年収200万円の手取りはいくら?パート、個人事業主にも対応して解説!

年収200万円の場合、手取りがいくらもらえているか知らない人は意外と多いのではないでしょうか。年収200万の場合、月収は約13万円となっています。今回は主婦や個人事業主として働いている方向けにも手取り情報をまとめているので参考にしてみてくださいね!

年収200万の手取りはいくら?主婦、個人事業主は損する?


年収200万円というと、入社1~3年目の20代正社員や主婦のパート、個人事業主などが該当するでしょう。


年収から税金や社会保険料を差し引いた手取りはいくらになり、生活していけるのか気になりますよね。


実は、年収200万円でも様々な節税対策をすることで、手取りを増やすことは可能なのです。


この記事では、

  • 年収200万円の手取り額
  • 税金(所得税・住民税)の計算と納付方法
  • パート主婦が意識すべき年収の壁
  • おすすめの節税対策
  • 個人事業主の節税方法
  • 年収200万円の結婚・ローン事情
  • シングルマザーの生活や受け取れる手当

について、解説していきます。


この記事を読んでいただければ、年収200万円の手取りや税金額が分かり、ご紹介する節税方法で手取りを増やすこともできると思います。


ぜひ、最後までご覧ください。

年収200万の手取りは月収約13万円

年収200万円の給与所得者(会社員・アルバイトなど)の手取りは控除の額により幅がありますが、手取りは160~163万円で、月収に換算すると13.3~13.6万円になります。


手取り額は以下のように計算できます。

手取り=年収-(所得税+住民税+社会保険料)

税金や保険料の内訳は以下のようになります。

金額
所得税2.8万円
住民税6.6万円
社会保険料28万円
税金+保険料 37.4万円
手取り約163万円

給与所得者の場合、社会保険料の半分を会社が負担し、年収の約14%に相当します。


次の章では、所得税と住民税の計算方法を見ていきましょう。

所得税の計算方法

所得税は年間を通じて得た所得に対してかかる国税です。会社員やアルバイトなどの給与所得者は勤務先で源泉徴収され、給与明細で所得税額を確認できます。


所得税は所得額が高いほど税率が上がる累進課税が採用されています。


年収200万円の所得税は以下のように計算できます。

  1. 年収200万円-給与所得控除68万円=所得132万円
  2. 132万円-所得控除76万円(※)=課税所得56万円
  3. 56万円×税率5%-税額控除額0円=所得税2.8万円

※基礎控除48万円+社会保険料控除28万円=76万円としています。左記以外に生命保険料控除や配偶者控除なども受けられる場合は加算します。

住民税の計算方法

住民税は都道府県民税・市町村民税の総称であり、所得割・均等割という2つの方法で算出した額を合算したものが納税額となります。

年収200万円の給与所得者の住民税を計算してみましょう。

前章でご紹介した通り、年収200万円の所得額は132万円で、ここから基礎控除43万円と社会保険料控除28万円を差し引くと、課税所得金額は61万円になります。

住民税の計算
都道府県民税市町村民税
所得割61万円×4%=24,40061万円×6%=36,600円
均等割1,500円3,500円
合計25,900‬‬円40,100円
※所得割額・均等割額は自治体によって異なる場合があります。

上記を合算すると、66,000円の住民税額となります。

年収200万個人事業主の手取りはいくら?

年収200万円の個人事業主の手取りは経費や控除の額により幅がありますが、約155万円となります。


税金や保険料の内訳は以下のようになります。

金額
所得税3.1万円
住民税7.3万円
国民年金19.6万円
国民健康保険14.8万円
税金+保険料44.8万円
手取り155万円

給与所得者は社会保険料の半分を会社が負担してくれますが、個人事業主は自己負担になるため、手取りは5~8万円程少なくなります。


そこで、個人事業主は経費を活用して、所得を少なくすることが節税のポイントになります。

所得税の納め方

個人事業主は1年間で得た所得を計算し、確定申告を行うことで最終的な所得税が決まります。

課税所得計算では、売上から経費も差し引くことができます。

課税所得額=売上―経費ー控除

経費とは収入を得るために必要な費用であり、仕入費用・家賃・水道光熱費・通信費・交通費などが該当します。領収書や記録を保管しておきましょう。

確定申告は2月16日から3月15日までに行い、
納付期限日までに現金・口座振替・電子納税・クレジットカード納付などの方法で納税します。期限内に納税しなかった場合、延滞税がかかるので注意しましょう。

住民税の納め方

住民税は確定申告で提出したデータを基に市区町村が計算・決定します。6月中旬あたりに「納税通知書」が送付されてくるので、期限内に住民税を納付します。

通常の納付方法を普通徴収といい、分割(6月末・8月末・10月末・翌年1月末の4回払い)で納付します。一括払いもできますが、税額の割引はありません。

納付方法は自治体によって詳細は異なりますが、現金・口座振替・電子納税・クレジットカード納付などの方法で納税します。

妻が夫の扶養を超えてパートで稼いだら損する?

夫の扶養に入っている妻がパートで年収100万円程を稼いでいて、もう少し労働時間を増やして年収を増やしたいと思うかもしれません。


ただし、妻の年収が上がり夫の扶養を外れると、社会保険料や税制上の恩恵を受けられなくなるため、注意が必要です。


特に、妻が年収130万円以上になった場合、夫の扶養から外れるため妻自身が社会保険料(国民年金や国民健康保険など)を支払うことになり、手取りは以下のように大幅に下がってしまいます。

130万円ー(社会保険料29万円+税金5万円)=手取り96万円

そのため、年収130万円付近であれば、調整して129万円以下にするのが得策です。


一方、年収150万円を超えると配偶者特別控除は段階的に減っていき、夫の税負担は大きくなりますが、妻の手取りも増えるため、損得が気にならなくなるでしょう。

節税する方法

年収200万円で所得税と住民税の負担を軽くする方法をご紹介します。

給与所得者も個人事業主も活用できる節税方法は以下の2つが挙げられます。

  1. 確定拠出年金
  2. ふるさと納税

個人事業主の場合は、以下の3つの方法がおすすめです。

  1. 青色申告の承認を受ける
  2. 事業にかかるものは経費にまわす
  3. 光熱費・家賃の一部は経費にできる
以降の章で、それぞれについて詳しく説明していきます。

①確定拠出年金を積み立てよう

確定拠出年金は60歳以降に受け取るお金を積み立てつつ、節税の恩恵が受けられる私的年金制度です。掛金を企業が拠出する企業型年金と加入者自身が拠出する個人型年金(iDeCo)があります。


例えば、月5千円の掛金を積立て行く場合、年間の掛金は6万円となり、課税所得から6万円を引いた額に税率が掛けられて税金が計算されることになります。


年収200万円の人が月5千円の確定拠出年金を行う節税効果は以下のようになります。

節税前確定拠出年金
所得税2.8万円2.5万円
住民税6.6万円6.0万円
合計9.4万円8.5万円

概算で年間9千円の節税が可能です。

②ふるさと納税をやってみよう

ふるさと納税は応援したい自治体に寄附ができ、手続きをすると実質2千円の負担で税金の還付・控除が受けられる制度です。また、寄附の返礼として地域の名産品(米・肉・野菜・果物など)ももらえるため、お得です。

ここでは、年収200万円の人が年間1万円のふるさと納税を行い、ワンストップ特例制度を利用した場合の節税効果を見てみましょう。

節税前ふるさと納税
所得税2.8万円2.8万円
住民税6.6万円
5.8万円
合計9.4万円8.6万円
住民税が8千円安くなります。

確定拠出年金の節税額9千円と合わせると、年間1.7万円の節税が可能です。

①個人事業主の場合 青色申告の承認を受けよう

青色申告とは複式簿記で帳簿付けを行い、損益計算書と賃貸対照表などを作成して確定申告する方法です。白色申告よりも作成する書類は多くなりますが、節税効果が大きいので、個人事業主は事前に届け出をして、青色申告の承認を受けるのがおすすめです。


青色申告をすると、以下のようなメリットが受けられます。

  • 所得から65万円または10万円の控除が受けられる
  • 赤字が出たら来期以降の黒字と相殺できる
  • 家族への給与を必要経費にできる
  • 30万円未満の備品を経費にできる

また、帳簿付けをすると、お金の流れが把握できて適切な経営判断に役立つほか、決算書から利益と必要経費のバランスも確認しやすくなります。

②事業にかかるものは経費にまわそう

事業にかかる経費を多く計上すると所得額が減り、所得税や住民税を安くできます。経費とは事業を行う上で必要な費用であり、以下のようなものが挙げられます。
  • 仕入費用
  • 家賃
  • 水道光熱費
  • 通信費
  • 交通費
  • 接待交際費
  • 文房具
個人事業主の場合、生活と事業とが密接に関係していることが多いですが、生活に関する費用は経費にはなりません。その判断は曖昧になりがちですが、基本ルールを押さえて、事業に関わるものは必要経費として計上することで税金を安くできます。

③光熱費・家賃の一部は経費に

個人事業主として自宅で仕事をする場合、スペースに応じて事業として使用している分の家賃や光熱費を経費として計上できます(家事按分)。


家事按分の目安は以下のようになります。

  • 家賃:仕事場として使用する床面積の割合
  • 電気代:使用時間やコンセントの数
  • 通信費:使用時間

例えば、60㎡の賃貸マンション(家賃9万円)で、15㎡の部屋を仕事場として使用していれば、家賃の25%(22,500円)を経費として計上できます。


なお、仲介手数料・礼金・共益費も経費にできますが、敷金はできません。

年収200万で結婚・ローン・貯金は可能?

年収200万円の人が結婚して世帯を持ったり、ローンの借入をして住宅や車を購入することはできるのでしょうか。


また、離婚してシングルマザーになった場合、子供を養いつつ生活していけるのかも見ていきましょう。


ここでは、年収200万円の以下のケースについて説明していきます。

  • 結婚した場合の家計収支
  • ローンを借りて住宅や車を購入できるか
  • シングルマザーで自活していけるか

年収200万で結婚する場合

年収200万円の人が結婚して片働きを続けた場合、一か月の家計収支は以下のようになります。

手取り収入14万円
家賃4~5万円
食費3.5万円
水道光熱費1.8万円
通信費5千円
貯金2万円
小遣い2.2~1.2万円

家賃は地方だと4~5万円でも2人暮らしができる住居が見つかると思いますが、都市部だと難しいでしょう。


食事は自炊メインにして、格安スマホを使用することなどで、月々の支出を抑えられます。ただし、子供が生まれると、養育費教育費がかかってくるため、共働きにして、世帯年収を増やすのがおすすめです。

年収200万でもローンの審査は通る

年収200万円でもローンを借りて住宅や車を購入することは可能です。借入額の目安は以下のようになります。

年収借入額
住宅4~5倍が目安800~1,000万円
30~40%が限度60~80万円

住宅ローンは800~1,000万円の借入ができますが、大手銀行等の住宅ローンは年収200万円を対象としないことが多く、審査基準が緩めで借りやすいフラット35を利用するなど、選択肢が狭くなる傾向があります。


自動車ローンは60~80万円の借入ができるので、状態の良い中古車を購入できるでしょう。ただし、金利は年2.5%~と高いので注意が必要です。

年収200万でもシングルマザーは生活できる?

離婚してシングルマザーになった場合、年収200万円で子供を養育していけるのかを見ていきましょう。


小学生の子供1人がいる場合、以下のような手当助成金を受け取ることができます。

  • 児童手当:月額1万円
  • 児童扶養手当:月額42,330円
  • 就学援助:年間約15,000円+α

年収200万円の手取り月収は約13万円ですが、上記の手当を加算すると、18万円程になります。


大きな贅沢はできませんが、フリマアプリで子供用品を売買したり、無料もしくは安価な公共施設を活用したり、地域のスポーツ団に参加するなどの方法で支出を抑えられ、生活していけるでしょう。

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まとめ:年収200万円の手取りはいくら?

年収200万円の手取りについて説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 年収200万の手取りは年収160万、月収13万
  • 所得税は累進課税で計算される
  • 住民税は所得割と均等割の合算した額
  • 夫の扶養に入っているパート主婦は年収の壁を意識すべき
  • 確定拠出年金やふるさと納税で節税できる
  • 個人事業主は青色申告や経費の活用がおすすめ
  • 年収200万でも結婚・ローン借入は可能
  • シングルマザーは各種手当や助成金を受け取れる
でした。

年収200万円の手取りは月収13万円程ですが、確定拠出年金ふるさと納税などの節税対策により手取りを増やすことができます。個人事業主の人は青色申告の承認を受けたり、経費の活用もおすすめです。

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