をしましょう。洗濯後は十分に乾燥させることが、乾燥に弱いダニの効果的な対策になります。

犬のアトピー性皮膚炎はペット保険で補償される?


犬のアトピー性皮膚炎はペット保険で補償されるのでしょうか。


ペット保険に加入されている方も多いと思いますが、もちろんこのアトピー性皮膚炎も対象に含まれています。治療には検査から投薬や注射、処方など様々な費用が掛かります。


具体的にどの程度治療費がかかるのか、下記の表を参考にしてみてください。

項目料金
アレルギー強度試験9,000
リンパ球反応試験16,000
アレルゲン特異的IgE検査11,000
ステロイド剤50/1錠
合計40,500

ここでは、ステロイド剤は1日3錠30日間で月4500円と計算しましたが、やはり費用はかかります。


一回の診察で治る病気ではなく継続的に費用が掛かるため、診察費を少しでも抑えるためにもペット保険はとても有効的です。

まとめ:犬のアトピー性皮膚炎について

今回は犬のアトピー性皮膚炎について解説しましたが、お分かりいただけたでしょうか。


記事の内容をまとめます。

  • 激しいかゆみや炎症を起こすアトピー性皮膚炎はアレルギー反応による疾患で、人間だけでなく犬も罹ることがある
  • 原因は遺伝的なものの他に、アレルゲンの侵入による免疫の過剰反応や、ドッグフードなどによる食物アレルギー反応によって発症する
  • 診断には、アトピー性皮膚炎の診断基準に合致するかどうかのチェックの他に、血液やアレルギーの検査を行う必要がある
  • 対応策は、室内を清潔に保つために掃除をこまめに行うことや、メディカルシャンプーによって症状を緩和するという方法がある
  • アトピー性皮膚炎になりやすい体質を生まれ持った犬が、仔犬の時期に発症するケースが多い
  • 遺伝的にアトピー性皮膚炎になりやすい犬種がある
  • 治療には継続的な通院が必要なことから治療費の負担も大きくなるので、ペット保険に加入しておくと安心

MOFFMEでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

この記事の監修者
森下 浩志
2018年に早稲田大学基幹理工学部に入学。保険×テックの領域で保険業界をイノベーションをしていく姿勢に共感し、「MOFFME」の運営に参画。2019年にファイナンシャルプランナー、損害保険募集人資格を取得。

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