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ペットの猫に新型コロナウイルスは感染するかご存知ですか?愛猫が新型コロナウイルスに感染するのは避けたいですよね。また感染した際の症状はどうなのでしょうか。この記事ではペットの猫に新型コロナウイルスがうつるかについて、感染経路や症状、飼育上の注意点を解説します。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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ペットの猫は新型コロナウイルスに感染する?


記事モデル:まるこ


新型コロナウイルスはペットにも感染する」と聞いたことはありませんか?新型コロナウイルスに関してはまだ解明されておらず、様々な情報が錯綜しています。


飼い主さん自身も感染に不安を抱いている人も多いことでしょう。その上、ペットも感染するとなると様々な対策が必要になってきます。


今回「MOFFME」では「ペットの猫に新型コロナウイルスは感染するのか」について、現在解明されている情報を以下の通り、まとめました。

  • 猫に感染した場合の感染経路や検査方法
  • 猫が感染した場合の症状
  • ペットから人へうつるのか
  • 飼い主が感染した場合の対処方法
  • 愛猫の感染予防策
などを順を追って解説していきます。

MOFFMEではペット保険のランキングについても紹介しておりますので、そちらもぜひご覧ください。

ペットの猫は新型コロナウイルスに感染する!症状や感染経路とは

結論から言いますと、ペットの猫でも新型コロナウイルスに感染します。海外で以下のような感染報告がされています。

  • 猫が感染確認され下痢嘔吐、呼吸困難の症状が見られた(ベルギー)
  • 飼い猫が感染確認され呼吸器症状が見られた(アメリカ)
  • 動物園にてマレートラが感染し、空咳の症状が見られた(ニューヨーク)


いずれも2020年3〜4月に報告された事例です。しかし現時点で日本国内での猫の感染事例はありません。


ここでは猫が感染した場合の

  • 検査方法や感染経路
  • 猫が感染した際の症状
  • 猫特有のコロナウイルス感染症とは
を順を追ってご説明します。

猫も新型コロナウイルスに感染する!検査方法や感染経路とは

日本国内での感染事例はありませんが、猫も感染することがわかっています。猫が感染した際の検査方法は、人と同じくPCR検査とされています。

ペットへのPCR検査の実施は

  • 飼い主が新型コロナウイルス感染者
  • 新型コロナウイルス感染者と濃厚接触があった

場合にのみ推奨されています。


現時点で

  • 猫→人、猫→猫*への感染は報告されていない

しかし猫は犬などと違い、新型コロナウイルスにかかりやすいとの報告もあり、猫から猫への感染の可能性はあるとのことなので、注意が必要です。

前項目でご紹介したペットの猫やネコ科動物の感染経路は、飼い主や飼育員からだったと報告されています。

*猫から猫への感染報告はありませんが、恣意的に感染させた実験結果では、猫同士でも感染することが確認されています

猫が新型コロナウイルスに感染した際の症状は?


猫が新型コロナウイルスに感染した場合の症状は以下の通りです。

  • 下痢
  • 嘔吐
犬では特に症状の報告はありませんが、猫の場合、呼吸器系消化器系統に症状が出ることが多いようです。

屋内から出していないペットの猫は、飼い主が新型コロナウイルス感染者でなければ、心配はいりません。

しかし外に出しているペットの猫の場合は、猫から猫への接触感染の可能性もあります。できたら、外に出すことは控えるのが得策でしょう。

補足:猫の「コロナウイルス感染症」とは?


新型コロナウイルスとは別に、猫だけが感染する「猫コロナウイルス感染症」があります。致死性の高いウイルスがあるので、要注意です。

【致死性の高い猫コロナウイルス】
  • 猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)

【猫伝染性腹膜炎ウイルスの感染経路】
  • 感染力が弱いため猫→猫の感染の可能性は低い
現時点では猫から猫へうつる猫腸ウイルス(FECV)に感染した猫の体内で、猫腸ウイルスが突然変異して発症すると考えられています

【猫腸ウイルスの症状】
猫腸ウイルスは、糞便や唾液を介して猫から猫へ感染します。このウイルスに感染すると、軽度の腸炎を発症しますが命に別状はありません。

【猫伝染性腹膜炎ウイルスの症状】
初期に体重減少や食欲減退、発熱といった症状が出ます。このウイルスに感染し発症した場合、数週間〜数ヶ月しか生きられないことがほとんどです。

新型コロナウイルスはペットから人間にうつる?

新型コロナウイルスは「飼い主からペットの猫に感染するなら、猫から飼い主にも感染するのでは?」と不安に思われている方のために、詳しく解説していきましょう。


  • ペットの猫から飼い主への感染はあるのか
  • 飼い主が新型コロナウイルスに感染した場合の愛猫との接し方
について、ご説明します。

新型コロナウイルスがペットの猫から人にうつることはある?

  • ペットの猫から人に感染した事例は報告されていない
のが現状です。

しかし猫から猫への感染も、研究状況下では確認されています。今後新型コロナウイルス感染が人と人との間で拡がっていく中で、猫から人へうつらないと断言はできません。

ウイルスは突然変異によって猫から人へうつる新型コロナウイルスが出現する可能性もあるのです。

飼い主が新型コロナウイルスに感染した!愛猫との接し方は?

ペットの猫が新型コロナウイルスに感染したら、という視点でここまでご説明してきました。


しかし可能性が大きい状況は「飼い主が新型コロナウイルス感染者になること」ではないでしょうか。


飼い主さんが新型コロナウイルス感染者と判明した場合、以下の対応が想定されます。


  • 病院へ入院
  • 提携ホテルに宿泊
  • 自宅療養

ひとり暮らしだったり、ペットの猫と同居している家族全員が、入院やホテル宿泊となった場合、猫の預け先が必要になります。想定される預け先は以下の通りです。

  • 親類や友人
  • 動物病院
  • ペットホテル

飼い主が感染者になった場合、ペットホテルでは預かってもらえないこともあります。事前に問合わせましょう。また自宅療養の際は猫にうつさないよう接触を避ける必要があります。

人獣共通感染症には過度なスキンシップははよくありません。普段から適切な距離を保ちましょう。

愛猫を新型コロナウイルス感染症から守るには?予防法を解説!


新型コロナウイルス感染症に愛猫が感染しないために必要な対策は以下の通りです。


  1. 飼い主が感染しないこと
  2. 飼育している猫や犬を触る時、外から帰った時は消毒
  3. 愛猫は屋外に出さず、完全室内飼いへ移行する

1.は前項でも述べたように、飼い主が感染してしまうと、療養期間中への預け先の問題も出てきます。環境の変化が苦手な猫の場合は尚更です。

2.は飼い主側の消毒だけではありません。屋外に出しているペットの猫の場合、次亜塩素酸水を水で薄めたもので体を拭いてあげましょう。

  • アルコール消毒犬や猫に使用しない

犬や猫はアルコールを分解することができません。舐めてしまう恐れがあるので、次亜塩素酸水を使いましょう。

3.の完全室内飼いへの移行は、研究で猫から猫への感染が確認されているので、地域猫や野良猫が多い地域には特に進めてほしい対策です。

念のためにペット保険に加入しておくのがおすすめ!

新型コロナウイルスだけでなく、愛猫が病気や怪我、手術となると、それなりに治療費がかかってきます。そんなもしもの備えには、ペット保険への加入していると安心です。


どのペット保険がいいのか、よくわからないという飼い主さんにおすすめしたいのが、MOFFMEのペット保険の一括比較サービスです。


「猫」か「犬」を選択し年齢を入力するだけで、加入できるペット保険の「月支払保険料」や「保険の特徴」などがひと目でわかります。

もしさらに詳しく聞きたい場合は、MOFFME公式LINEを追加してお聞きください。


また口コミや評判なども紹介されているので、保険選びの参考になります。


また猫のペット保険についての記事もありますので、そちらもぜひご覧ください。

ペット保険の一括比較はこちら

まとめ:ペットの猫に新型コロナウイルスはうつる!

 

ここまで、ペットの猫に新型コロナウイルスはうつるのかどうか、現時点で判明している情報を詳しくご紹介してきました。


新型コロナウイルスの猫への感染についてまとめると

  • 人から猫に感染する
  • 猫から人へは感染しない
  • 猫から猫へは感染する
  • 猫が感染した場合の検査もPCR検査
  • 猫が感染した時の症状は呼吸器系や消化器系に出る
  • 飼い主が感染した際の預け先を決めておく
  • 飼い主が感染した時は愛猫と距離を置く
  • 予防対策は完全室内飼いと次亜塩素酸水での消毒
です。

新型コロナウイルス感染予防は長丁場となっていますから、あまりに心配しすぎるのも飼い主さんの精神衛生上よくありません。

普段行っている手洗いうがいに、愛猫を触る前に消毒を加えるくらいの気持ちで対策を行いましょう。

そしてもしもの時の備えにペット保険を検討するいい機会だと前向きに捉えて対策することをおすすめします。

MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください。