犬の乳腺炎とは?乳房部分にしこりができる等の症状や治療法を解説!

犬の乳腺炎とは、乳汁を産生する乳腺と呼ばれる腺組織に炎症が生じる病気です。自然治癒では効果がなく、早期発見で手術回避につながるので、日頃から愛犬の様子をよく観察しましょう。乳腺炎の熱や痛み、乳房部分にしこりができるなどの症状や、治療法を解説します!

犬の乳腺炎とは?

犬と遊んでいて、乳首近くにかたまりができていたらびっくりしますね。

もしかしたら、重大な病気にかかっているのではと心配になるでしょう。それは、もしかしたら乳腺炎かもしれません。

犬の乳腺炎とは、腺組織(乳腺)に炎症が生じている状態のことをいいます。乳腺炎は初期の段階で治療すれば簡単に完治します。

しかし、気づかずにそのまま放置してしまうと乳腺腫瘍(がん)になる恐れがあり死に至ることもあります。本当に恐ろしいですよね。そうならないために、今のうちに乳腺炎の知識を身につけておき、早期発見できるようにしておきましょう。

そこで今回は、犬の乳腺炎について
  • 乳腺炎とはどんな症状なの?
  • 乳腺炎の原因と治療法は?
  • 乳腺炎にかかりやすい犬種や年齢は?
  • 犬の乳腺炎はペット保険で補償される?
以上のことを中心に解説していきます。

記事をご覧いただければ、犬の乳腺炎の原因や症状、治療法などについて詳しく知ることができるはずです。

ぜひ最後までご覧ください。

腺組織(乳腺)に炎症が生じている状態のことです

犬の乳首は、だいたい左右5個ずつ計10個あり、わきの近くから足の付け根の近くまで広くあります。

上から「前胸乳頭」「後胸乳頭」「前腹乳頭」「後腹乳頭」「鼠径乳頭」と呼びます。これらの乳腺になんらかの理由で炎症を起こしていることを乳腺炎といいます。

乳腺炎は、どの乳首でも発生する可能性を持っており、単独で現れることもあれば複数同時に現れることもあります。

犬の乳腺炎の症状は?熱や痛み伴い、乳房部分にしこりができる

犬の乳腺炎の症状は、

  • 乳房の熱感や腫れ
  • 乳房の痛み
  • 食欲不振で元気がない
  • 発熱がある
  • 親が授乳を嫌がる
  • 乳汁の色が変わっている

このような症状が現れます。このような症状であれば、すぐに治せます。しかし、「しこりができている」「出血している」場合は重症化している可能性があり乳腺腫瘍という疾患が疑われます。


しこりの大きさはばらばらで、小さい物や大きい物、しこりは破裂して出血している物まであります。


しこりの大きさで悪性か良性かの判断は出来ませんが、2センチ以上のものであれば悪性の可能性が高くなるので、至急病院で診察を受ける必要があります。

犬の乳腺炎の原因

犬の乳腺炎の原因は、「子犬への授乳」と「犬の妊娠または偽妊娠」の2つあります。


子犬への授乳

子犬に授乳するために乳腺が急速に発達し、乳の分泌が活発になるためです。または、授乳中に子犬の噛み傷から殺菌が入り込み炎症を起こしてしまい、緑黄色や血液まじりの乳汁が出てくるとともに、腫れてきます。


犬の妊娠または偽妊娠

偽妊娠とは、実際には妊娠していませんが、ホルモンのバランスにより体が妊娠したと勘違いしてしまう状態になっています。


そうなると、ホルモンの分泌が活発になるために乳腺が発達し、お乳が出てしまうことがあります。乳腺が急激に発達した結果、乳腺炎になってしまいます。

犬の乳腺炎の治療・手術方法は自然治癒や冷やすなどがある?

犬の乳腺炎の治療方法には、「乳房を冷やす」「投薬」「乳房を切除」の3つがあります。乳腺炎になると自然治癒は難しいです。


乳房をひやす

母乳は血液で出来ているため、犬の乳房部分を冷却し、血液の流入量を減らす方法が最も効果的な治療法です。うっ滞性乳腺炎の場合は、乳房を冷やすと炎症の熱がとれるため痛みがやわらぎます。母乳ができない犬にはピッタリの方法です。


また、乳腺炎を起こしている時は、子犬に細菌感染を起こしてまうことがあるため、授乳しないようにすることが大切です。人工哺乳に切り替えましょう。


投薬

乳腺炎の原因が細菌感染の場合は、抗生物質やホルモン剤を使い治療します。抗生物質には熱を下げる効果があります。


細菌感染を起こしていない場合は、消炎剤を使うことで症状が軽くなります。


投薬治療をしている犬が親犬の場合には、子犬の授乳は避けましょう。


乳房の切除

乳房内の炎症がひどく化膿して膿がたまっている場合は、投薬治療では難しくなります。最終手段として乳房部分を切除しなければなりません。


たとえ数ミリのしこりであっても大きく取ることが一般的です。理想はしこりのできた片側全て取ることです。取ったしこりは病理検査をし、良性で取り残しがなければ、その後はいつもの生活が送れます。


もし悪性の場合でも、手術で取りきれていて、血管やリンパに浸潤して(腫瘍細胞が入り込んで)いなければ、定期的な健診を受けるだけで通常の生活が送れます。


犬の乳腺炎の治療費は

保険がきかないため全額負担になります。
 

  • 初診料(平均1200円)
  • 再診(平均630円)
  • 血液検査(平均2600円)
  • 尿検査(平均730円) 
  • 皮膚検査(平均960円) 

かかります。 


小型犬の治療費の例をあげると、 


治療期間は2週間、通院回数は2回 治療内容は抗生剤注射(一定期間効果が持続するもの)


合計治療費用8000円(一通院当たりの治療費4000円)


さらに、しこりを切除しなければならない場合は、5万~10万程の入院費、手術費が追加されます。  


少しでもおかしいなと思うことがあれば、病院へ受診しましょう。

犬の乳腺炎の予防法

乳腺炎のはっきりした予防方法というものはありませんが、特に授乳中は衛生的な環境を保つことが重要です。犬の乳房への細菌感染による炎症を防ぐために、部屋の中は清潔に保ちましょう。

また授乳中の時は、定期的に乳房部分をガーゼやタオルなどで拭いてあげると細菌感染を予防できます。

また、未避妊雌での偽妊娠による乳腺炎に関しては、偽妊娠を起こさないという目的で卵巣子宮摘出術をすることで、偽妊娠による繰り返す乳腺炎の予防ができます。

乳腺炎にかかりやすい犬種や年齢は?

犬の老化が始まってくるのは、一般的には7才くらいからだといわれています。

人間と同様に、年をとるにつれ免疫力が下がり、様々な身体能力が次第に衰えていきます。そうなると病気にかかりやすくなります。

では、乳腺炎にかかりやすい犬種や年齢についてみてみましょう

乳腺炎にかかりやすい犬種

乳腺炎は、すべての犬種に発症の可能性がありますが、統計的には、他の犬種と比べてとくに以下の犬種の発症リスクが高いといわれています。

  • プードル
  • チワワ
  • ヨークシャーテリア
  • ミニチュアダックスフンド
など、純血種の小型犬に多くみられます。また、避妊手術をしていないメスはリスクが高まります。

乳腺炎にかかりやすい年齢

特定の犬種や年齢は関係なく、産後や発情後に偽妊娠を起こした雌犬によくみられます。また、授乳中の犬にもよくみられます。


ちなみに乳腺炎が重症化して乳腺腫瘍にかかりやすい年齢は、中高齢犬に多く発生し、発症年齢のピークは10歳前後とされています。

犬の乳腺炎はペット保険で補償される?

上記で述べたように犬の医療費は全額負担になるため高額になります。


治療が一回で済めばそんなに家計に負担はかかりませんが、通院や手術になると大変です。

しかし、ペット保険に加入していれば心配はいりません。万が一のケガや病気の時にかかった費用を限度額や一定割合の範囲内で補償が受けられ、飼い主の負担の軽減をしてくれるのです。

自己負担額が抑えられるため、早めに動物病院に連れていきやすくなり、病状などが軽くすみます。また、経済的な理由であきらめることなく高度な治療方法を選択できます。

さらに、基本的に犬の乳腺炎はペット保険で補償されませんが、特定傷病補償対象外特約を付帯すれば乳腺炎を患っていても加入できます

すべてのペット保険会社でこのような補償がついています。

まとめ:犬の乳腺炎について

犬の乳腺炎の症状や治療法について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

今回のこの記事のポイントは、
  • 乳腺炎とは、乳腺に炎症を起こしている状態である
  • 乳腺炎の症状は、熱や痛み伴い、乳房部分にしこり、食欲不振である
  • 乳腺炎の原因は、「子犬への授乳」と「犬に妊娠または偽妊娠」である
  • 乳腺炎の治療方法には、「乳房を冷やす」「投薬」「乳房を切除」である
以上の点です。

乳腺炎が授乳期に発症した場合は、子犬に細菌が感染する危険があるため、早期に発見して治療をしなければいけません。

日頃から定期的に、乳房のチェック、ケアをして事前に乳腺炎を予防したり、異変があればすぐに気がつけるようにしておきましょう。

保険ROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、是非ご覧ください。

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