【獣医師監修】犬の外耳炎はどんな病気?症状や原因、治療費・治療法なども紹介

更新日:2021/04/27

犬の最もかかりやすい病気の1つとして外耳炎という病気が挙げられます。もしも外耳炎になってしまったときのために、どのような症状が現れるのか、治療で手術をすることがあるのか、治療費はどのくらいかを知っておく必要があります。この記事では犬の外耳炎について解説します。

この記事の目次
クリックすると見出しに飛べます犬の外耳炎とは?
- 犬の外耳炎の原因
- 犬の外耳炎を予防するには
- 犬の外耳炎の治療法
- 犬の外耳炎の治療費例
外耳道に炎症が起こってしまった病気

犬の耳は人間の耳の構造とほぼ同じで、外耳、中耳、内耳と分かれています。外耳道は耳の穴から鼓膜まで、中耳は鼓膜の奥、そのもっと奥が内耳となります。
放置しちゃダメ!外耳炎の症状が出たらすぐ病院へ
- 首のあたりをやたら掻く
- 首をよく振る
- 床に耳を擦り付ける
- 耳から腐敗臭のような臭いがする
- 耳垢を目にすることが多い
- 耳が赤く熱を持ったような感じがする
外耳炎の原因
- アレルギー性皮膚炎(耳の表面は皮膚と同じ)
- 寄生虫
- 細菌感染
- 真菌感染
- 異物侵入(水など)
飲み薬や点耳薬、アロマを使う?外耳炎の治療法
- 抗生物質や抗真菌剤などの経口薬
- ステロイドなどの軟膏や点耳薬、内服薬
- 耳の洗浄
- 手術
外耳炎の予防方法

外耳炎になりやすい犬種・年齢は?

外耳炎になりやすい犬種は存在しています。あるペット保険会社で「外耳炎で保険請求があった犬種TOP10」が発表されていますので、その情報をお伝えします。
外耳炎になりやすい犬種
- トイプードル
- ミックス
- ゴールデンレトリバー
- フレンチブルドッグ
- ラブラドールレトリバー
- ミニチュアダックス
- パグ
- 柴犬
- アメリカンコッカースパニエル
- シーズー
外耳炎になりやすい年齢
外耳炎の治療費は?ペット保険で補償される?
外耳炎の治療費
犬の外耳炎の治療は症状により大きく変わりますので、正確な費用はその場で獣医師に確認するしかありませんが、ここではよくある軽症の例と、少し重症の例のシミュレートをしてみます。
軽症の外耳炎の治療費例
3歳のトイプードルの例です。
視診や触診の結果、軽症の外耳炎と診断が下り、耳をそれほど痛がらないので耳洗浄と薬の処方を受けて1週間ほどで症状は治まり、通院2回で済んだ例です。
症状を早めに察知してすぐに病院に行けば、この治療例と同じようなケースで終了するでしょう。
料金 | |
---|---|
診察 | 1,400円 |
耳洗浄 | 1,700円 |
処方(点耳薬) | 1,700円 |
合計 | 4,800円 |
少し重症の外耳炎の治療費例
2歳のスタンダードプードルの例です。
耳の奥で少し重症化していて、通院は全部で7回、計4回に渡って耳の中を洗浄しました。
炎症の状態がひどいので、基礎疾患や耳の状態を調べるため血液検査やレントゲンを行っています。
以下がトータルでの治療費です。
回数 | 料金 | |
---|---|---|
耳垢検査 | 1 | 1,080円 |
耳処置 | 2 | 3,456円 |
抗菌薬 | 3 | 7,612円 |
診察料 | 6 | 5,832円 |
レントゲン検査 | 1 | 5,400円 |
血液性化学 | 1 | 5,400円 |
血球検査 | 1 | 2,160円 |
静脈点滴 | 4 | 12,960円 |
細菌培養検査 | 1 | 6,480円 |
耳道洗浄 | 4 | 10,800円 |
抗生物質注射 | 4 | 5,185円 |
合計 | 通院7回 | 50,965円 |
もし手術が必要になった時は、別途100,000円ほどの費用が加算されます。
ペット保険で補償されるかどうか確認する必要がある
ここまで見てきたように外耳炎はかかりやすい犬種があり、一度かかると繰り返しやすいものですが、軽症で済めばそれほど痛い出費にはなりません。
しかしそれを生涯に渡って何度も…となると不安がよぎります。外耳炎は耳の中に腫瘍などができても発生しますのでその場合は手術の選択肢も出てきて、いつ高額治療になるか分からない病気です。
もし外耳炎が心配でペット保険を考えていらっしゃるのでしたら、目星をつけたペット保険の補償内容をしっかりと確認してから契約するようにして下さい。
ペット保険は保険会社やプランによって保障内容や保険料が大きく異なりますので、是非一度資料請求をしてみることをおすすめします。

まとめ:犬の外耳炎について
犬の外耳炎について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事のポイントは、
- 犬は外耳炎になりやすい
- 特に垂れ耳や耳の中に毛が生える犬種がかかりやすい
- 耳の異臭や掻くしぐさなどを見つけたら早めに病院へ
- 外耳炎は放置すると中耳、内耳に及び治療が難しくなる
- 軽症であれば治療費は高くないが、状況によっては手術になることもある
でした。
犬には他にも高額治療になる病気がありますし、外耳炎の重症化に備えるためにも、外耳炎が補償されるペット保険を見つけて早めに加入しておきましょう。
MOFFMEでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、是非ご覧ください。
