寝たきりの愛犬の介護方法を解説!犬の寝たきりを予防するには?のサムネイル画像

愛犬が寝たきりになって際、上手に介護できるか心配ですよね。また寝たきりになってしまった際の寿命や余命、留守番はどうすれば良いのでしょうか。この記事では犬の寝たきりについて、世話や病気の対処法、寝たきり・ご飯を食べない状態を予防する方法について解説します。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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愛犬が寝たきりになったらどうする?床ずれ等の注意点も解説!

犬の寿命も延び、寝たきりとなって介護が必要になるケースも珍しくありません。
愛犬の健康寿命を延ばし、元気に天寿を全うするのが理想ですが、なかなか難しいのも現実です。

今回「MOFFME」では、犬が寝たきりになった場合の原因や予防方法、対処法、介護する際の注意点などについて詳しく解説します。
  • 犬の寝たきりとはどのような原因で起こるのでしょうか?予防方法も解説
  • 寝たきりになった場合の介護方法とは?お世話やケア方法を解説
  • 寝たきりの愛犬の介護する際の注意点とは?役立つグッズも紹介
また、MOFFMEではペット保険のランキングについても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧下さい。

犬の寝たきりとは?寝たきりになる原因や予防方法を解説!

この項では以下のポイントについて解説します。
  • 犬が寝たきりになってしまう原因とはどのようなことが挙げられるのでしょうか?
  • 寝たきりになった場合、具体的にどのような病気とのつながりがあり、余命などとの関係性はあるのでしょうか?
  • 愛犬が寝たきりになることを防ぐには、具体的にどのようなことを日頃から行えばよいのでしょうか?筋肉の衰えを防ぐための効果的な方法、心がけることとは?また、犬種などによっての違いなど詳しく解説。

犬の寝たきりとは?余命や寝たきりになる病気等の原因を解説!

子犬の頃から可愛がってきた愛犬も年月とともに老いていきやがて老犬になります。

そうなることで徐々に体内の細胞にダメージを与え、修復・再生もできなくなってしまいます。


寝たきりになりうる病気には、関節炎など運動器疾患の悪化ガンの末期、心臓病・膵炎下痢による体力の低下などが挙げられます。

犬も骨や筋肉などの運動器疾患は健康寿命を縮めると言われます。


身体機能のみならず、感覚機能や精神面も衰え、いわゆる老衰の状態となって寝たきりになるケースは多々あります。


また、老犬でよくみられる前庭疾患は突然に発症し、首の傾きや歩行のふらつきが出るので、ある日を境に介護生活が始まる可能性もあることは、頭の片隅に入れておきましょう。

愛犬の寝たきりを防ぐには?散歩等で筋肉の衰えを防ごう

愛犬の寝たきりを予防するには高齢になったからといって散歩をやめないことが一番重要です。


特に、チワワやヨークシャー・テリアのような小型犬は室内で運動は十分と思ってしまうかもしれませんが、散歩中に他の犬に会ったり、外の環境に触れたりと、良い刺激は心身の健康にもつながり、認知症や寝たきりの予防にもつながります。


また大型犬のほか、膝蓋骨脱臼になりやすい小型犬など運動器疾患が懸念される犬種では、若い頃から関節ケアを心がけることも大事です。


足腰が弱ってきたと思っても、リハビリをすることである程度改善できることもあります。

病気予防を心がけ、犬に楽しみを与え、老犬でも敢えて新しいことを教えてみるというのも良いのではないでしょうか?

寝たきりの愛犬の介護方法は?愛犬のお世話・ケア方法を解説!


愛犬が寝たきりになると体を動かせないので、筋力も低下し、関節も固まりがちです。

時々、マッサージをする、各関節を動かすなどしてあげましょう。


老犬が寝たきりになると、血流が悪くなる分、冷えも感じやすいので、寝場所を暖かくしてあげるとともに、場合によっては脚に柔らかい靴下状の物をはかせるのもいいでしょう。

  • 寝たきりの状態での食事や水分摂取方法
  • 寝たままでのトイレの介護方法
  • お風呂の代わりに全身を清潔に保つこと
  • 無理なく散歩など、運動する際の注意点など
  • 夜鳴きや吠えなどの問題行動に対するケア方法
  • 寝たきりによる床ずれの介護

①:食事や水の介護

さまざまな体の不調から食欲がなくなり食べない時は、温めたり、量を減らして回数を増やしたりなど、食べさせ方を工夫したりすることもひとつの方法です。


フードをふやかすことで食欲が増し食べやすくなることがあります。


スプーンで与える場合はごく少量を、口の横、犬歯の後ろあたりから差し込みましょう。小型〜中型犬であれば油さし、大型犬であればドレッシングボトルをシリンジに見立て、流動食のようにして食べさせることもできます。


自分で食べたいようであれば、お皿を口元に近づけてあげましょう。


寝たきりになると自力で水が飲めなくなるので、水分不足には要注意です。老犬は便秘もしやすく、便秘も水分摂取量にも関係するので、こまめに水分が摂れるようにしてあげたいものです。

②:排尿や排便、トイレの介護・おむつの使用

トイレも、寝たきりの場合、排泄に関してはオムツをするより、下半身にトイレシートを敷いた方が手入れは楽でしょう。またおむつよりペットシートの方が安く済む場合もありますので、TPOに応じて選択しましょう。


排泄介助が終わったら、笑顔で褒めながら汚れた箇所はきれいに拭き、清潔を保ちましょう。オムツで排泄したときと同じように低刺激なウェットティッシュや赤ちゃん用のお尻拭き、濡れタオルや脱脂綿を活用しましょう。

③:介護中のシャンプー、マッサージ

老犬もお風呂に入れてからだを清潔に保つことが大切です。血行が良くなったり、毛玉ができたりするのを防いだり、しこりを見つけやすくなったりとメリットもたくさんあります。


しかし、寝たきりの状態では、なるべく身体に負担になりやすいシャンプーは避け、こまめに拭き取りや、お湯で濡らしたタオルで全身を拭くなど清潔を心がけましょう。


排泄した時などに、どうしても毛についてしまったりすると毎回負担をかけて部分洗いをしなくてはならないので、お尻周辺の毛を短くカットしておいてあげましょう。


老犬には優しくマッサージすることもおすすめです。

④:歩行・運動の介護、リハビリ

寝たきりの老犬でも、犬に無理のない範囲で、抱っこやカート、台車に乗せて外に連れ出すことは可能です。


寝たきりになっていても、犬には立ちたい、起きたい、歩きたいという欲求があるものなのです。


それを手助けし行うことで、犬が落ち着くこともあれば、日光浴代わりになり気分もリフレッシュされることが期待できます。


寝たきりの犬の場合は、体を起こし、伏せや立ち姿に近い姿勢にさせてあげるだけでも筋力トレーニングになりますし、気持ちの面でも刺激を与えてくれます。


脚の屈伸運動やマッサージも体がこわばるのを予防し、血行を促す効果があるので日々のケアとしておすすめです。


できる範囲で抱っこやカートに乗せて外の空気に触れさせてあげるのもいいですね。

飼い主さんにとっても愛犬にとっても、心身にいい影響を与えてくれることでしょう。

⑤:認知症・痴呆による、吠える等の問題行動の介護

病気や不安、要求などで吠えたり鳴いたりする場合、病気であればその治療が最も大事ですが、問題が解消できない場合は抗不安薬や鎮静剤、睡眠薬、サプリメントなどで対処する場合があります。


薬は長期使用すると効き目が薄れることもあるほか、逆に認知症が進行してしまう場合もあるので、飲ませ方については獣医師によく相談してください。


日光浴、マッサージなどで夜鳴きを改善させる効果もあります。

暴れたり、攻撃的になる場合は、鎮静効果のあるアロマを使用してみたり、状況によっては車椅子に乗せたりすることで落ち着くこともあります。


解決できそうになければ、行動診療科を受診してみるのもいいかもしれません。

⑥:床ずれの介護

床ずれは寝たきりの状態が続き、体重のかかる部分の皮膚がながい間シングに圧迫されることで血行が悪くなり、皮膚表面の組織が壊死したもので、褥瘡ともいいます。


寝たきりの老犬だけに限らず、若くても身体が不自由なために寝たきりの犬に起こりやすい症状です。


床ずれ予防には体圧分散効果のあるマットを使用することをおすすめします。床ずれは早いと1日でできてしまうこともあるので、できれば2〜3時間おきに寝返りを打たせたいものですが、体圧分散効果が高いマットであれば、寝返りの回数も少なくすることが期待できます。


老犬に寝返りをうたせる時には背中を中心に反転させるのではなく、内臓に負担をかけないよう、一旦お腹を下にして反転させます。床ずれができやすい場所は、頬、足先、肩、腰など骨が出っ張っている部分です。


必要に応じてビーズクッションジェルマットなど予防効果のあるグッズを使用するのもよいでしょう。


圧迫を軽減することも大事ですが、より重要なのは清潔に保つことです。

排泄物はすぐに取る、愛犬の体に付いてしまった場合はすぐにやさしく拭き取ってあげましょう。


皮膚に負担がかからないよう、引きずったり、こすったりしないようにしましょう。

寝たきりの愛犬の介護での注意点は?役に立つグッズも解説!


この項では以下のポイントについて解説します。
  • 老犬が寝たきりになると体を動かせないので、筋力も低下し、関節も固まりがちになります。時々マッサージをして、各関節を動かすなどしてあげましょう。
  • 血流が悪くなる分、冷えも感じやすいので、寝場所を暖かくしてあげるとともに、場合によっては足に柔らかい靴下状の物をはかせるのもいいでしょう。
  • 自力で水が飲めなくなるため、水分不足には要注意です。便秘にもつながってしまうので、こまめに水分が摂れるようにしてあげましょう。

寝たきりの高齢犬の介護で気をつけることは?

長い間ともに連れ添ってきた愛犬も高齢犬になり、寝たきりになった時の介護生活というのは、本当に辛くて当然のことだと思います。


可愛い愛犬がゆえ、一生懸命になるのも当たり前です。


しかし、それが過ぎると自分を追い込んでしまい、どうにもならなくなることもあります。

そのために、共に少しでも楽になれるよう、よい意味での手抜きをすること、多少大雑把になれるくらいの気持ちも大切です。


お世話をする人が一人、または限定されるといった状況も負担が増してしまいます。

愛犬に介護が必要になった時のことを、しっかりとシュミレーションしておくことも大事です。


日々変化する愛犬が、ふと調子が良くなる一瞬が見られる場合もあり、そんな幸せを拾い集めるのが愛犬とともに送る介護生活なのかもしれません。

寝たきりの愛犬の介護で役立つクッション等のグッズを紹介!

老犬が寝たきりになってしまうと負担が大きくなるのが、床ずれと排泄です。


床ずれ予防マット犬専用マットに寝かせてあげることで、床ずれができやすい骨ばったところにクッションスポンジを当てるだけでも、かなり予防することができます。


また寝たまま付けられるアシスタントベルトがあると、寝返りのときだけでなく、体をちょっと起こしてあげたい時も楽にできます。


排泄にはオムツを付けると、排泄介護の負担を減らすことができます。


寝たきりとなる老犬の体の下には、排泄物が漏れてもいいようにペットシーツを敷いておきます。テープ付きなら老犬が動いてもずれないので、周囲が汚れる心配がありません。

オムツと併用すると便利です。

念のためにペット保険に加入しておくのがおすすめ!


愛犬が寝たきりになり、さまざまな問題が生じることもあります。


病気の心配も多くなるでしょう。時には病院に通わざるを得ないこともあります。


そういった時、少しでも不安を軽減させる方法として、ペット保険に加入しておくのがおすすめです。


年齢や犬種別に設定されているものも多く、保証内容もさまざまです。


MOFFMEではペット保険の一括比較サービスや口コミ・評判も取り扱っています。


ぜひ参考にしてみてください。

まとめ:寝たきりの愛犬の介護方法、寝たきりの予防方法を解説!

今回は以下の内容で解説していきました。

  • 犬の寝たきりとはどのような原因で起こるのか?予防方法について
  • 寝たきりになった場合の介護方法とは?お世話やケア方法について
  • 寝たきりの愛犬の介護する際の注意点とは?役立つグッズも紹介

愛犬が寝たきりになる理由には、歳をとっていくことによるものと、病気や怪我などがあります。


もし愛犬が寝たきりになった時には、筋力の低下や、水分不足、床ずれなどに注意しながら、排泄・食事の補助などの介護のほか、からだを清潔に保つことが大切です。


寝たきりで運動量が減った老犬の血行を良くするためにもマッサージすることはとても有効です。手で直接マッサージすることで、老犬の皮膚の異常や、腫れものなどを見つけやすくするなどメリットがたくさんあります。


コミュニケーションとしてやさしく声をかけながら行うことで、愛犬も安心してリラックスすることができます。


まず、高齢になった愛犬を寝たきりにしないように、散歩など日々の刺激を感じさせることがとても重要です。


愛犬と過ごす日々を大切に、思い出が宝物になるように過ごしていきましょう。


MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧下さい。