ペット保険はいらない?損?不要論を踏まえた上で必要性を徹底解説!

更新日:2021/01/22
ペット保険は本当にいらないのでしょうか。この記事ではペット保険の不要論と必要論両方を踏まえた上で、ペット保険の必要性について解説します。また、犬や猫の高額な治療費の例や、実際の保険料、ペット保険の免責金額についてや補償内容についても紹介しています。
この記事の目次
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ペット保険はいらない?必要性といらない理由を解説!
現状ではペット保険はいらないという意見が多い?
確かに現状では「ペット保険はいらない」という意見が多いのが現状です。
なぜそのように言われているのか、様々な理由がありますので見てみましょう。
いらない理由①:保険を使わなかった場合保険料が無駄になる
ペット保険に加入して万が一に備えても、幸いにもペットが亡くなるまで健康で、最期の時だけ病院のお世話になった…というパターンも考えられます。
その場合、ずっと支払ってきた保険料の元が取れず、無駄になってしまうことは有り得ます。
例として保険料の計算をしてみます。
ポメラニアンを飼っていると仮定しましょう。1歳から亡くなる15歳まで、あるペット保険の70%補償プランに加入した場合の保険料の合計を見てみましょう。
年払い額 | |
---|---|
1歳 | 25,610 |
2歳 | 24,790 |
3歳 | 26,050 |
4歳 | 29,450 |
5歳 | 34,370 |
6歳 | 40,450 |
7歳 | 47,960 |
8歳 | 57,220 |
9歳 | 66,360 |
10歳 | 76,570 |
11歳 | 79,550 |
12歳 | 83,410 |
13歳 | 87,470 |
14歳 | 75,260 |
15歳 | 75,260 |
合計 | 829,780 |
なんとトータルで83万円弱も支払うことになります。
高齢になってからの病気は、体力的にもたないこともあり手術を見送る場合が多くなります。投薬や通院が中心となりますが、長患いをしなければ動物病院に支払う金額は10万~20万円程度で済むパターンが多いでしょう。
15歳まで病気・怪我をせず、10万円超えの費用が一括で払えそうなら、かけてきた保険料は無駄になると考えることができます。これがペット保険はいらないと言われる理由のひとつです。
いらない理由②:免責金額と保険料を合わせると高額になる
先ほどペット保険で支払う金額例を紹介しました。
多くのペット保険には50%、70%プランと種類があり、ペット保険に加入するからにはおそらく70%プランを選ばれる方が多いと思いますが、この70%とは補償が適用した場合に支払われる保険料の割合です。
残り30%は自己負担となり、別途費用がかかるということです。
例えば、ペットが病気をしてトータル10万円の治療費がかかって保険が適用になった場合、7万円は保険金が下りますが、3万円は自己負担となります。
毎月高い保険料を支払った上に、動物病院にかかった時はさらに30%の免責金額が別に必要になるということです。
そのためペット保険はいらないという声があるのです。
いらない理由③:治療すべてが補償されるわけではない
幸いにも病気や怪我をしない健康なペットを飼っていても、避妊や去勢手術、予防接種、健康診断で動物病院にお世話になることはあります。
こまめな健康診断や予防接種などはペットの健康を守るために大切なことで、ペット保険会社側にとってもメリットとなるのでもっと奨励しても良さそうなものですが、なぜか「病気ではない」という理由で、これら健康維持に関わる受診は保険適用外となる保険会社がほとんどです。
健康診断に保険が下りてくれたら、それこそ意味のある保険になるのですが…。肝心なところに補償がないのが「ペット保険はいらない」と言われる一因となっています。
いらない理由④:継続を断られる場合がある
例えば、飼っている犬や猫などのペットが10歳でなにか慢性的な病気に罹ったとします。
慢性の病気ですから通院は長期になり、お薬代や診察代、毎回の血液検査やレントゲンなど、1回の通院で2万円ほどかかることも考えられます。
こういう時こそペット保険に加入しておいて良かった!と思う時です。
安心して充分な治療を受けさせられるな…と安堵した頃、毎年更新が当たり前のペット保険の更新時期が来ます。
この更新が無事に継続になれば問題ありませんが、ペット保険の場合、保険会社の判断で患っているその慢性の病気が保険適用外になるか、継続不可ということで契約を切られてしまう場合があります。
これでは何のために高い保険料を払って保険を維持してきたのかわかりません。
保険会社の判断一つで、今までかけてきたお金が無駄になってしまう可能性をはらんでいる不安感が、ペット保険はいらないと一部で言われている理由です。
日本のペット保険加入率は低い?
では、日本ではどれくらいペット保険に加入している方がいるのでしょうか?
日本でのペット保険加入率は約8%と言われています。これは他の国と比較すると低いのでしょうか?
ペット保険加入率は、
- スウェーデン:42%(犬のみでは約80%)
- イギリス:26%
- アメリカ:3%
などとなっています。
上のグラフから分かるように、スウェーデンやイギリスに比べると日本のペット保険加入率は低いということが言えます。保険料の高さや保険料が無駄になってしまうのでは、という考えから保険に加入する人は少ないようです。
スウェーデンは一番最初にペット保険を作った国ともいわれており、加入率の高さから「ペット先進国」であることがよく分かります。

それでもペット保険に加入しておいた方が良い理由
ペット保険はいらないと言われている代表的な理由を見ると、いらないと思うのも仕方がないなと思いますが、やはりそれでもペット保険はいざという時の強い味方になります。
次にペット保険の必要性を解説しますので、しっかり確認して加入するのかしないのかを検討しましょう。
万が一のために!ペット保険の必要性を紹介
ペット保険に加入していない場合、当然ながら動物病院に支払う割合は100%となります。
ペットを飼われている方ならわかりますが、動物病院の治療費は決して安くはありません。保険料が高いのは、保険会社もそれなりの金額を支払わなければいけないからです。
そして、ペット保険に加入しないことで起こる一番の悲劇は、病気になったペットに充分な治療を受けさせられないことです。
こんなに悲しいことはありません。お金が続かないばかりに、治療をすればまだ生きられたペットを見送るなんてあってはならないことです。
保険料のトータル額を見て驚かれた方は、加入年齢上限のギリギリから加入して、病気が増える高齢の時期に備えるという利用方法もあります。お金のことも大切ですが、ペットがいかに長生きできるかを考えていきましょう。
ペット保険未加入だとどうなる?犬・猫の高額な治療費の例
犬や猫などのペットは、特に幼年齢の時期は誤飲や骨折、高齢になると泌尿器系、椎間板ヘルニアなど、一生に渡りいつ病院のお世話になるかわからないのは、ペットを飼っていらっしゃる方なら実感されていることでしょう。
ここでよくある病気や怪我の治療費例を見てみましょう。どの例も手術が必要になった場合です。
手術した場合 | |
---|---|
誤飲 | 277,000円 |
骨折 | 477,000円 |
泌尿器系 | 犬:170,000円 猫:273,000円 |
椎間板ヘルニア | 383,000円 |
膀胱炎 | 274,000円 |
外耳炎 | 363,000円 |
腎不全 | 179,900円 |
また、症例によっては100万円を超す治療費が発生した例もあります。
治療費 | |
---|---|
誤飲による食道梗塞 | 1,205,050円 |
肝臓や脾臓の手術 | 1,369,535円 |
門脈シャント(血管の異常) | 954,586円 |
このような事態がいつ起こらないとも限りません。「自分の子は大丈夫だからペット保険はいらない」となぜ断言できるのでしょうか。
病気が発生してからでは大変なことになりますので、だからこそペット保険は必要なのです。
お金の問題でペットに十分な治療を受けさせられない可能性も
ペットの体調悪化は昼夜を問わず突然です。
夜中に急に異常が起こり、夜間病院に急いで連れて行く経験をした飼い主さんは多いことでしょう。夜間病院はさらに治療費が高くなるのはペットを飼った経験をされている方なら承知の事実です。
そんな時、自費100%で充分なお金が用意できない状況だと「一晩様子を見て明日普通の病院に連れて行こう」と判断することもあります。
そして治療が遅れて、取り返しがつかないことになったり、治療が長引いてペットにとっても辛い状況になります。
また、病院で診断されて例えば50万円ほどかかる手術が必要とわかっても、20万円ほどしか用意できないとしたら、最善の治療法を放棄することになり、通院が長引いたり予後が不良になったりすることも考えられます。
ペット保険があれば、少なくともお金で躊躇することはなくなります。夜間病院であっても、すぐに連れて行くことができます。
動物はどれだけ早期に治療にかかるかが命の明暗を分けます。それを考えるとペット保険はいらないとは言えなくなるでしょう。
ペット保険加入者の実際の体験談
ペット保険に加入している方の体験談をここでひとつご紹介します。
こういう緊急事態がいつ起こるかわからないのが動物です。自分のペットと置き換えて見てみましょう。
目の見えないダックスフンドを飼った1年後に…
私はダックスフンドが大好きで、常に多頭飼いでダックスフンドと暮らしてきました。先住ダックスが高齢で虹の橋を渡り、そろそろ新しい子を迎えようと探していたところ、目が見えなくて捨てられていた子と、飼い主さんが高齢で飼えなったため譲渡会に参加していた子と出会い、2匹を引き取ることにしました。
10ヶ月ほど平和に暮らしていましたが、飼い主が飼えなくなって引き取った子の方が急性膵臓炎に罹ってしまい、慌てて病院へ連れて行って命は助かったのですが、2回の入院と通院治療で合計25万円ほどの金額がかかりました。
そんなこともあり、ペット保険の加入を真剣に考えることにしました。今まではペット保険はいらないと考えていましたが、実際に高額の治療を受けると必要性が身に染みました。
膵臓炎になった子は病気をしたばかりなので加入できませんでしたが、目の見えない子は無事に加入が認められました。
それから数カ月後…その目の見えない子が急に激しい嘔吐をして重篤な状態になったので急いで病院に連れて行くと、なんと腸捻転で緊急手術が必要という診断が下りました。
一時危険な状態になったのですが、早い処置で体力も残っていたのか、なんとか持ち直し回復してくれました。
しかし治療費はなんと37万円!でもペット保険に加入しているので躊躇なく支払い、すぐに保険会社に請求したら1ヶ月も経たないうちに口座に振込がありました。
本当にペット保険に加入しておいて良かったです。数ヶ月で25万円と37万円が飛んでいけば家計は破綻するところでした。
貯金が十分にある方はペット保険に加入する必要はないのか
ペットの治療費は高額になることもあるため、治療費の支払いに不安がある方はペット保険に加入しておく方が安心です。
では、貯金が十分にあり、万一ペットが病気などで高額な治療費を請求されても、まとまったお金を用意することが出来る、といった場合、ペット保険へ加入する必要はないのでしょうか?
確かに、金銭的な不安だけでペット保険へ加入するのならば、貯蓄に余裕がある方はペット保険へ加入する必要はないと言えます。しかし、ペット保険は治療費を補償してくれるだけでなく、獣医さんに無料相談できる特典などが付いて来る場合もあります。
また、ペット保険に加入することで、ペットが他人の物を壊してしまったり、怪我をさせてしまった場合に補償してもらえる「ペット賠償責任特約」を付帯することもできます。
これらの特典や特約を利用できるため、貯金があったとしてもペット保険への加入を検討してみてもいいのではないでしょうか。
各社の資料に特約について詳しく記載があります。気になる方はぜひ一度資料請求してみてはいかがでしょうか。

ペット保険の保険料はどのくらい?
ペット保険が必要であることがわかれば、次に気になるのが保険料でしょう。
犬と猫の例ですが、年齢別の月々の保険料はいくらになるのでしょう?表にして見やすくまとめましたのでご覧ください。
保険料①:若いペットの場合
若いペットは治療を充分に受けさせればまだまだ生きられる年齢です。保険料も比較的安いので、ぜひ加入しておくことをおすすめします。
あるペット保険の例です。犬は小型犬、中型犬、大型犬共通です。
犬 | 猫 | |
---|---|---|
0歳~4歳 | 1,590円 | 1,590円 |
「ペット保険は家計の負担になるからいらない」という負担額ではないでしょう。
この金額が出せないならペットを飼うのは難しいのではないでしょうか。
保険料②:高齢のペットの場合
高齢のペットこそ手厚い保障があると安心ですが、高齢になるほど保険料が上がるのがペット保険業界の常識です。
月々の保険料はいくらになるのでしょうか?
あるペット保険の例です。新規加入できる8歳までの保険料となります。犬は小型犬、中型犬、大型犬共通です。
犬 | 猫 | |
---|---|---|
5歳~8歳 | 2,390円 | 2,390円 |
高齢になるとやはり保険料はあがりますが、2,390円は高額な保険料とは言えません。毎日食べているお菓子を半月やめれば捻出できる額です。
「保険料が高いからペット保険はいらない」とは言えない額ではないでしょうか。
まとめ:ペット保険に加入しておけば万が一の時安心
いかがでしたか?ここではペット保険はいらないのか、ペット保険の必要性についてご紹介しました。
ここでご紹介したことは、
- ペット保険がいらない理由として多いのは、使わなかった場合保険料が無駄になる・免責金額と保険料を合わせると高額となる、など
- 日本のペット保険加入率は8%と他国と比べると低め
- 高額な治療費や万一の時に安心して治療を受けさせてあげるためにもペット保険は必要
- 貯金が十分にあったとしても、特典などが受けられるペット保険への加入はおすすめ
- ペット保険は年齢が上がると保険料も上がるが、支払えない額でもない
になります。
日本ではまだペット保険に加入している方は少数派かもしれませんが、これからさらにペットの医療は進歩し、治療費も高額化していく可能性があります。
万一に備えて、今一度ペット保険への加入を検討してみてはいかがでしょうか?
ほけんROOMでは他にも保険に関する記事を多数掲載しています。興味のある方はぜひ参考にしてください。

ペット保険を検討する時、よくよく考えると「あれ?本当に必要なのかな?」とふと考えることがありますね。
しかし、本当にペット保険はいらないのでしょうか?ペットが重病に罹った時、治療費は家計に痛手を与えますが、その時になって慌てないでしょうか?
そこで今回のこの記事では、ペット保険は実際いるのかいらないのか?について、
以上のことを中心に説明します。
この記事を読んでいただけたら、ペット保険は本当にいらないのか、やはり加入するほうが安心なのかがよくわかりますので、ぜひ最後までご覧ください。