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犬がカエルを舐めた!猛毒を持つカエルを食べてしまうと、泡を吹いたり大量のよだれが出て嘔吐下痢、呼吸困難などカエル中毒をおこします。マンソン裂頭条虫のような寄生虫感染の危険性もあり。特効薬はないので仔犬の頃から拾い食いをしないようにしつけるのが最大の防御です。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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犬がカエルを咥えた!危険な理由と対処法を徹底解説

散歩中に、犬が何かに夢中になっていることはありませんか?落ち葉などなら安心ですが、ぴょこぴょこ飛び跳ねるカエルには要注意です。


小さい姿からは想像できませんが、ヒキガエルやアマガエルは実は猛毒を持つ生き物なんです。


今回のMOFFMEでは、猛毒を持つカエルを舐めたりした場合の危険性や対処法を解説していきます。


内容は

  • カエルの猛毒によるカエル中毒
  • 寄生虫やマンソン裂頭条虫に感染する可能性
  • 多量のよだれや泡を吹くのはカエル中毒のサイン
  • 呼吸困難による意識不明で亡くなる可能性
  • 誤って舐めたりした場合は直ぐに水で洗い流し病院へ
  • 拾い食いをしないしつけ
  • カエル以外の毒を持つもの
となります。

この記事を読んで、カエルの危険性を知って愛犬を守る知識を備えて頂ければ幸いです。

またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください!

犬にカエルは危険!身近なカエルで死の危険性も


梅雨時やお散歩中などに見かけるカエルですが、実は犬にとっては危険な生物となります。


ぴょこぴょこと動く姿は、犬も興味を示してしまい追いかけてしまいますが、絶対に近づかない様にしましょう。


ここでは

  • 猛毒によるカエル中毒
  • 寄生虫やマンソン裂頭条虫の感染リスク
を紹介します。

万が一、口に含んでしまったり興味本位で舐めてしまうと、最悪の場合は死亡してしまうケースもあります。

散歩の際は十分に注意して下さい。

カエルの猛毒でカエル中毒をおこす!

カエルには猛毒を持っている種類も存在します。刺激を与えると、身の危険を感じ皮膚などから猛毒を出します。


毒性の分泌物を出すのは、ヒキガエルやアマガエルです。このことから、カエル中毒やヒキガエル中毒と呼ばれることがあります。カエル中毒の症状は下記になります。

  • 嘔吐
  • 下痢
  • よだれを垂らす
  • 脱力状態
  • 呼吸器異常
  • 麻痺
などが挙げられます。

症状は軽度のものもあれば重度のものもあり、酷い場合には命を落としてしまいます

また、生きているカエルだけでなく死んでいるカエルにも注意が必要です。海外ではカエル肉を食すこともありますが、加工の処理が十分に出来ていないと様々な体調不良を引き起こします。

下痢や吐き気だけでなく、重症化してしまうと肝臓や腎臓などにダメージを与えてしまうこともあるそうです。

生死に関わらず、愛犬にカエルは近づけないことが大切です。

寄生虫、マンソン裂頭条虫に感染するかも

誤って舐めてしまったり、口に含んだ場合には、寄生虫マンソン裂頭条虫に感染するリスクもあります。


マンソン裂頭条虫とは、サナダムシの1種です。便の中に白くにょろにょろしたものが混じり、病院を受診するケースが多く見られます。


無症状なことが多いですが、複数寄生した場合には下痢を引き起こします。重症化した場合には、寄生虫が腸に詰まり腸閉塞を起こします。


また、人間へと感染することもあるため、注意して下さい。


この他にも、壺型吸虫と呼ばれる寄生虫も存在します。この寄生虫も感染すると下痢などの消化器症状が現れます。


便の検査を行い、寄生虫に感染しているのかを確認します。しかし、1度の検査では寄生虫が確認されないこともあり、複数回検便を行う場合もあります。


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犬がカエルを舐めたり食べてしまった!症状と対処法を解説


舐めたり食べてしまった場合には、素早いが対処が必要となってきます。飼い主さんの行動で、愛犬の命が助かるかも知れません。


ここからは

  • 大量のよだれや泡を吹く
  • 呼吸困難による意識不明
  • 直ぐに水で口内を洗い動物病院を受診
  • 拾い食いをしないようにしつける
について解説していきます。

散歩には、カエル以外にも様々な危険があります。日頃から愛犬とコミュニケーションをとり、しつけを行っていると危険から身を守ることが出来ます。

また、万が一に備え、中毒症状のサインと対処法を覚えておきましょう。

泡を吹く大量のよだれ嘔吐下痢がカエル中毒のサイン!

散歩中、急に大量のよだれを出したり泡を吹いた場合には、カエル中毒を起こしているサインかも知れません。


この他にも、頭をぶんぶんと振ったり前足で顔を掻いたりする行動が見られます。誤って口にしてから、早い場合で15分程で体全体に毒素がまわってしまいます。


個体差にもよりますが、30分~60分程で命を落とすケースもあります。大型犬であっても2時間~3時間で命を落とす程の毒性を持っています。


手のひらくらいの大きさで、茶色くブツブツとした皮膚のヒキガエルや、手のひらに乗るほど小さなアマガエルを見つけた場合には、愛犬の意識がカエルに向かない様にそっとその場を離れるようにしましょう。

呼吸困難から意識不明になり死ぬ危険性も!

カエルの毒液には、ブフォトキシンと呼ばれる成分やセロトニンという成分が含まれています。


ブフォトキシンは心筋収縮の作用があります。皮膚や粘膜に毒液が付くと、この作用により心筋や中枢神経に炎症を引き起こします。


また、セロトニンは神経伝達物質なので、麻痺症状を起こします。麻痺を起こすと、呼吸を上手く行えず呼吸困難に陥ってしまいます。


浅く速い呼吸や、安静にしていても口を開けて呼吸している場合には、呼吸困難に陥っている可能性が高いです。


また、舌が青紫になっている場合も呼吸困難になっているサインです。


呼吸困難に陥ると意識を失うこともあり、そのまま命を落とすこともあります

すぐに口を水で洗い病院へ!カエル中毒の特効薬はない?

口に入れたり舐めてしまった時は、直ぐに口内を水で洗いましょう


ペットボトルの水や水道水などで15分程、しっかりと口内についた毒液を洗い流して下さい。


洗い流すときは、水を愛犬が飲み込まない様に注意しましょう


カエルの毒液は、人間の皮膚に付着すると皮膚炎を起こすので、飼い主さんの手に着かない様気を付けながら行って下さい。


直ぐに、対処した後は必ず動物病院を受診して下さい。


現在の医学では、カエル中毒の特効薬はないとされています。


しかし、飲み込んで30分以内であれば催吐処置を行ったり、病院でもう一度口内を洗浄したりと的確な処置を行ってくれます。


また、寄生虫の感染も考え寄生虫駆除薬などを使用してくれる場合もあります。

小さい頃から拾い食いをしないようにしつけよう!

このような危険から身を守るためにも、日頃から拾い食いをしないようにしっかりと訓練しておきましょう。


しつけの訓練は信頼関係褒めてあげたりして、この行動を取ると良いことがあると覚えて貰うことが大切です。


拾い食い防止訓練法

  1. 犬を室内でリードに繋ぐ
  2. 飼い主さんがリードを持ち、犬に届くか届かないかの場所におやつを置く
  3. 犬はおやつに届かないので、飼い主さんの方を見る
  4. 3の行動が出来たら、飼い主さんは犬を褒めてご褒美のおやつを手から与える
この行動を繰り返すと、何か食べる時は飼い主さんに確認するという意識に繋がります。

また、ご褒美を与える時は床に置かない様にしましょう。床に置くと、下に置いてあるものは食べても良いと覚えてしまいます。


確認する行動をするようになれば、指示語を出したり、リードを外し訓練するようにしましょう。

補足:カエルの他にも気をつけるべき身近な猛毒がある?


カエルの他にも、猛毒を持つ生き物や植物などが身近に存在しています。

  • ヘビ
マムシやハブ、ヤマカガシなどです。草むらに潜んでいることがあり、脚を噛まれたり草むらをクンクンと嗅ぎ、鼻を嚙まれてしまいます。
噛まれると、体内に毒が入り込み皮下出血貧血といった症状が現れます。
  • 除草剤
公園などを散歩コースにしている場合には除草剤にも気を付けて下さい。草などについた除草剤を摂取してしまう場合や、空気中にまった除草剤を吸引してしまう場合があります。除草剤の種類にもよりますが、下痢、嘔吐、血便などの症状が起きる中毒を発症することがあります。

この他にも、スズランやアジサイ、チューリップなどの花にも毒となる成分が含まれているので、注意が必要です。

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まとめ:犬にカエルは絶対食べさせないで!

今回のMOFFMEは、犬にとってカエルは危険だということについてまとめました。


主な内容は

  • 猛毒を持つヒキガエルやアマガエルは、最悪の場合命を落とすことも考えられるため近づかない
  • 毒だけでなく、寄生虫やマンソン裂頭条虫に感染し下痢を起こすこともある
  • カエル中毒になると、大量のよだれや泡を吹き下痢や嘔吐を起こす
  • 神経伝達物質セロトニンにより麻痺が起こり、呼吸困難になり命を落とすケースもある
  • 誤って舐めたり口に入れた場合には、直ぐに口内を洗い流す
  • カエルの毒液は人間の皮膚に付着すると皮膚炎を起こすので、口内洗浄の際は注意する
  • 対処した後は、様子見などをせずに直ぐに動物病院を受診する
  • 日頃から拾い食いをしないしつけを行う
  • カエル以外にもヘビや花、除草剤など危険なものが身近に存在する
となります。

危険なものをしっかりと理解して、愛犬との楽しい散歩を満喫して下さい。

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