つみたてnisaの分配金は再投資?受け取る?分配金の仕組みも解説!

つみたてnisaの分配金は受け取る方と再投資する方のどちらがお得なのでしょうか?つみたてnisaは長期的な資産形成を目的としているので慎重に考える必要があります。ここでは、つみたてnisaの分配金の扱い方や、分配金が支払われる仕組みについても解説します。

つみたてnisaで分配金が出たらどうする?分配金の仕組みは?

つみたてnisa(積立nisa)で分配金が支払われるというけれど、そもそも分配金の仕組みがよくわからない。


また、つみたてnisa(積立nisa)で分配金が支払われた場合には、どうするのが一番お得なのか知りたい。


という方は多いのではないでしょうか?


分配金は資産運用という視点からは、分配金を受け取らずに再投資するほうが効率的ですが、注意しないと課税や非課税枠を減らしてしまう可能性もあります。


そこで、この記事では、「つみたてnisaの分配金」について、

  • 受け取るよりも再投資をするほうが得になる
  • 投資信託で分配金が支払われる仕組み
  • 分配金を再投資する際の注意点
以上のことを中心に解説していきます。

この記事を読んでいただければ、つみたてnisaで分配金が支払われた際の扱い方を考える助けになるかと思います。

是非最後までご覧ください。

つみたてnisaの分配金、受け取りより「再投資」がお得!

つみたてnisaで支払われる分配金は、そのまま受け取るよりも再投資をしたほうがお得です。


つみたてnisaで取り扱う投資信託では、運用によって得られた利益が分配金として投資家に支払われることとなっています。


配当金と考えてもよいかもしれません。


支払われる時期は、決算時期によって異なり、毎月もしくは3ヵ月ごと、さらには1年ごとといったように様々です。


ただし、この分配金を受け取らずに、さらに投資信託を買い増す方法があり、これを再投資と呼びます。


支払われる分配金をもとに同じ投資信託を再度購入するわけですね。


再投資をすることによって、元の投資額に運用益が足されたものが新たな投資額となって、さらに利益が増えていく、といった複利効果期待できるのです。


投資の効率という点では、分配金を受け取るよりもお得です。


以下では、この再投資についてくわしく解説していきます。


再投資がお得!分配金コースは「再投資」を選択しよう

つみたてnisaを利用して投資信託を購入する際に、分配金について「分配金受け取りコース」と「分配金再投資コース」のいずれかを選択するように求められる場合があります。


その際には、「分配金再投資コース」を選ぶのがおすすめです。


理由は次の2点です。

  • 複利効果が期待できるため、投資効率が良い
  • つみたてnisaの非課税枠の範囲内での再投資であれば、税金がかからない
つみたてnisaは20年間、非課税で投資をすることができます。

そのため、長期間の投資を検討するのであれば、再投資による複利効果で大きなリターンが期待できます。

また、通常の投資信託を分配金を原資にして再投資によって購入する際には、購入手数料などの各種手数料が必要なうえに、分配金に対して20,315%の税金がかかります。

しかし、つみたてnisaの場合、年間で40万円までの範囲であれば税金がかかる心配をせずに再投資をすることができます。

もちろん、購入手数料もかかりません。

以上の点から、つみたてnisaを申し込む際には「分配金再投資コース」を選択するようにしましょう。

老後の資金なら受け取りも視野に入れよう

つみたてnisaによる資産運用の目的が老後資金確保であれば、分配金の受け取りを検討するのもよいでしょう。


老後の生活を考えた場合、公的年金を中心としてそこにいくら付け足すことができるのか、といった点が大切であるといわれています。


この、いくら付け足すことができるのか、の対案として、仕事を続ける、預貯金を取り崩すといったことがあげられますが、つみたてnisaの活用もその一つです。


公的年金の支給開始年齢を遅らせれば年金額はアップしますが、支給開始までの間に、預貯金を取り崩さなければならない可能性がでてくるかもしれません。


そのような時につみたてnisaの分配金利用することができます。


なお、その際、他に保有している金融資産があれば、その資産の節税メリットを確認したうえで、つみたてnisaの分配金を利用するか否かを判断することも大切です。


また、老後資金の手当てが十分になされている場合には、つみたてnisaの分配金を受け取り、自分の必要に応じた活用を検討するのもよいかもしれません。

そもそもつみたてnisaでは分配金が頻繁に支払われない

これまでは、分配金が支払われるものとして解説してきましたが、つみたてnisaで取り扱われている投資信託には、分配金が頻繁に支払われるものがあまりありません。


分配金は受け取るよりも再投資にまわしたほうが資産運用の効率がよいため、つみたてnisa普及の旗振り役である金融庁が利用できる投資信託の種類に制限をかけているためです。


このことは安定した資産運用という点で、初心者でも安心して投資を行うことができることをも意味しています。


ここからは、その理由について、分配金の仕組みを通し、くわしく解説していきます。


投資信託で分配金が支払われる仕組み

投資信託では、資産の運用によって得られた収益が分配金として投資家に支払われます。


分配金は、性質によって大まかに次の2つに分けられます。

  • 収益になるもの(当期の配当収益、有価証券の売買益など)
  • 収益にならないもの(過去にでた収益で当期まで繰り越された分など)
この2つを合わせて分配可能原資と呼び、分配金はこの中から支払われるようになっています。

基本的に配当金がだせる利益がでた場合に支払われるので、利益がでない場合には支払われないこともあります。

また、分配金の価格は資産を運用する金融機関が、金融市場の動向や配当収益の水準などを勘案して分配可能原資の範囲内で決めるようになっています。

注意しなければならないのは、分配金が支払われることで、保有する投資信託の純資産額減少する可能性があることです。

投資信託の純資産額とは、保有している投資信託の規模と考えると良いでしょう。

投資信託は運用益が上昇すれば、純資産額の規模も膨らみます。

分配金は、この膨らんだ純資産額の中から支払われるものです。

そのため、分配金が支払われた分、運用によって増加した投資信託の純資産額の規模が減少してしまうのです。

ただし、投資信託の運用結果によっては、分配金を支払っても、もとの純資産額より増加することがあります。

投資信託を運用する金融市場は毎日変化しており、運用資産の値上がり幅によっては、分配金の額よりも多い利益がでることがあるからです。

詰まるところ、分配金は資産運用の結果として支払われたり、支払われなかったりするもので、それによって保有する投資信託の純資産額変化する、と認識しておくべきでしょう。

分配金ありの投資信託となしの投資信託の違い

投資信託の中には、分配金があるものとないものとがあります。


大きな違いは次の2点です。

  • 分配金がある投資信託(分配金に20.315%税金がかかり、再投資する場合には新たに購入手数料などの費用が必要となる)
  • 分配金がない投資信託(分配金がないため、課税されることがなく、再投資する場合にも、購入手数料などの費用がかからない)
再投資は行わず、短期で運用して利益を得たい、という場合には、分配金がある投資信託にメリットがあります。

それに対して、再投資を行うという前提で考えると、分配金のない投資信託のほうが、税金や手数料を負担することなく複利効果を生むことができるため、効率的な資産運用ができます。

長期の資産運用を考えた場合には、分配金がない投資信託のほうがメリットがあるといえるでしょう。

なお、分配金なしの投資信託であっても、申し込みの際には、分配金の有無について選択する必要があります。

その際には分配金なしのコースを選択するようにしましょう。

つみたてnisaの分配金は法令で制限されている

つみたてnisaの分配金は法令で制限されています。


つみたてnisaは、国民の安定的資産形成目的として作られた制度です。


そのため、初心者でも無理なく安全に投資ができるよう、運用にあたっては次の点が定められました。

  • 投資の対象は少額からできる積立型の投資信託(金融庁が選択したもののみ)に限られること
  • 投資信託による運用利益は非課税となること(年間40万円まで、投資できる期間は最大20年間)
  • 対象となる投資信託は販売手数料が無料で信託報酬も低いことの他、頻繁に分配金が支払われない商品であること
長期的には分配金がある投資信託よりも、ない投資信託のほうが投資家にとってメリットがあることは先述した通りです。

つみたてnisaは、扱うことができる投資信託を、分配金が頻繁に支払われることができない商品に限定することで、安定した投資ができるように作られた制度なのです。

つみたてnisaの分配金を再投資する際に気を付けること

つみたてnisaの分配金を再投資するにあたって気を付けることは次の2点です。

  • 金融機関ごとに分配金の取り扱い方が異なること
  • 再投資によって、非課税枠が減少してしまうこと
これらを以下でくわしく解説していきます。

金融機関ごとに分配金の取り扱い方が異なる

つみたてnisaの分配金の取り扱い方は金融機関によって異なります。


たとえば、楽天証券やSBI証券では、通常の積立額と分配金を原資にした再投資による積立額との合計が年間40万円以内であれば、つみたてnisaの口座で再投資が行われます。


この際に税金はかかりません。


しかし、積立額が40万円を超過した場合にはつみたてnisa口座ではない、課税口座で再投資が行われることとなります。


これに対して、マネックス証券では、分配金を含めた投資額が40万円以内であればつみたてnisaの口座で再投資されますが、その金額を超えた場合には、再投資されません。


その場合には、分配金として投資家に支払われることとなり、その際の分配金には課税されません。


楽天証券やSBI証券とは異なる扱い方をしているのです。


なお、つみたてnisaを取り扱っている証券会社以外の金融機関、たとえば新生銀行の場合、積立額が40万円を超えた場合には、一般口座もしくは特定口座で再投資されます。


非課税枠内での再投資される分配金の扱いは、どの金融機関でも基本的に同じですが、非課税枠を超えた部分については異なるわけです。

非課税枠が減少する

分配金を非課税枠で再投資した場合、それは新たな投資信託の銘柄を購入したものとみなされます。


そのため、再投資した分配金の額だけ、非課税枠が減少することとなります。


分配金の額によっては、年間40万円の非課税枠を超えてしまう可能性もあるのです。


つみたてnisaを利用して節税を考えた場合には、再投資される分配金の額と自分で積み立てる金額とのバランスを見ながら投資をすることが必要となります。


その際には、利用する金融機関や投資信託の銘柄などをよく確認することが大切です。

つみたてnisaは基本的に分配金なしだが、再投資がお得

つみたてnisaの分配金について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回のこの記事のポイントは

  • 分配金は受け取るよりも再投資したほうがお得
  • つみたてnisaは政策として分配金なしの投資信託を中心に運用されている
  • つみたてnisaは再投資をすることが前提の制度だが、分配金の利用により非課税枠が減少する点に注意が必要
です。

つみたてnisaの分配金は再投資をして、非課税枠の範囲で運用すれば、効率よく資産を増やすことができるメリットがあります。

資産形成にあたっては、押さえておきたいポイントといえるでしょう。

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この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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