自営業者の方にとっての個人型確定拠出年金(iDeCo)、違いやメリットを解説

iDeCoの愛称で親しまれる個人型確定拠出年金ですが、個人事業主と言われる自営業者の方の加入は、節税効果を実感しながら、将来の老後資金を増やせます。今、なぜ個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入なのか、そのおすすめ理由を解説します。

自営業者にとって、個人型確定拠出年金(iDeCo)はおすすめ?

個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))の加入を検討されている小規模企業の経営者や自営業者の方も多くいますよね。


経営者や自営業者は厚生年金加入者に比べ将来受け取れる年金額が少なかったり、退職金がないというデメリットばかりが強調され、自助努力で将来の老後資金を準備していかなければならないのは大変だとお思いでしょう。


しかし、個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)を利用すれば、老後資金を貯めるだけでなく、同時に節税対策も行えます。
 


そこで、この記事では「小規模企業経営者や自営業者の個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)加入におけるメリット」について、 

  • 小規模企業の経営者や自営業者に個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)をおすすめする理由 
  • 小規模企業の経営者や自営業者が個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)に加入するメリット 
  • 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)の職業別掛金制限 
以上のことを中心に解説していきます。  

この記事を読んでいただければ、個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)の加入を検討している自営業者の方に役立つかと思います。 

ぜひ最後までご覧ください。 

自営業者こそ、個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入をおすすめ

小規模企業の経営者や自営業の方に個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))の加入をおすすめする主な理由は、
  • 将来受給できる年金が国民年金のみであるため、老後資金対策が別途必要 
  • iDeCo(イデコ)を利用するだけで貯蓄や投資以外に節税対策も同時に行える 

以上2点です。 


それでは、詳しく見ていきましょう。 

自営業者は“国民年金のみだからこそ”加入する

会社員や公務員などと違い、厚生年金の適用事業所で働いていない小規模企業の経営者や自営業者は、将来受給できる年金が年額80万円弱と、厚生年金受給者に比べて少ない金額になります。 


その代わり、所得が高額になっても一定の国民年金保険料のみ支払い、自分が働きたいときまで働けるというメリットがあります。 


しかし、高齢になって病気になってしまったり、事業を続けてもうまくいかなかったりと、将来の収入を保障することはできません。
 


小規模企業経営者や自営業者の中には、「小規模企業共済」といって、企業の退職金のようなものを準備している人もいるかもしれませんが、こちらも加入条件があり、誰もが気軽に加入できるわけではありません。 


また「一人社長」でも法人化していれば、企業型確定拠出年金を利用でき、会社のために損金算入、そんな節税対策もできます.


しかし法人化していない経営者である個人事業主の場合、やはり頼れるのは国民年金だけとなってしまいます。 


そこでおすすめなのが、401kとも呼ばれる個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))なのです。 

年金制度改革法案の可決から受給金額は7割程度の可能性がある

個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))の加入をおすすめする理由の1つに、年金制度改革法案の可決という背景があります。
 


少子高齢化に伴い、2016年に年金改革法が新たに成立しましたが、これは年金カット法案と言われており、2018年の4月から強化されていきます。 


かつては401kと言われていた制度は、このときにiDeCoという愛称に変わりました。


「マクロ経済スライド」という難しい言葉で説明されることが多いですが、簡単にいうと、賃金や物価の変動に応じて改定する、年金額改定ルールが見直されたということです。
 


現役世代の賃金が下がれば、年金給付額も下げるということなので、今後最大3割程度カットされ、受給金額が7割程度になる可能性があると言われています。
 


小規模企業経営者や自営業者にも国民年金という最低限の収入はあるといえ、老後にそれだけで生活していくには不安材料でしかないでしょう。
 


国民年金以外に自助努力で将来の年金額を補完する必要があるのです。 

自営業者にとっての個人型確定拠出年金(iDeCo)のメリット

小規模企業の経営者や自営業者は、基本的には頼るものが国民年金しかないというところまではわかりました。
 


それでは、個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))にどれだけ大きなメリットがあるのでしょうか。 


そのポイントは2つ、「老後の悩みを解消できる」ことと、「節税効果が非常に大きい」ということです。  

個人型確定拠出年金(iDeCo)によって老後の年金の悩みが解消できる

将来頼れる収入が国民年金だけでは、正直生活ができないといっても過言ではありません。
 


年額80万円弱という年金から、介護保険料・国民健康保険料/後期高齢者医療保険料・住民税を天引きされ、残る年金の範囲でやり繰りをするというのは大変なことです。
 


「事業がうまくいき、何歳まででも働き続けられる」と誰もがそう信じたいはずですが、現実は何が起こるかわかりません。
 


老後資金の形成には、もちろん様々な方法がありますが、個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))の特性を活かせば、特に自営業者の方にはうまく資金形成できる最大の理由があります。
 


それは年単位拠出が可能ということです。


通常預金や保険積立といえば、月払いでいくら、年払いでいくら…と決まった額を積み立てていきます。


この制度を利用すると、下限額などの制限はあるものの、自分の積み立てたい時期に拠出し、上限額を一度に積み立てられるというメリットがあります。
 


つまり、小規模企業の経営者や自営業の方は、例年何月が書き入れ時なので、何月に多めに拠出しておこうというプランで積み立てられますし、利益が出た場合には、一度に上限額まで積み立てるということも可能なのです。
 


経営者・自営業の方ですと、中には今期は赤字で…という方もいれば、黒字だったという方もいらっしゃるでしょう。
 


1年ごとに拠出金額を変更し、無理のない運用ができるというところもメリットの一つです。  


将来どれだけの金額を受け取りたいかをベースに、拠出金を調整したり、様々な運用商品を選択したりできますので、老後の「国民年金しかない」という悩みが解消されることは間違いありません。 

個人型確定拠出年金(iDeCo)は節税効果が非常に大きい

実は個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))は、公的な老後の年金上乗せ制度ではありますが、加入者の多くが「税制優遇が魅力的である」と思い、加入されています。
 


iDeCo(イデコ)税制優遇のメリットは次の3つです。 

  • 掛金が全額所得控除される
     
  • 運用中の運用益が非課税となる
  • 受給時に退職所得控除を受けられる

 掛金は全額「小規模企業共済等掛金控除」の対象となり、課税所得額から差し引かれるため、所得税や住民税が軽減されます。
 


興味のある方はiDeCo公式サイトの「かんたん税制優遇シミュレーション」で計算をしてみてください。 

https://www.ideco-koushiki.jp/simulation/

(給与所得者向けですが、給与所得控除分を自営業の方は必要経費とみなしてください。)
  


運用中の運用益が非課税となることについては、通常金融商品の運用益は20.315%の源泉分離課税となるところ、非課税となります。 


また受給時に退職所得控除を受けられることについては、受給年齢に達したとき、一時金で受け取ると「退職所得控除」という税金の特別計算がされるため、課税されないケースもあります。  


将来の資金を準備しながら、運用中も運用後も税金が軽減されるというのは、個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))ならではの最大の特徴です。 

個人型確定拠出年金(iDeCo)には職業別によって掛金制限がある

公務員や専業主婦も加入できるようになるなど、個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))への加入対象者範囲は拡大されてきましたが、誰もが同じ条件で加入できるわけではありません。 


1ヶ月あたり5,000円(年間6万円)という拠出金額の下限額は全員同じですが、上限については職業別に制限されています。 


以下詳しく見ていきましょう。 

掛金を最も拠出できるのは第1号被保険者である個人事業主である

小規模企業の経営者や自営業の方はご自身で国民年金保険料を納付されていると思いますが、区分としては国民年金第1号被保険者と呼ばれます。
 


従業員を雇っている経営者も、法人化していない自営業の個人事業主は第1号被保険者です。 


拠出限度額はもっとも高い月額68,000円となりますが、国民年金基金に加入していたり、国民年金付加保険料を支払ったりしている場合は、合算して月額68,000円です。 


年単位拠出が可能ですので、年額81.6万円になるまでは、計画的に拠出できるということです。 


なお、「iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入等の概況(平成30年5月時点)」によると、毎月定額拠出をしている第一号被保険者の平均拠出額は、27,344円で、全体平均16,178円を上回っています。 

経営者(会社役員)や会社員は第2号被保険者扱いとなる

経営者でも法人化されている企業の経営者(会社役員)や会社員は、国民年金第2号被保険者となります。
 


第2号被保険者とは、厚生年金適用事業所で勤務し、厚生年金に加入している人です。


経営者や役員も法人に雇われているというふうに見なされるため、通常は厚生年金被保険者となります。 


以下に、掛金の上限をまとめました。



月額(万円)年額(万円)
会社に企業年金がない2.327.6
企業型確定拠出年金に加入している会社員2.024.0
確定給付型に加入する会社員、公務員1.214.4
専業主婦(夫)
2.327.6

ちなみに、この第2号被保険者に扶養されている配偶者を第3号被保険者といいます。

参考:個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金を確定申告を行おう!

 iDeCo(イデコ)で節税できるという知識はあっても、何もしなければ、その恩恵を享受することはできません。 

 掛金を全額所得控除するためには、10月末頃に国民年基金連合会から送付される「小規模企業共済等掛金払込証明書 確定拠出年金(個人型年金)」という書類が申告に必要です。

小規模企業の経営者や自営業の方は毎年2月から3月に確定申告をされていると思います。

 その申告書の中の「小規模企業共済等掛金控除」欄に、掛金の種類、支払掛金の金額及び合計額を正しく記入し、証明書を添付して申告しましょう。  

まとめ:自営業者は個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入すべき

自営業者の個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))加入におけるメリットについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。 


今回のこの記事のポイントは、  

  • 自営業者は老後働けなくなるリスクに備えて、国民年金以外の収入源を確保する方がよい 
  • 自営業者には拠出のタイミングや金額に自由度のある、個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))がおすすめ 
  • 節税効果を生むためには、毎年確定申告が必要 
  • 個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))の掛金には限度がある
です。 

リーマンショックが起きるなど、経済がいつ不安定になるかわからない世の中で、企業に雇われていてもいなくても、10年先の収入が確実にあると言える人はほとんどいないでしょう。 

自営業者の方は特に毎月帳簿とにらめっこをしているかもしれません。 

誰しも平等に迎える老後ですが、資金準備は自己責任です。 

「老後のために、いま、できる、こと。イデコ」を考える価値はありそうです。 

ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。 

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