犬は鶏肉を食べられる!適切な与え方や量、おすすめレシピも解説!のサムネイル画像

内容をまとめると

  • 犬に鶏肉を与えても問題ない
  • 低カロリー、高タンパク質で健康に良い
  • 主食がドックフードの場合、毎日与える必要はない
  • 与え方やアレルギーに注意
  • ペットの医療費は保険適用されないので、もしもの時に備えてペット保険に加入しておくと安心

鶏肉はたんぱく質などが豊富でおやつにもよく使われます。しかし、犬が鶏肉を食べる際には注意点もあり、焼く、茹でる等どのように調理すればいいか、どの部位なら食べられるのか、骨や皮は食べられるかなど、気になることが多いと思います。今回は犬と鶏肉について解説します。

記事監修者「望月 紗貴」

この記事の監修者望月 紗貴
一般社団法人愛玩動物健康管理協会(CAHA)代表理事

大型犬5頭、中型犬1頭、愛猫3匹と暮らす。長年犬の生物学の研究を行っており、ペットフードの委託開発を行う。その他、ペット用品開発、ペット関連事業者のコンサルタント、ペット用品の監修者、ペット関連教材制作者として活躍しながら、積極的に動物保護活動に参加。【保有資格:犬の管理栄養士・犬の管理栄養士/アドバンス・愛玩動物救命士・犬猫行動アナリスト・ペット看護士資格・ペット看護士資格マスターライセンス・ペット介護士マスターライセンス・ペットセラピスト資格・ドッグトレーニングアドバイザー・ドッグヘルスアドバイザー他】

この記事の目次

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犬に鶏肉はダメ?与える際の注意点やメリットも解説!

クリスマスのメインやサラダなどに添えられる鶏肉はよく食べられる食材の1つです。


鶏肉はむね肉やささみなど、高たんぱく質でヘルシーなのでダイエットや健康のために食べる方も多いと思います。


そんなヘルシーな鶏肉は犬も食べることが出来ます。鶏肉は犬にとっても栄養がありますが、もちろん注意して頂くこともいくつかあります。


今回「MOFFME」では

  • 犬は鶏肉を食べても大丈夫!栄養素や与えるメリットは?
  • 毎日鶏肉を食べても大丈夫?適切な量を犬の大きさごとに解説!
  • 鶏肉を与える際に注意すべき点とは
  • どの部位ならば大丈夫?骨や皮も食べられる?

について徹底解説していきます。


またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください!

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犬は鶏肉を食べても大丈夫!栄養素や与えるメリットは?

モデル:ルーク


たくさんの人から愛される鶏肉は栄養価が高いため、犬も食べることができるのでしょうか?


鶏肉は犬も食べることが可能です。しかし、鶏肉は犬にとってどのような栄養があるか気になりますよね。


こちらの項目では

  • 犬に鶏肉を与えても大丈夫!
  • 鶏肉に含まれる栄養分
  • 低カロリーで健康・筋肉の維持にも最適!
についてご紹介します。

犬に鶏肉を与えても大丈夫!

シチューやお鍋、そぼろ丼など、たくさんの料理に大活躍する鶏肉。そんな鶏肉は犬も食べることが出来るのでしょうか?


健康で鶏肉アレルギーなどを持たない犬であれば、鶏肉を食べることが出来ます。


鶏肉は高たんぱく質でヘルシーなお肉なので、ドッグフードの原料や犬用のおやつとしても扱われています。


そのため、比較的に安心して与えて問題がない食材と言えます。

鶏肉に含まれる栄養分

犬に鶏肉を与えることにより、どのようなメリットがあるのでしょうか?


  • たんぱく質
  • 必須アミノ酸
  • ビタミンA
  • イミダペプチド
  • ナイアシン

たんぱく質

鶏肉には良質なたんぱく質が含まれています。たんぱく質を摂取することにより、被毛内臓機能、骨、血液などの健康維持に必須となる栄養素です。

必須アミノ酸

鶏の必須アミノ酸は牛や豚より多く含まれています。
犬の体を構成するために必ず必要な栄養素で、免疫力維持や筋肉の形成など様々な働きがあります。なお、アミノ酸が複数繋がったものがタンパク質です。

ビタミンA

ビタミンAは皮膚や粘膜の健康に必要な栄養素の1つです。
与えすぎると過剰症(中毒)症状が引き起こされやすい栄養素ですので、与え過ぎには注意しましょう。

中型犬で1週間に1つ与えることが目安になります。

イミダペプチド

イミダペプチドは疲労回復認知予防老化防止などの働きに効果があります。一度に大量の摂取は出来ないため、少しずつ日々の食事から摂取するようにしましょう。

ナイアシン

ナイアシンは血行促進の効果があるため、冷え防止動脈硬化を防ぐ働きがあります。

低カロリーで健康・筋肉の維持にも最適!

肉食に近い雑食性である犬はたんぱく質がとても大事なエネルギー源となります。


たんぱく質は被毛や皮膚などの健康維持、筋肉の維持する働きがあります。そのため、シニア犬やパピー犬、成犬の犬など、どの犬にとってもたんぱく質は必要な栄養源となります。


また、鶏肉は部位によりますが、他の肉と比較すると低カロリーの食材です。もも肉や皮は脂質が多いため、主にむね肉かささみを与えるようにしましょう。


比較表をご参考ください。

部位脂質(g)
ささみ0.8
むね肉5.6
もも肉14.2
48.1

鶏肉の中で圧倒的に脂質が少ない部位はささみとなります。もし、スーパーにささみが無ければむね肉でも良いかと思われます。


牛と豚を犬に与えても問題はありませんが、脂質が多かったりするので、肥満に繋がりやすくなるため、頻繁に与えることは避けた方が良いでしょう。

毎日鶏肉を食べても大丈夫?適切な量を犬の大きさごとに解説!

モデル:ルーク


犬にとって鶏肉はとても栄養価の高い食材であることが分かりましたが、どのようにして鶏肉を与えればいいのでしょうか?


間違った鶏肉の与え方は逆効果になり、体に悪影響が起こる可能性があります。


そのため、この項目では

  • 犬が毎日鶏肉を食べても大丈夫?
  • 1日の鶏肉の適量は?食べ過ぎはよくない!
  • 鶏肉を使ったおすすめレシピを紹介!

についてご紹介します。

犬が毎日鶏肉を食べても大丈夫?

鶏肉は高たんぱく質であるため、毎日食べて問題はありませんが、犬の主食がドッグフードであれば、鶏肉を毎日食べる必要はありません。


何故なら、総合栄養食表記のあるドッグフードは栄養がバランスよく入っており、犬に必要なたんぱく質も十分に含まれているからです。


犬の主食がドッグフードではなく手作りご飯であれば、鶏肉を毎日入れて問題はありませんが、量には気を付ける必要があります。


犬にとって健康的なバランスの良い比率の食事は、専門家によって見解が異なるものの、肉や魚の動物性タンパク質50%、野菜類や果物、その他の原材料で50%程度です。


この比率を目安に鶏肉を与えてみてはいかがでしょうか。

1日の鶏肉の適量は?食べ過ぎはよくない!

高たんぱく質でヘルシーな鶏肉も犬の個体差によって与える量は変わってきます。食べ過ぎは消化不良を起こしたり、下痢や嘔吐の原因となります。


そのため、犬の個体差にあった量を与えるようにしましょう。


超小型犬(4㎏未満)

マルチーズやチワワ、ヨークシャテリアなどの犬種となります。

こちらは1日、50g程度を目安に与えるようにしましょう。


小型犬(10㎏以下)

柴犬や、ミニチュアダックスフンド、パグなどの犬種となります。

こちらは1日、150g程度を目安に与えるようにしましょう。


中型犬(25㎏未満)

フレンチブルドッグやブルドッグ、ボーダーコリーなどの犬種となります。

こちらは1日、250g程度を目安に与えるようにしましょう。


大型犬(25㎏以上)

レトリーバーやドーベルマン、ボクサーなどの犬種となります。

こちらは1日、500g程度を目安に与えるようにしましょう。


犬の食事では肉類を50%を与えることが理想的であります。以上に記載した適量はあくまで参考として頂き、自身の犬にあった量を与えるようにしてください。

鶏肉を使ったおすすめレシピを紹介!

鶏肉を使ったレシピをいくつかご紹介します。


①ピラフ風チキンご飯(150g)


材料

  • 鶏むね肉 30g
  • にんじん 10g
  • ピーマン・マッシュルーム  各5g
  • ご飯 100g
  • 無塩バター 5g

作り方

  1. 鶏肉は1㎝角又は犬の口にあったサイズに切る。
  2. にんじん、ピーマン、マッシュルームはみじん切りにする。
  3. フライパンに火をかけて熱し、1と2を入れて炒める。
  4. 全体に火が通ったらご飯とバターを加えてよく炒める。

②チキンブイヨン風スープ


材料

  • 手羽元 300g


作り方

  1. 鍋に手羽元と水1.5Lを入れて中火にかける。鶏の骨は縦に裂けて危険ですので、与える時は手羽元の骨は与えないようにしましょう。
  2. 沸騰したらあくを取り、弱火で20分煮込む。
  3. ざる等でこしたら出来上がり。

③チキンと根菜のポトフ


材料
  • チキンブイヨン風スープ 120ml
  • 鶏肉 30g
  • かぶ・にんじん・かぼちゃ・じゃがいも・さつまいも 各10g
  • かぶの葉 3g
作り方
  1. かぶの葉以外の野菜と鶏肉を1㎝角又は犬の口にあったサイズに切る。
  2. かぶの葉は細かく刻む。
  3. 鍋にかぶの葉以外の材料とチキンブイヨン風スープを入れて中火にかける。
  4. 沸騰したら、途中であくを取り、かぶの葉を入れて弱火で5分、火が通るまで煮込む。
※チキンブイヨンスープは②で紹介したレシピとなります。

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鶏肉を与える際に注意すべき点とは

モデル:ルーク


犬の適切な鶏肉の量や鶏肉を使ったレシピを紹介しましたが、鶏肉には更に注意する点がいくつかあります。


飼い主様が鶏肉に対して間違った鶏肉の与え方をすると、体調不良になる可能性があります。


そのため、この項目では、

  • 生はダメ!大腸菌やサルモネラ菌、カンピロバクターの危険!
  • アレルギー持ちや腎臓に問題のある子には気を付けて
  • フライドチキン等、人間用の加工食品は与えてはダメ!
  • 骨は絶対ダメ!必ず取り除きましょう! 

について詳しくご紹介します。

①:生はダメ!大腸菌やサルモネラ菌、カンピロバクターの危険!

鶏肉を犬に与える場合は、茹でるなど必ずを通してから与えるようにしてください。


決して生で与えてはいけません。

生の鶏肉には大腸菌サルモネラ菌カンピロバクターと言った菌が付着している恐れがあります。生で食べた場合、感染症にかかり、下痢や嘔吐など体に悪影響が起こります。


特にカンピロバクターは高確率で生の鶏肉に潜んでいるため注意しましょう。


鶏肉に限った話ではありませんが、牛や豚を与える場合も必ず加熱してください。菌は熱で滅菌することが可能です。鶏肉の中心部を75°で1分以上加熱すれば死滅ができます。


また、腐った鶏肉も与えないでください。

②:アレルギー持ちや腎臓に問題のある子には気を付けて

初めて鶏肉を与える場合は、少量の鶏肉を与えて様子を見るようにしましょう。また、鶏肉のアレルギーを持つ犬には鶏肉を控えるようにしてください。


鶏肉のアレルギーが発生した場合、下痢や嘔吐、目の充血や皮膚をかくといった症状が現れます。


鶏のアレルギーは先天性と後天性があるため、油断しないよう注意深く犬を観察してください。


また、鶏肉のささみやむね肉にはリンと呼ばれる成分が含まれています。


リンを過剰摂取すると尿毒症腎不全などに繋がるため、腎臓の病気を患う犬には鶏肉を与えないようにしてください。


そのため、腎臓の病気を患う犬に鶏肉を与えたい場合は、動物病院へ必ず相談しましょう。

③:フライドチキン等、人間用の加工食品は与えてはダメ!

犬に鶏肉を与える場合、フライドチキンなど人間が食べる加工食品は絶対に与えてはいけません。


人間の加工食品には、塩や砂糖、香辛料などが味付けされています。そのため、人間用の加工食品を犬が食べた場合、塩分過多や肥満、病気などに繋がる可能性が高いです。


中にはナツメグやにんにく、玉ねぎなどの調味料が味付けされていることもあるため、中毒を起こし、犬の命に関わる可能性があります。


そのため、犬が人間用の加工食品を間違って食べてしまった場合は動物病院へ連れて行くようにしましょう。

④:骨は絶対ダメ!必ず取り除きましょう!

鶏の骨は、他の動物の骨と異なり縦に裂ける性質を持っています。

喉や器官を中心とした消化器官に刺さったりする危険性があるため、絶対に与えないようにしましょう。

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どの部位ならば大丈夫?骨や皮も食べられる?

モデル;ルーク


健康な犬であれば鶏肉を食べても問題がないことが分かりましたが、鶏肉にはいろんな部位があります。


どの部位であれば犬は食べることが出来るのでしょうか?


そこでこの項目では

  • 食べられる部位とは
  • 皮は食べても大丈夫!ただし油はしっかり落とそう!

についてご紹介します。


犬がお家で美味しく安全に食べるためにも、参考して頂ければ幸いです。

食べられる部位とは

犬が食べられる鶏肉の部位をご紹介します。

ささみ

高たんぱく質で消化しやすい部位のため、食事にもおやつにも適した部位となります。

むね肉

イミダペプチドが豊富に含まれており、疲労回復の働きがあります。パピーやシニア犬に適した部位となります。

レバー

レバーはビタミンAが豊富に含まれていますが、毎日与えないようにしてください。

レバーに含まれるビタミンAを過剰摂取すると肝臓に蓄積されて、中毒を起こす可能性があります。そのため、レバーを与える場合は週に1回程度で問題ありません。

砂肝

低カロリーで高たんぱく質ですが、丸呑みしないよう細かくカットして与えてください。

手羽先

細かい骨がたくさんあるため、与える際はほぐしてから与えるようにしましょう。
鶏の出汁などに使うこともおすすめです。

鶏皮

オメガオイルが多く含まれています。しかし、脂質も多いため、与えすぎには注意してください。

鶏もも肉

脂肪分が多く、弾力もあって味もおいしいため、好む犬が多いです。しかし、カロリーは高めなので、与えすぎないよう注意が必要です。

つくね

市販で売られているつくねは、味付けやねぎなどが入っている可能性があるため、犬に与える場合は何も入っていないつくねを購入するようにしましょう。

手羽元

手羽元を与える場合は必ず骨を取り除いてから与えるようにしてください。先述でご紹介させていただいたチキンのブイヨン風スープなどに使うことをおすすめです。


また、鶏の骨は犬に与えないようにしてください。


鶏の骨を食べると喉に刺さったり、内臓を傷つける恐れがあります。場合によっては腸で詰まって腸閉塞を患うこともあります。


その場合は手術となるため、普段から鶏の骨はあげないようにしましょう。


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【獣医師監修】犬に鳥の骨をあげるのは危険?食べてしまった時の対処法も紹介

皮は食べても大丈夫!ただし油はしっかり落とそう!

犬は鶏肉の皮を食べることが出来ますが、皮には脂質や油が多く含まれています。カロリーはささみの5倍と言われています。


また、皮を犬に皮を与え続けると肥満糖尿病心疾患を患う可能性があります。


そのため、犬に皮を与えたい場合は、沸騰している鍋に鶏の皮を入れて油を落とすようにしてください。


皮を炒めた場合、油が鶏肉に浸み込むため、結果的に油やカロリーを落とすことができません。


お湯で火を通し、油をしっかり落とすことで皮のカロリーは少し減ります。ただし、それでも多く与えないよう注意してください。


または、皮を除いた鶏肉を与えても良いかと思われます。

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まとめ:適切に鶏肉を与えて愛犬と健康に過ごそう!

犬と鶏肉についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?


今回の記事では

  • 犬は鶏肉を食べることが出来る。
  • 鶏肉にはたんぱく質や必須アミノ酸などの栄養が豊富
  • 鶏肉を与える際は茹でる・焼くなどで必ず加熱すること。生で与えると感染症を起こす可能性がある。
  • 鶏肉はささみむね肉が適している。
  • 鶏肉の骨は刺さるため、与えないようにする。
  • 人間が食べる鶏肉の加工品は、犬が食べてはいけない調味料が含まれていることがあるため、決して与えない。

について徹底解説しました。


私たちが普段食べている鶏肉ですが、犬に与える場合は注意することがたくさんあります。


鶏肉が大好きな犬は多いです。そのため、可愛い顔しておねだりすることが上手ですが、与えすぎに注意しましょう。鶏肉は適量で与えるよう心掛けてください。


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MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください。