犬の介護施設はどんなところ?老犬ホームの特徴、費用や使い方を解説のサムネイル画像

犬の介護施設をご存知ですか?徘徊や無駄吠え等の認知症のような症状が出た老犬や病気等で寝たきりの老犬を介護してくれる生涯預かり施設です。また飼い主の旅行等の際の長期預かり施設として利用することもできます。この記事では犬の介護施設について特徴等を詳しく解説します。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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犬の介護施設を解説!自宅で出来る愛犬の介護方法も紹介!

外見は可愛らしいままであっても、犬も人間同様に歳を重ねます。そして老犬になれば歩行困難や認知症による夜鳴き、無駄吠えといった老化の症状が出ることもあります。


四六時中付き添って愛犬の介護をすることが難しいという要望を受けて、現在注目を集めているのが老犬の介護施設です。


今回「MOFFME」では

  • 老犬の介護施設とはどのような場所なのか
  • 老犬の介護施設の平均的な費用
  • 老犬の介護施設を利用できる条件
  • ペットの認知症で見られる症状
  • 家庭で愛犬を介護する際の注意点
  • おすすめの老犬介護施設の情報
について紹介していきます。


現在、老犬介護施設について調べているという方はもちろん、愛犬の将来の介護について情報を集めておきたいという方にも知っておいていただきたい知識を解説していきます。


生涯愛犬が幸せに安全に過ごすために何を注意するべきか、是非、最後まで目を通してくださいね。


また、MOFFMEではペット保険のランキングについても詳しく紹介しておりますので、そちらもぜひご覧ください。

犬の介護施設、老犬ホームとは?利用できる場合も解説!

老犬介護施設に興味があるものの、費用や利用条件が心配だという方は少なくないかと思います。


確かに生涯入居料を支払うことになると費用は気になる点ですし、認知症状のある愛犬寝たきりの愛犬を引き受けてもらえるのか等も気掛かりですよね。


ここでは

  • 老犬ホーム・介護施設とはどのような場所か
  • 老犬ホーム・介護施設の費用
  • 老犬ホーム・介護施設に愛犬を受け入れてもらえる条件
について説明していきます。

まずは老犬介護施設の特徴や利用条件をチェックして、ご自身の愛犬が入居可能か確認してください。

老犬ホームはどんなところ?特徴や利用方法、費用を解説!

老犬ホーム・介護施設は人間の介護施設同様に、年老いた老犬の見守りを行ったり、可能な範囲でリハビリを行ったりしてくれる施設です。


通常のペットホテルとは違い、それぞれの犬にあったケアをしてもらえる点が老犬ホーム・介護施設の魅力と言えるでしょう。


犬ごとに個室を設けている施設も多いので、他の犬を見ると興奮して無駄吠えをしてしまう、犬が苦手なため集団生活はストレスになる可能性があるというワンちゃんも安心です。


利用に関しても終日預かりが可能で、自宅から施設に愛犬が引っ越しをするようなタイプの老犬ホームもあれば、人間のデイケアのように飼い主さんが仕事に行っている日中だけ預かってくれるという施設もあります。


施設によって小型犬から大型犬まで受け入れ可能なところもあれば、中型犬までしか入居できないところもあります。


また歩行困難による寝たきりや白内障といった老化による症状が出ているワンちゃんについても、施設によって受け入れ可否が異なるため、気になる施設がある方はまず施設に問い合わせて入居可能か確認してみましょう。


入居費用は基本的にどの施設でも、犬の体格や介護が必要な度合いによって異なります。


また郊外にある施設と都市部にある施設では、食事や介護費用を除いた年間の施設利用料が2倍近く異なるケースもあります。


特に大型犬や超大型犬を1ヶ月間、都市部の施設に預けた場合には利用料が20万円を超すこともあるため、事前に費用についてしっかり確認しておきましょう。

介護が必要な場合①:飼い主が高齢で、飼育が困難な場合

老犬ホーム・介護施設と言っても、入居する犬に年齢的な制限がない施設も少なくありません。


愛犬は10歳未満と若く、健康そのものであっても飼い主さんが病気や高齢で世話をしきれなくなってしまった、というケースもあるでしょう。こういった場合でも、短期または長期的に老犬ホームは犬を預かってくれます。


預けてしまったらもう愛犬には会えないのではないか?と心配する飼い主さんもいらっしゃるかもしれませんが、日中であれば面会はいつでも可能としている施設も多いです。


特に高齢の飼い主さんの場合、ご自身が通いやすい距離にあることも条件に老犬ホームを探すことをおすすめします。

介護が必要な場合②:ペットに夜鳴き等の認知症の症状が出た場合

夜鳴き無駄吠えなど、近所迷惑にもなりかねない症状が愛犬に出てしまったことが原因で、老犬ホーム利用を決意した飼い主さんは多いといいます。


若い頃の無駄吠えと違い、老犬の夜鳴きは認知症が原因のため、躾で改善されるものではありません。


愛犬が悪いわけではないとわかっていても、大きな声での夜鳴きが続けば飼い主さんも睡眠時間が減り、精神的に追い詰められてしまうことでしょう。


老犬ホームでは夜鳴きや無駄吠えの改善を目的としたケアプランを建ててくれるので、愛犬の認知症状に悩まされている飼い主さんにもおすすめと言えます。

介護が必要な場合③:飼い主の出張等で、長期預かりが必要な場合

飼い主さんの出張や入院などが理由で、一時的に年老いた愛犬を預かってくれる施設を探さなければいけなくなった、ということもあるでしょう。


一時的な預かりであればペットホテルでも可能ですが、生活に介助が必要なワンちゃんや認知症状が出ているワンちゃんの場合は、介護のノウハウを持っている老犬ホームに預けたほうが安心です。


施設によって異なりますが、1泊、1週間、1ヶ月といった単位で預かりをしてくれるため、中〜長期の預かりが必要な際には、ペットホテルに預けるよりも介護施設の方が費用がかからずに済んだとの声もあります。

愛犬に介護が必要になる、犬の認知症とは?介護方法も解説!

老犬に見られる症状は、上で触れたような無駄吠えや夜鳴きだけではありません。


徘徊排泄困難、寝たきりが原因でできる床ずれのケアなど、愛犬の介護には気をつかなければいけない点が多数あります。


ここでは

  • 犬の認知症で見られる症状
  • 犬に認知症状が見られた際の対策
  • 自宅で愛犬の介護をする際に気をつけたいポイント

について説明していきます。


やはり生涯自分の犬は自分がみてあげたい、そう考える飼い主さんも多いことかと思います。


注意点や対策を確認して、飼い主さんもストレスを溜めすぎずに在宅介護に臨んでください。

犬の認知症とは?原因や症状、対策について詳しく解説!

犬の認知症は早ければ7歳を過ぎた頃から発症することもあり、原因は加齢による神経伝達物質の減少や脳の変化と考えられています。


認知症の犬には、具体的に以下のような症状が見られます。


  • 昼夜逆転し、夜中に起きていることが増える
  • 飼い主家族や親しい犬に対して攻撃的になるなど態度が変わる
  • 同じ場所を徘徊するようになる
  • ぼんやりしていることが増える
  • トイレの失敗が増える
  • 抑揚のない声で無駄吠えを繰り返す
  • 待て、座れなどの指示を聞かず、内容も理解できなくなる
特に12歳以上の老犬にこのような症状が見られた場合、認知症が疑われます。

認知症の進行を遅らせるために家庭でできる対策としては、遊ぶ時間を増やす、歩かなくても良いので屋外で飼い主さんと過ごす時間を増やすなどして、刺激を与えてあげることが有効です。

歩行困難な犬の場合は、家の中にジョイントマットなどを敷いて脚に負担がかからない環境を作って、無理のない範囲で歩行を促してあげるとよいでしょう。

また動物病院でも認知症の相談に乗ってもらえますし、症状によっては神経伝達物質の活性化を促すサプリメントを処方してもらえることもあります。

愛犬の介護方法とは?自宅で出来る介護のポイントを解説!

愛犬が寝たきりになってしまった場合、起き上がって排泄ができないことからお尻や脚に排泄物がついて、体が汚れてしまうおそれがあります。


不衛生な状態で放置しておけば愛犬が皮膚炎になってしまいますから、排泄をしたら都度、ドライシャンプーぬるま湯で溶かしたものをタオルにつけ、汚れを綺麗に拭き取ってあげてください。


後ろ脚に力が入らなくなってしまった子に関しては、排泄時に腰を支えてあげるなどサポートをしてあげましょう。


特に大型犬は自力での歩行が困難になると、介護する飼い主さんの体力的な負担も大きくなります。介護用のハーネスなども販売されているので、上手に取り入れましょう。


これまでできていたトイレを失敗してしまった時、愛犬のプライドも少なからず傷ついています。決して老犬が粗相をしても怒らないであげてくださいね。


また寝て過ごす時間が多くなると、犬も人間同様に床ずれができやすくなります。


特に食欲が落ちて痩せてしまった犬は骨が床にあたって床ずれができやすくなるので、定期的に抱き上げて体位を変えてください。


体圧が分散されやすく、汚れも拭き取りやすい犬用の介護マットも現在では多数販売されています。これまで使っていたベッドにプラスして、介護用マットを取り入れるのもおすすめです。

おすすめの老犬ホームはどこ?全国の老犬ホームを紹介!

全国にある老犬ホーム・介護施設の中で、特に利用者からの評判が高く、人気があるものとしては以下のような施設があります。

施設名所在地利用者の声
WANKOTTO(ワンコット)神奈川県横浜市フィットネススタジオやプールなども完備されていて、施設が広く清潔。
老犬ホームオレンジライフ湘南神奈川県平塚市24時間スタッフが常駐していて安心。対応もきめ細やかで信頼ができる。
老犬・老猫ホーム 東京ペットホーム
東京都大田区大森オーナーご夫婦の人柄に信頼が置ける。細やかに近況報告がもらえるのも嬉しい。
ドッグ・ビレッジ千葉県八千代市デイサービスが利用しやすく、飼い主不在の時間に預かってもらうと助かる。
老犬&老猫ホーム ひまわり茨城県つくば市つくばわんわんランドが運営しているため、犬についての知識や介護のノウハウが豊富。
老犬サポートひだまり埼玉県狭山市自然豊かな環境でゆったりと過ごせるのが良い。アットホームな雰囲気で犬もリラックスできる。
老犬ホームTOP 栃木犬舎
栃木県矢板市広々としたドッグランが併設されていて、犬がのびのび過ごせる。
だいあーど 富士店静岡県富士市オーナーやスタッフが入居している犬たちと寝食をともにしているので、安心感がある。
老犬介護ホーム メロー大阪府大阪市城東区入居犬同士で遊ぶ時間を設けるなど、犬が楽しく過ごせるような工夫がされている。こまめな連絡も嬉しい。
いぬのケアハウス シェリーFukuoka福岡県糟屋郡寝たきりで床ずれができている愛犬のケアをしっかりやってくれた。スタッフの犬への愛情を感じる。

念のためにペット保険に加入しておくのがおすすめ!

老犬になると認知症以外にも様々な病気を発症しやすくなり、治療費もかさみがちです。


しかも公的な保険制度のない犬の治療費は全額自己負担となるため、手術が必要な際には一括では払うことに悩むような請求がくるおそれもあります。


また、生涯定期的な通院や投薬が必要な病気を愛犬が発症するおそれもゼロではありません。


そのような時に頼りになるのがペット保険ですが、ペット保険は基本的に病気に罹ってからの加入や、高齢のペットの新規加入はできないのです。


いざ歳をとった時に医療費で悩まないように、愛犬が元気なうちからペット保険の加入を検討しておくことをおすすめします。


MOFFMEでは、ペット保険の一括比較サービスや加入者の口コミも紹介しているので、愛犬にぴったりの保険を探す参考に、是非ご活用ください。

まとめ:犬の介護施設とは?特徴や利用方法を解説!

老犬ホーム・介護施設について、在宅での介護方法も交えて紹介してまいりました。


この記事のポイントは

  • 老犬ホーム・介護施設は短期〜長期の預かりに応じてくれる
  • 飼い主が高齢等の事情があれば若い犬も老犬ホームで預かってもらえる
  • 夜鳴きや徘徊などの認知症状がある犬も老犬ホームで預かってもらえる
  • 犬の認知症には飼い主さんとのふれあいや刺激が効果的
  • 自宅で介護する場合には衛生面と床ずれに注意
  • 犬が高齢になる前にペット保険に加入しておくと安心
です。

犬も人間同様に緩やかに老いていき、ある日「あれ?これができないの?老化かな?」と感じる日が必ずやってきます。

歳を重ねてできないことが増えてしまった愛犬が幸せにシニア期を過ごせるように、前もって介護施設や家庭での対策や介護方法についての情報を得ておきましょう。

MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください。