猫にラベンダーは毒?中毒症状や成分致死量、中毒の対処法を解説!のサムネイル画像

内容をまとめると

  1. 猫にラベンダーは毒なので絶対に近づけない事
  2. アロマオイルなどの匂いだけでも猫にとっては命に関わる危険なもの
  3. もし猫がラベンダーを口に入れてしまったら、様子見はせずにすぐに動物病院に連れて行こう
  4. 猫の治療費用は全額自己負担のため、万が一に備えてペット保険への加入がおすすめ!

猫にラベンダーは安全なのでしょうか。猫にとってラベンダーは匂いだけでも中毒症状が出るほど危険です。ラベンダーが入ったアロマオイルやハンドクリーム、入浴剤には注意しましょう。この記事では猫にラベンダーが毒かについて中毒症状や成分致死量、中毒の対処法を解説します。

記事監修者「中西 涼馬」

この記事の監修者中西 涼馬
一般社団法人愛玩動物健康管理協会(CAHA)理事

子供の頃から多くの保護犬や保護猫と暮らしてきた。その他、野生動物や昆虫類含め、全ての動物に対して深い愛を持つ。現在、ドーベルマン(元保護犬)・ボルゾイ・ゴールデンレトリバー(悪徳ペットショップから保護)・ボーダーコリーや猫たちと暮らす。主に猫に関しての記事監修者として活躍している。【保有資格:猫健康管理士(一般財団法人全日本動物専門教育協会)】

この記事の目次

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猫にラベンダーは毒?最悪死ぬこともある!


記事モデル:むぅ

(※記事モデルの猫ちゃんの後ろにあるのはラベンダーではございません。)


猫と一緒に暮らしている方は、いつも与えている餌の他に猫が口にしても大丈夫なものと危険なものを知る必要があります。


今回「MOFFME」では猫にとって危険なものの一つである「ラベンダー」について、以下のことを解説していきます。

  • 猫にラベンダーは安全?ラベンダーが危険な理由も解説!
  • 猫がラベンダーを食べた!中毒症状や期間、治療法を解説!
  • 猫がラベンダーで中毒を起こした際の対処法・予防法は?
  • もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!
  • まとめ:猫にラベンダーは危険?猫が嫌いなラベンダーに注意!

この他、私達が日常生活で使用することがあるアロマオイルやハンドクリーム、入浴剤などについても解説していきます。


またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。

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猫にラベンダーは安全?ラベンダーが危険な理由も解説!


私達人間がリラックスできるいい香りのラベンダー(NHKみんなの趣味の園芸より)がなぜ猫にとっては危険なのか、日常生活の中から危険なものを取り除くためには、まずはじめにその理由を知っておくことが大切です。


ここでは、猫にとってのラベンダーの危険性について以下のことを解説していきます。

  • 猫にラベンダーは危険!匂いだけで中毒になることもある
  • 猫にラベンダーが危険な理由とは?表皮が薄いことも原因!
  • ラベンダー以外に猫に危険な人間が好きなアロマ・観葉植物は?

猫にラベンダーは危険!匂いだけで中毒になることもある

私達が好んでわざわざ庭や部屋の中に飾ることのあるラベンダーは、アロマオイル消臭剤などとしても多く使用されています。


ラベンダーが猫にとって有害な毒を持った植物であるということを聞いたことがある方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、口に入れなくても匂いだけで中毒になる恐れがあるということはご存知でしたか?


そのため、庭や部屋の中にラベンダー自体を置くことだけでなく、アロマオイルを焚くことやポプリを飾ることも大変危険なのです。

猫にラベンダーが危険な理由とは?表皮が薄いことも原因!

ラベンダーには猫の肝臓や腎臓機能に悪影響を及ぼす毒が含まれています。猫の体はその毒性を上手く分解することができないため、最悪の場合生死に関わることが起きてしまうのです。

また、アロマオイルにはティートゥリーという精油が使用されることが多いのですが、このティートゥリーもまた猫にとって毒性のあるものなのです。

空気中にその成分が漂うことになり、匂いを嗅ぐだけでも口や鼻から体内に吸収され中毒症状を起こしてしまう可能性があるります。

猫の表皮は私達と比べるととても薄くなっていますでの、皮膚に付着したラベンダーの成分が皮膚から体内に吸収されやすいということも覚えておかなければなりません。

ラベンダーやアロマオイルその他のアロマ精油などを触った手を洗わずに猫を撫でたり触れたりすることは絶対にやめましょう。

ラベンダー以外に猫に危険な人間が好きなアロマ・観葉植物は?

ラベンダー以外にも、フェノール類ケトン類ピネンリモネンを含む植物は猫にとって有害であるということが分かっています。これらを多く含むアロマ・植物で代表的なものは以下の通りです。


フェノール類

  • ミルラ
  • パチュリー
  • クローブ・バッド
  • タイム・ホワイト
  • シナモンリーフ

ケトン類

  • ペパーミント
  • ローズマリー

ピネン

  • オレンジ・スイート
  • グレープフルーツ
  • レモン
  • ベルガモット
  • ブラックペッパー

リモネン

  • サイプレス
  • ユーカリ
  • ジュニパー・ベリー
  • フランキンセンス
  • パイン
以上の植物はあくまでも猫にとって有害であるものの代表です。この他にもフェノール類・ケトン類・ピネン・リモネンを少しでも含むアロマ・植物はありますので、観葉植物やエッセンシャルオイルを購入する際は十分に気をつけましょう。

猫がラベンダーを食べた!中毒症状や期間、治療法を解説!

 

愛猫がラベンダーを口に入れてしまわないよう気をつけていても、例えばいただきもののプレゼントにラベンダーが使用されていたなど、いつどんな状況になるのかは分かりません。


ここからは以下のことを解説していきますので、異変を感じた際にはすぐに動物病院へ連れていきましょう。

  • 猫がラベンダーで中毒を起こすとどうなる?中毒症状を解説!
  • 猫がラベンダーで中毒症状を起こすまでの期間
  • 猫のラベンダー中毒の治療法

猫がラベンダーで中毒を起こすとどうなる?中毒症状を解説!

万が一猫がラベンダーによる中毒を起こしてしまうと最悪な事態になりかねませんので、予め危険な症状を知っておくことが大切です。猫のラベンダーによる中毒症状は以下の通りです。

ラベンダー中毒の症状

  • 運動失調
  • 筋肉の震え
  • 抑うつ状態
  • 異常行動
  • 嘔吐
  • めまい
  • 失禁
  • 食欲の減退
  • 活力喪失
これらの症状が見られる際には、症状が悪化すると最悪死ぬこともありますので、様子をみるなどせずすぐに動物病院へ連れていきましょう。

また、ここに書かれている症状以外にも少しでもいつもと違った様子がみられる際にはすぐに気づいてあげることが重要です。そのためには、普段から飼い猫とスキンシップをとりながら、「健康」である状態を把握しておかなければなりませんね。

猫がラベンダーで中毒症状を起こすまでの期間を解説!

猫が体内にラベンダーなどの有害な物質を取り入れてしまった場合、上記で挙げたような中毒症状を起こすまでの時間は約2時間~8時間以内と言われています。更に、約3日~1週間程かけて肝臓や腎臓の組織を破壊していきます。


このことからも、いかに早く症状に気づき動物病院で適切な治療をしてもらうことが重要かということが分かります。


中毒症状が見られなくても、万が一猫がラベンダーの匂いを嗅いでしまったり皮膚に付着してしまった、口にしてしまったなどの場合には、かかりつけの動物病院へ電話で相談をすると適切な対応の仕方を教えてもらうことができるかと思います。

猫のラベンダー中毒の治療法を解説!

猫がラベンダー中毒を起こしてしまった際に、動物病院では主に以下の方法で治療を行います。


ラベンダー中毒の治療法

  • 点滴・皮下注射
  • 皮膚の洗浄
  • 有害物質を体内から排出させるため下剤の投与
早期治療を行い重篤な症状を避けることができれば、個体差にもよりますが大体2~3日程で回復すると言われています。

そのため、一番大切なことはもちろんこのような状況を作らないということですが、やはりいち早く適切な処置を行うということが重要になってくるのです。

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猫がラベンダーで中毒を起こした際の対処法・予防法は?

 

ここまで猫にとってラベンダーがどのくらい危険なものかを解説してきました。ここからは、猫とラベンダーの関係について以下のことを解説していきたいと思います。

  • 猫がラベンダー中毒を起こした際の対処法
  • 猫のラベンダー中毒の予防法
万が一猫がラベンダーに含まれる毒を体内に取り入れてしまった場合に、適切な対処ができるようにするために是非覚えておきましょう。

猫がラベンダー中毒を起こした際の対処法は?

自宅でできる対処法としては、猫の体を洗うということです。しかし、いくら市販の猫用シャンプーを使用したとしても、やはり素人では皮膚に付着した成分を完全に除去することはできませんので、動物病院で獣医師によって洗浄を行ってもらう必要があります。


また、体内に吸収されてしまった成分を排出させるための治療が必要ですので、私達ができることはすぐに動物病院へ連れていくということです。


動物病院へ行くまでの時間が長くなってしまうほど危険性が高まりますので、症状が軽いからといって自宅で様子をみるということがないようにしなければなりません。


先述した通り、一度体内に吸収されてしまうと早いスピードでラベンダー中毒は悪化していきます。

猫のラベンダー中毒の予防法は?アロマオイルや観葉植物に注意!

ラベンダー中毒を起こさせないために飼い主が普段の生活の中でできることは、主に以下の通りです。

ラベンダー中毒の予防法

  • 猫の散歩コースや室内でラベンダーを栽培しない
  • ラベンダーオイル含むアロマオイルやポプリなどを使用しない
  • ラベンダー成分を含むハンドクリームや入浴剤を使用しない
  • ノミ・ダニの駆除薬やシャンプーを購入する際は必ず成分表示を確認する
とにかく、危険なものを日常生活から排除することが大切ですので、この他にも何かを購入する際には飼い猫にとって危険なものではないかを十分確認してから購入するようにしましょう。

もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!

ラベンダー中毒に限らず、動物病院でかかる治療費は高額になりやすいです。例えば、重度の嘔吐や下痢での全身精密検査を行った場合にかかる費用の平均値は以下の通りです。


重度の嘔吐・下痢での精密検査費用例

費用
便検査¥1,000
レントゲン(4枚)¥10,000
腹部超音波検査¥5,000
治療費合計¥18,500

この他にも、必要に応じて別の検査や薬による治療を行う可能性も考えられますので、高額な治療費の負担を抑えるためにペット保険へ加入しておくことをおすすめします。


MOFFMEでは、一括比較サービスやペット保険に関する記事を多く取り扱っていますので、是非参考にご覧になってみてください。

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まとめ:猫にラベンダーは危険?猫が嫌いなラベンダーに注意!

ここまで、猫にとってどのくらいラベンダーが危険なものなのかを解説してきました。最後にこの記事で特に重要なポイントをまとめていきましょう。


猫とラベンダーの関係で重要なポイント

  • 猫にとってラベンダーは肝臓や腎臓の組織を破壊し生死に関わることもあるほど危険な植物
  • 口に入れるだけでなく、皮膚や鼻から体内に吸収されてしまう可能性がある
  • ラベンダーの成分を含むアロマオイル、ハンドクリーム、観葉植物などを普段から使用しないことがラベンダー中毒の予防になる
  • 万が一の際には時間をおかず、すぐに動物病院にて適切な処置を行ってもらう
  • もしもの時に備えてペット保険への加入がおすすめ
以上のポイントを頭に入れておくことで、大切な家族の一員である猫ちゃんを危険な目に遭わせてしまうことを防ぐことができるでしょう。


MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、ぜひご覧ください。