中小企業退職金共済のメリットは?仕組みや加入条件も解説!

中小企業退職金共済についてご存知でしょうか?なかなか耳慣れない用語なので詳細には知らない方も多いと思いますが、会社経営に欠かせない「退職金」を準備する制度です。中小企業退職金共済にはどんなメリットがあるか、その他の退職金準備方法と併せて解説します。

内容をまとめると

  • 中小企業退職金共済は、国から支援を受けられる退職金制度
  • 掛け金は非課税地方自治体からの上乗せ補助がある場合も
  • 掛け金の減額が難しいので、金額決定は慎重に
  • 短期間で退職した場合は掛け金総額よりも支払額が少なくなる
  • 退職金の積み立て方法は、これ以外にも複数ある
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中小企業退職金共済って聞いたことあるけどどんな共済?



「中小企業退職金共済」と聞いて、どんなイメージを持つでしょうか。


名前だけ聞けば、中小企業が退職金のために使うものと想像する方もいると思いますが、ほとんどの人は「わからない」と思われるはずです。


この記事では以下の内容を解説していきます。

  • 中小企業退職金共済とは?
  • 中小企業退職金共済のメリット・デメリット
  • 中小企業退職金共済の口コミ・評判
  • 中小企業退職金共済以外の積み立て方法
  • 退職金の計算方法

会社の退職金制度でお悩みの方、自社の退職金制度を知りたい方はぜひ最後まで読んでください。


また、自社の退職金制度に不安な方は自分で準備できます。

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ほけんROOMでは、法人関連の記事を掲載していますので、参考にしてくださいね。

中小企業退職金共済(中退共)とは?

中小企業退職金共済は、中小企業を対象に国が支援する退職金制度です。頭文字をとって「中退共」と略されます。


個人のために作られたわけではなく、中小企業のために作られた制度です。

そのため、個人ではなく中小企業事業主が契約対象となります。


事業主は、掛け金を毎月金融機関に納付します。

この掛け金は全額事業主負担になりますので、従業員の負担分はありません。


従業員が退職した場合に払う退職金は、企業ではなく中小企業退職金共済から支払われます。


そのため、従業員本人はあまり意識する機会がないかもしれません。

退職金の規定が公開されているはずなので、自分の退職金について確認しておくことをおすすめします。

国が支援する、中小企業向けの退職金制度

中小企業退職金共済は国からの支援が得られる退職金制度です。


退職金制度が充分に構築できない企業を対象としているため、参加可能なのはあくまでも中小企業のみです。


加入できる企業は業種ごとに以下の要件が定められています。

(※常用従業員数、資本金・出資金はいずれかを満たしていればOK)

業種常用従業員数資本金・出資金
一般業種(製造業、建設業等)300人以下3億円以下
卸売業100人以下1億円以下
サービス業100人以下5千万円以下
小売業50人以下5千万円以下


同居の親族のみを雇用するような家族経営の会社や、適格退職年金制度から移行する場合など、一部対象外となる場合があるのでご注意ください。

掛け金は非課税で、一部を国が助成してくれる

中小企業退職金共済は、企業が加入することで金銭的な優遇があります。


まず、毎月納付する掛け金についてですが、個人経営の場合は全額経費扱い、法人経営の場合は全額損金となるため、すべて非課税になります。


また、掛け金に関して国が一部補助してくれる部分があります。

  1. 加入後4か月目から1年間 → 掛け金の1/2を補助
  2. 上記期間、パートタイマーには掛け金の1/2に加えて上乗せ補助あり


いずれも期間が決まっており、助成してくれる金額にも上限がありますが、公的な支援を受けられるのは大きなメリットですよね。


このようにして、税金での優遇、国からの助成など会社としてメリットを受けられるのがポイントです。

中小企業退職金共済(中退共)のメリット

これまで書いてきたようなメリットがありますが、それ以外にもメリットがあります。


1つは、地方自治体によって、独自の上乗せ補助をしている場合です。


例えば東京都では、「東京都正規雇用転換促進助成金」という制度があります。

これは非正規雇用の従業員を正規雇用した場合にもらえる助成金ですが、中小企業退職金共済に加入している場合は1人あたり10万円の上乗せがあります。


このように、地方自治体が独自で上乗せ補助をしている可能性があります。

すべての地方自治体で行っているわけではありませんし、上乗せ内容も様々ですが、

管轄の地方自治体でどのような上乗せがあるか要チェックです。


もう1つは福利厚生サービスが受けられることです。


宿泊施設やレジャー施設が割引料金で利用できるなど、中小企業退職金共済が用意しているサービスが受けられます。


退職金の準備とは直接的には関係ありませんが、加入するだけでメリットを受けられるのは大きなポイントですよね。


大企業では独自の福利厚生制度を構築したり、福利厚生サービスを提供する会社に委託したりと充実させる動きが活発ですが、中小企業はここまで出来ないことが多いのではないでしょうか。


退職金準備と同時に、企業の福利厚生制度の充実にも活用できるため、加入するメリットは大きいと言えます。

中小企業退職金共済(中退共)を利用するデメリット

ここまで中小企業退職金共済のメリットを記載してきました。

会社としては、退職金制度が手軽に準備できること金額的な優遇を受けられることがメリットでした。また従業員も福利厚生サービスを受けられるなどのメリットを受けられます。


ですが、いい面だけではなく、デメリットや注意点、制約があります。

加入前に必ず確認すべきポイントですので、詳しく解説していきます。

掛金の減額が困難

毎月納付している掛け金は、金額変更するときに制約があります。


掛け金を増額する場合は企業が自由に行って問題ないですが、減額する際に従業員本人との同意が必要です。


掛け金の金額によって退職金の金額が決まりますので、増額する場合は退職金が増えるため問題なし、減額する場合は退職金が少なくなるので従業員がOKを出さないとダメということです。

日本の法律では「労働者有利」の原則があるので、これに沿った制約です。


とはいえ、業績悪化などで掛け金を減らさざるを得ないケースもあります。

従業員から同意を得られない場合は、厚生労働大臣による認定が必要です。


どちらにせよハードルは高いので、掛け金の減額は難しいと言えます。

短期間だと元本割れの可能性

中小企業退職金共済は、長く働いている人にやさしい制度です。

逆に、働いた期間が短い人には掛け金合計額以下の金額しか払われません。


もらえる金額の目安を、加入している期間ごとに表すと以下のようになります。

加入期間受け取り金額の目安
1年未満支給対象外
1年以上・2年未満掛け金合計以下
2年以上・3年半未満掛け金合計とほぼ同額
3年半以上掛け金合計以上

3年半加入してようやく、掛け金合計額を上回るイメージなので、平均在職期間が長い会社ならマッチしそうですよね。


短い加入期間の場合は掛け金合計以下の受け取り額になってしまうので、

自社の退職状況を考慮しておかないと、掛け金がムダになる可能性ありです。

中小企業退職金共済(中共退)の評判・口コミ

50代男性

中小企業の経営を支援してくれる

会社経営者だが、掛け金を納付するだけで退職金制度ができるのはありがたい。また国からの助成もあるため、掛け金を積み立てた以上の退職金を準備できるのは効果的。
退職金制度の有無が入社可否に影響を及ぼすこともあり、他社との差別化要因になりえる。とはいえ、独自の退職金制度を作るために人員を割くことが難しいというのが実情。この制度を利用することで、短期間で退職金制度を整備できることにメリットを感じている。

30代男性

バックオフィス担当としてはありがたい制度

掛け金すべてが損金として非課税扱いにできるため、節税効果を実感する。単純に貯蓄するだけでは税金がかかるし、貯蓄額も高額になることからここで得られる節税効果は大きい。
また、金額計算と社員への支給を中小企業退職金共済側でやってくれるのが助かる。他社事例の中には、自社で退職金制度を構築していると金額計算が大変で、支給額が誤っているなどトラブルが起きるケースがあると聞いている。
中小企業退職金共済に加入していれば、金額計算や支払いについては自社で行う必要がないため、トラブルに巻き込まれるリスクを回避できているのも大きなメリット。

60代男性

掛け金が変更しづらい

会社の業績好調によって掛け金の増額を検討しているが、業績が悪化した場合に掛け金を下げにくいことが懸念。掛け金を減額する際、従業員との合意をとるためには、掛け金を下げた場合の退職金シミュレーションが必要になると思っている。従業員ごとに加入期間が違うため、別々にシミュレーション結果を作成しないといけないと考えると下げることはしづらい。
退職金自体は上げたいと考えているが、従業員との合意形成が足かせになって結論が出せずにいる。例えば急激な減額を行う場合とか、一定ラインを下回るような減額をするときだけ同意が必要というようにしてもらえると嬉しい。

20代男性

利益率が低いので他の制度を希望

利益率が低いことがネック。自分で運用する確定拠出年金などの方がより高い退職金を期待できる。同僚も含めて、確定拠出年金への切り替え希望を上げているが、制度検討に時間がかかるという理由で実現していない。

ある程度、資産運用に関する知識があれば運用利益が期待できるので、自分は他の制度で退職金が準備できる企業に入りたい。

とはいえ、自己負担ゼロで退職金が用意されるのは改めて大きいと感じた。老後資金の準備はやり方が複数あるので、会社の制度に限定せず自分で動いていけば良い。自分で準備を進めつつ、退職時にある程度の金額が支給されれば老後資金に困ることはなさそう。

40代女性

短期間で辞めた場合のデメリットが大きい

入社後1年で退職した場合などは支払い対象外になるため、掛け金として納付していた金額がムダになってしまう。1年以上勤務していても、掛け金合計額以上の金額が支払われるためにはある程度の在籍期間が必要になるため、在籍期間が短期間の社員が多い会社には向いていない。
退職自体は自社の責任もあるので致し方ないが、短期間で辞めた場合のデメリットが大きいのが難点。転職が一般的になり、人材の流動性が高い業界には受け入れられない制度になってしまう気がするので、改善してもらえるとありがたい。

記載した口コミから、会社経営においては受けられるメリットが多いようです。


中小企業は独自の退職金制度を構築するのが難しいという背景もあり、掛け金を納付するだけで退職金制度に相当する準備ができるのは重宝されています。

また、掛け金自体が非課税になるので、退職金の準備とともに節税対策が進められることも大きなポイントです。


一方で、デメリットがいくつか存在していることも事実です。

特に、短期間で退職した場合の元本割れは事前に考慮したい点ですね。


現代では転職が一般的になっていることもあり、短期間の在職者が減ることはありません。

これを考慮したうえで、中小企業退職金共済に加入すべきかを決定する必要がありそうです。

中小企業退職金共済(中共退)以外の退職金の積立方法

中小企業退職金共済を利用した退職金積み立てについては書いてきた通りですが、これ以外に退職金を積み立てる方法もあります。


代表的なものを取り上げて解説していきますね。

企業型確定拠出年金

企業型確定拠出年金は、企業が掛け金を積み立てたうえで、社員本人が運用する制度です。


企業がお金を積み立てて運用するのが多くの退職金制度で標準となっています。

ですが、この制度では運用する金融商品を選ぶことやどの金融商品にいくら配分するかなどの資産運用を社員本人が行います。


社員本人の自発的な取り組みが期待できるため、他の退職金制度と比べると主体的に取り組みやすいと言えます。


また運用時に損失が出た場合、そのリスクは社員が受け持つため、企業側にリスクがなく採用しやすい点もポイントです。

確定給付企業年金

確定給付企業年金は、あらかじめ金額を確定させている制度です。


契約の時点で社員ごとに退職金の金額が決定されており、社員本人は人生設計しやすいのがメリットですね。  


企業は生保会社等に掛け金を支払って運用してもらいますが、

生保会社が運用損失を出してしまった場合、不足分は企業が補填することになります。

最終的な退職金の金額が確定していることで、これの埋め合わせが必要です。


よって、企業側がリスクを負う制度だと言えます。この制度を採用した場合、社員に優しい企業だと印象づけられるかもしれません。

自社で退職金を確保する方法

このような制度を使わず、自社で退職金を用意することもできます。

方法は簡単。退職金自体を貯めておけばOKです。


積み立てた退職金は、支給がなければ一時的に他の用途で支出しても問題ありません。

企業が貯金しているだけですから、どんな目的で使ってもOKですよね。


ただ、単純に貯金しているだけなので、これまでの制度で出てきた節税のメリットが受けられません。

金額も高額なので、節税対策をするかどうかで手元に残る金額が大幅に異なります。


うまみが少ないので、制度を使って節税対策をしておく方が無難です。

退職金の計算方法

支給額と、必要な掛け金はシミュレーションで判断しましょう。


計算のやり方は多数あるのですが、代表的なものをあげます。


➀定額制


勤務年数に応じて金額が定まっており、クビになったか、自分から退職したかによって変わります。

勤務年数に応じた金額×自己都合係数

自己都合係数は、クビになったケースは「1」、自分から退職したケースは「0.5」にしていることが多いです。ある程度の勤務年数を境に、自ら退職したケースであっても「1」になるよう取り決めるため、一定ラインを超えてからは差が出ません。


②基本給連動制


退職時点の基本給の金額と勤務年数によって算出します。➀と同様に自己都合係数が登場します。

「退職時点の基本給×勤務年数に対応した係数(年ごとにアップ)×自己都合係数」

③別テーブル制


職級など、退職時点の社員のランクに応じて算出します。

ランク別算定基準額×退職時点の勤務年数に応じた係数

④ポイント制


勤務年数や職級などの要素に点数を割り当て、勤務期間ごとに従業員に点数を累積する方法です。

大企業に多いですが、人事制度が確立している等の制約を満たす必要があります。

点数累計額×点数単価×退職事由別係数  

退職金に迷ったら専門家に相談を

ここまで退職金の積み立てに利用できる手段を書いてきましたが、どのような印象を持たれましたでしょうか。


退職金制度は、会社の人事制度とも深く関連するので、どの方法を採用するか判断が難しいですよね。


退職金は従業員のために用意するものですが、必要な退職金の基準を設けたうえで、毎月の掛け金を決定する必要があります。

従業員の老後の人生設計も考えながらの検討が必要なので、独自に行うことは難しそうですよね。


また、従業員が自社の退職金制度に不安がある場合、自分で準備することも可能です。

まずは専門家への無料相談をおすすめします。


マネーキャリアでは企業に関わるお金や保険に関する無料相談ができます。ぜひ活用してみてくださいね。

まとめ

中小企業退職金共済について説明してきましたがいかがでしたでしょうか。


この記事のポイントは

  • 中小企業退職金共済は、国から支援を受けられる退職金制度
  • 掛け金は非課税、地方自治体からの上乗せ補助がある場合も
  • 掛け金の減額が難しいので、金額決定は慎重に
  • 短期間で退職した場合は掛け金総額よりも支払額が少なくなる
  • 退職金の積み立て方法は、これ以外にも複数あり
  • 計算式なども難しいので、まずは専門家に相談するのがベスト

でした。


会社経営者や人事部・経理部等のバックオフィス担当者には、掛け金を払うだけで退職金を準備できる便利な制度です。


また、ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい退職金に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

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