日本の家計貯蓄率はどのくらい?マイナス?他国との比較は?

日本の家計貯蓄率はどれくらいなのでしょうか。なぜ低いのでしょうか。また、家計貯蓄率がマイナスになると経済にどのような影響が出るのでしょうか。この記事では内閣府の公的なデータを元に年度ごと、年齢層ごとの家計貯蓄率を紹介し、他の主要先進国との比較をします。

日本の家計貯蓄率はどのくらい?

日本の家計貯蓄率は、海外と比べると低いことを知っていますか?


かつて日本人は「貯蓄好き」として知られていましたが、全国の貯蓄率を表したグラフを見ると2013年には、日本は米国よりはるかに下回るマイナス1%となっていました。


これまで日本人=貯金好きとされており、高度経済成長もそのおかげだといわれていました。

しかし、2013年以降は若干の回復を見せているものの低下傾向化続いており、日本人=貯蓄できないというイメージがついてしまいました。


不景気になったから貯金ができない、と言ってしまえばそれまでなのですがその他にも、日本の貯蓄率が低い理由として、日本の経済事情が要因として考えられます。


そこでこの記事では、

  • 年齢・年度別家計貯蓄率の推移データ
  • 海外の家計簿と日本の家計簿比較
  • なぜ日本の家計貯蓄率が低いのか
以上のことをわかりやすく解説していきます。

この記事を読むことで、日本の家計貯蓄率が低い原因やなぜ家計貯蓄率が下がってしまったのかが理解できるでしょう。
最後までぜひご覧ください。

日本の家計貯蓄率の推移データを紹介!

家計貯蓄率とは、可処分所得から最終消費支出を引いた数字の割合のことです。
元々貯金が好きというイメージの強い日本人ですが、年々貯蓄率が下がってきているという結果が出ています。

日本の家計貯蓄は、1990年代までは10%を超えており、世界ランキングでも10以内に入っていました。
ところが、1999年以降徐々に低下し、2013年以降はランキングをしたから数えたほうが早いほどです。

2013年には初めてのマイナスになっていました。
家計貯蓄率がマイナスになる、ということは家計が収入以上に消費してしまい、今まで貯蓄してきたお金を使って生活していたということになります。

実際に年度ごとの家計貯蓄率推移データと、年齢層ごとの黒字率推移データを紹介します。

年度ごとの家計貯蓄率推移データ

年度ごとに家計貯蓄率推移データを解説します。

年度家計貯蓄率
2000年度8.42%
2001年度5.20%
2002年度4.63%
2003年度4.56%
2004年度3.55%
2005年度3.06%
2006年度3.14%
2007年度2.27%
2008年度3.69%
2009年度
4.64%
2010年度4.06%
2011年度3.82%
2012年度
2.46%
2013年度-0.64%
2014年度0.66%
2015年度1.49%
2016年度2.75%
2017年度2.54%

表を見ると、2000年から下がったり上がったりを繰り返していますが、そこまで数字に変動がないことがわかります。

しかし、2013年になるといきなり数値はマイナスにまで下がります。
その後、徐々に回復してはいますが3%未満というデータになりました。

家計貯蓄率がマイナスになることで、財政赤字の場合は国際収支までもが赤字になってしまいます。
国際収支が赤字になると、海外からお金を借りなくてはいけません。
しかし、お金を借りると金利が上がってしまい、結果的に財政の危機に陥ってしまいます。

海外では、実際に経済危機に陥ったギリシャやポルトガルなどは、マイナスから立て直すのが難しい様子がうかがえます。
一度マイナスになってしまうと、立て直すのにかなりの時間がかかるのでしょう。

年齢層ごとの黒字率推移データ

年齢層ごとの黒字率推移データを解説します。

若年層熟年層高齢層
37.2~37.5%31~35%11.9~22.8%

2018年、2人以上世帯のうち、1世帯当たりの黒字率です。
このデータの高齢層には、年金と貯蓄で生活している場合は黒字は出ないので入っていません。

若年層は30%を超えていますが、高齢層になると結構少なくなります。

特に60歳代になると11.9%の黒字率となっており、定年退職後の再就職が難しく一時的に収入が少なくなってしまっていることを表しています。

ですが、高齢層においても22.8%とそこまで黒字率は少なくありません。
これは、再就職後の給料が少なくなったとしても年金と合わせると黒字になっていることがわかります。

つまり、どの年齢層でも大幅に赤字になっているわけではないのです。
国全体の平均を見ると家計貯蓄率が減少傾向にありますが、すべての家計で赤字が続いており、貯蓄ができないというわけではないこということです。

家計貯蓄率の数字だけを見ると、かなり減っているように感じますが、黒字率をみると実際はすべての世帯の貯蓄率が大幅に減ったわけではないのです。

経済として見てみると、財政の危機にように思えますが、実際はそこまで危機ではないのかもしれません。

あくまでも貯金できるほどの余裕がない、ということで生活が非常に困難しているというわけではないということを覚えておきましょう。

日本と米国など他国の家計貯蓄率比較

日本の家計貯蓄率と米国などの他国の家庭貯蓄率を比較しました。


こちらは日本と米国、韓国を比較した表です。


西暦日本米国韓国
1990年13.9%
70.%22.5%
1995年11.9%4.6%17.5%
2000年8.6%2.3%10.7%
2005年3.0%-0.4%4.3%
2016年2.56%5.04%-


国ごとに制度や文化も違うため、家計貯蓄率だけを見ても変化がないように感じますが、やはり平均より低いです。


日本の家計貯蓄率が上がらない特徴の一つとして挙げられるのが、金利の低さです。

他の国と金利を比較してみましょう。

国名金利率
日本0.03%
米国2.91%
韓国2.66%
イギリス1.42%
フランス0.75%
ドイツ0.33%


2018年現在、このような結果となっています。


日本の銀行に1年間100万円預けたとしても約10円の利息しかありません。

正直銀行にお金を預けるメリットがないです。


金利の低さから、銀行にお金を預けて貯蓄しようという人が減ってしまったのも他国との貯蓄率の差に表れているのでしょう。

日本の貯蓄率が低い原因

推移データを見るとわかるように、日本は海外と比べると家計貯蓄率は全体的に低めです。

なぜ、日本の家計貯蓄率が低いのか、上がっていかないのか、原因を解説します。



原因として挙げられるのは、「人口の高齢化」です。

経済学者のほとんどの方が、人口の高齢化が主な原因だと語っています。


高齢化社会とは、人工に締める高齢者の数が7割を超える状態のことを言います。

日本は1970年以降、高齢者社会となっています。


なぜ高齢化社会になると、家計貯蓄率が低くなってしまうのでしょうか。

その理由は、ほとんどの高齢者が若い頃に貯蓄したお金を切り崩して生活を行っているからです。


65歳以上の方でも働いている人は多いのですが、70歳80歳と年齢を重ねていくとどうしても働くことが難しくなり、貯蓄を崩しての生活になってしまいます。


日本の貯蓄率が低い原因は、これだけではありません。

日本は手取りの給料(税金や社会保険料を差し引いた金額)が少ないのに対し、支出がとても多いといわれています。


支出が多い国ランキングでは、40か国以上の中で上位5位以内に入っています。

手取りが少ないのに支出が多いため、貯蓄にまでお金を回すことができないという家庭が多いのだと考えられます。

日本の家計貯蓄率のまとめ

日本の家計貯蓄率について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。


日本の家計貯蓄率を他国と比較しましたが、若干下回る結果となりました。

もちろん、文化や経済の違いもあるので条件が同じではありませんが、参考になる数字だと思います。


今回の記事のポイントは、

  • 貯蓄率が高かったのは2000年代以前
  • 他の主要先進国と比べると家計貯蓄率は低い
  • 黒字率だけみると低くは感じない
  • 他国と比較すると金利が低く、銀行に預けるメリットが少ない
  • 高齢化社会が進んできていることや支出が多いことが原因
でした。

日本の家計貯蓄率は、数字的に見ると低いですが世帯の黒字率を見るとそこまで深刻なものではないことがわかります。
とはいえ、他の先進国と比較すると若干ですが低めになっているのでどうにかしていきたいところです。

2013年以降、景気は回復してきているといわれています。
データをみても分かるように、徐々にですが家計貯蓄率も上がってきています。
これからの経済発展における対策を実行し、どれだけ財政が成長できるのかが大きなポイントとなることでしょう。

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