医療保険で重要な医療保険者と被保険者の関係をかんたんに解説します

医療保険を加入されている方は多いですし、企業の社会保険を何となく受けている方もいるでしょう。しかしそこに書かれている保険者というものは大事な情報です。大事だけど分かりにくい医療保険の保険者と被保険者の関係をごくごく簡単にご紹介します。

医療保険者とは

医療保険に加入する際に必ず目にする言葉として保険者という言葉があります。この言葉について疑問に思うものの「生命保険会社のことでしょ」と思われている方も少なくないのではないでしょうか。契約者や加入者と対になる言葉として認識されているこの言葉の本当の意味というか本来の意味は何なのでしょうか。


医療保険者とは医療保険事業を行うために保険料や税金を徴収する団体のことを指します。つまり生命保険会社の場合もあれば市町村や国保組合の場合もあります。日本のような医療保険の形式をとっている場合は医療保険の保険者が公共団体と民間団体の2通りがあるため一概には生命保険会社とは言えません。


また公的医療保険には後期高齢者医療制度があり、その場合は都道府県単位に設置されている後期高齢者医療広域連合となります。この医療保険者は加入している医療保険によって異なるため一度確認して置きどのような時に影響を受けるかを確認しておきましょう。



医療保険者の役割

医療保険者の役割は徴収した保険料の管理だけではなく、契約期間中における保険金の納付における運営業務に関しても含まれています。

この医療保険者には生命保険会社、公的医療保険ならば国民健康保険組合あるいは市町村がありますがこれらの保険者らがその資金をもとに運用することで契約者全員に対して契約内容に応じた医療サービスを受けられるように整備しておくことも重要な役割となっています。


基本的には医療保険者とは医療保険事業を請け負う団体を指すわけですからその運用に関しての責任を負わなければなりません。万が一、その請負業者が破たんした場合の措置などについても検討しながらその保険料の運用に当たります。

国民保険の医療保険者

国民健康保険の医療保険者は国民健康保険組合となっています。この国民健康保険組合が国民健康保険の運用及び管理をしていきます。国民健康保険組合と同一視されやすいものもありますが、その特徴や保護を受けている法律の違いからこの国民健康保険組合は独立している組合と言えます。


また、国民健康法は健康保険法ではなくそのため医療保険者も異なります。万が一の時の問い合わせ先を間違えないようにしましょう。

国民健康保険組合

国民健康保険組合は国保組合とも呼ばれ国民健康保険法に基づき設立された医療保険者です。健康保険組合、協会けんぽは、健康保険法に基づく医療保険者ですので管轄というより保護されている法律が異なるため一括りにこれらの組合をまとめることは難しいです。


この組合は同種同業で組織され、扶養認定のない組合となっています。また任意継続は健康保険法に則る制度ですので国民健康保険では適用されず組合員から脱退した場合は保険の利用ができなくなります。またこの保険は医療費、高齢者医療制度等への拠出金の支払い等に充てるため、国から補助金を受けています

健康保険の医療保険者

健康保険の医療保険者には全国健康保険協会というものと健康保険組合の二つがあります。この二つにはどのような違いがあり、どのように活用すれば良いのかがはっきりしていない点があります。


しかし、この二つの基本的な情報を得ておくことでその違いを知ることができます。また同一視しても良いところも出てきますが、その内容に応じて医療保険の扱い方あるいは扱う方法の耐性を作っておきましょう。


今回ご紹介するのは全国健康保険協会と健康保険組合の二つです。この二つの関係を簡単に言うと健康保険組合ができないところは全国健康保険協会の管理下に入っているというものです。その他の細かい違いは出てきますが大きな違いはこの点にあります。最近ではあえて全国健康保険協会に入るというところもあります。

全国健康保険協会

全国健康保険協会は健康保険法に基づき2008年10月1日に設立された、厚生労働省所管の特別の法律により設立される法人(公法人)です。国内最大の医療保険者であり、その必要性は非常に高く位置しています


民間企業はその規模と事業内容などを吟味して必要と判断されれば社会保険への加入が義務付けられています。つまり、社会保険に加入していない民間企業も存在していることになります。そのため企業が健康保険組合を組織していない場合にはその医療保険者は全国健康保険協会(愛称「協会けんぽ」)となります


従業員の中で所定の条件を満たしていれば全国健康保険協会の実施する医療保険の被保険者と認定されその保障を受けることになります。社会保険組合ができていることが望ましいものの現実的には難しい場合があります。そのような場合に備えて全国健康保険協会というものの必要性が増しました。


この全国健康保険協会は自身の組織内では健康保険組合を持つことができない中小企業や零細企業の従業員に対して、またその従業員の家族に対しての医療保険の充足化を目的として設立されています。


現在では全国健康保険協会に加入する事業所の内、約8割が従業員数10人未満の中小企業あるいは零細企業です。そのため運営自体が窮屈になることも心配されましたが、中には大企業も所属しています。これは健康保険を解散して協会けんぽに移行したり、そもそも健康保険組合を持っていない会社によるものです。


健康保険組合

健康保険組合とは健康保険法に基づき国が行う被用者医療保険事業を代行する公法人です。健康保険法に則りその団体の目的を尊重しながらその運営が法的に認められています。

この法人は健康保険の運用・管理をする団体ですが常時700人以上の従業員がいる事業所や同種・同業で3,000人以上従業員が集まる事業所が、厚生労働大臣の認可を得て設立することができます。


この条件を満たすことで健康保険組合というものが設立されるわけですが、この条件がうまく達成できないところもあります。その場合は前述の全国健康保険協会の管理下におかれることで国民皆保険を守っています。


健康保険組合の役割は組合員の医療サポートにあります。医療おサポートは医療費の給付と健康促進に関する事業を行うことになります。健康診断の実施により組合員の健康促進はもちろん重病の早期発見と解決を目指すという大きな目的があります。


また、この組合はあくまでも自主的かつ民主的な活動を根本としており組合会や理事会を開きその有効性に関して広めていくことが求められています。

医療保険における被保険者とは

医療保険の中で被保険者と呼ばれる方は病気やケガによって医療行為を必要とし、その医療を受けるために必要な給付を受ける権利を持つ方を言います。被保険者は健康保険に加入しており、また適用事業所の従業員である方を指します


被保険者は国籍・性別・年齢・賃金の額などに関係なく、「適用除外」に該当しない限りは被保険者として認められることになっています。

被保険者から除外される人の例

全国健康保険協会の場合、被保険者から除外される「適用除外」の項目には次のようなものがあります。
  • 船員保険の被保険者 
  • 所在地が一定しない事業所に使用される人 
  • 国民健康保険組合の事業所に使用される人 
  • 健康保険の保険者、共済組合の承認を受けて国民健康保険へ加入した人 
  • 後期高齢者医療の被保険者等

このような場合では船員保険や国民健康保険などの違う保険への加入となります。ここに該当しない限りは被保険者として認められます。


まとめ

医療保険には必ず医療保険者とその被保険者がいます。自分たちがどの保険者によって管理されているのかを知ったうえでどのような保障が期待できるのかを確認しておきましょう。
この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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