医療保険の実費補償型と日額保障型の長所・短所をFP目線で解説!

医療保険の実費補償型と日額保障型の長所・短所をFP目線で解説!-サムネイル画像

医療保険の効くと、入院の1日に対して給付金がおりる日額保障型の商品をイメージする方が多いかと思います。ですが最近では医療費の実費を全て補償する実費補償型の医療保険も存在します。今回は実費補償型と日額保障型のメリット・デメリットについてFPが徹底解説します。



▼この記事を読んで欲しい人
  • 実費補償型の医療保険を検討している人
  • 医療保険は日額保障と実費補償のどちらが良いか迷っている人
  • 日額保障型の医療保険を利用した際に給付金が実費より少なかった人

内容をまとめると

  • 実費補償型は入院日数が減少している近年の特徴に適した保険
  • 実費補償型は差額ベッド代や食事代など公的保険対象外の費用まで補償される
  • 実費補償型には通院補償や終身補償の不足、給付金の上限などの欠点もある
  • 保険に関する相談は顧客満足度93%のマネーキャリアへ
  • マネーキャリアなら、お金のプロであるFPに何度でも無料で相談可能!

実費補償型の医療保険の4つのメリット


医療保険といえば、以前は入院1日あたりで給付額を定める日額保障型が主流でした。それに対して、現在では実際にかかった医療費が全額給付される実費補償型の医療保険も登場しています。


本章では実費補償型医療保険のメリットを以下の4つのポイントにてご紹介します。

  1. 入院日数が減少している今の時代にあっている
  2. 公的保険が出ない費用も補償される
  3. 給付金が実際の医療費を下回ることを防げる
  4. 日額保障型と比べて入院給付金の上限日数が多い

メリット①:時代に合っている

日本は、少子高齢化が加速度的に進んでいるといわれています。原因は様々ありますが、主な原因は3つです。

  • 医療技術の発展(高齢化)
  • 低経済成長による若者の貧困(少子化)
  • 多様性の尊重(少子化)
少子高齢化により、国が負担する社会保障費も年々増え続けています。直近の社会保障費は35兆8421億円となり、国家予算の3割以上です。

もちろん、国も増え続ける社会保障費を野放しにしているわけではありません。
地方自治体とも連携し、下記の対策を実施しています。
  • 在宅診療や通院メインでの治療(入院日数の短縮)
  • 定期検診による指導強化(生活習慣病の予防)
このような取り組みを推進しており、患者の平均在院日数も減少しています。

つまり、入院日数で保障する医療保険では入院日数が減る分だけ給付金も減ってしまうため経済的な損失を完全にカバーできない可能性があります。

ここに目をつけたのが損害保険会社で、実費型の補償にすることで、入院日数減少による加入者の不利益を抑えることができます。

今後も入院日数の減少する傾向が続くと考えられますので、時代に合った保険といえます。

メリット②:公的医療制度の対象外の費用も補償される

従来の日額保障型医療保険では、下記のような費用は公的医療保険の対象外でした。

  • 家事代行
  • ペットシッター
  • 差額ベッド代(個室利用時)
  • 食事代
実費補償型であれば、下記のような費用でもオプションをつけることによって保障される場合があります。コロナ禍では以下のような状況で差額ベッド代の補償は重要です。
  • テレワーク
  • 大学講義のオンライン化
  • ZOOMを通じたオンライン交流
  • 個室化による感染対策
病院でコロナ対策が必要とされている以上、今後も個室ベッドは増え続けるでしょう。公的医療では賄えない差額ベッド代が補償されるメリットは大きいです。

メリット③:給付金が足りなくなることを防げる

日額保障型の医療保険では医療費を全額賄えないことがあります。


メリット①でも説明しましたが、昨今の入院日数削減によって日額保障型で得られる給付金が減少する傾向にあります。


それでも重い病気になるとある程度の医療費が発生します。肺炎や心不全など、入院が必要な病気の医療費は10万円以上かかります。


入院時の平均的な医療費と在院日数は、下記の通りです(3割負担考慮)。

  • 肺炎(1歳~14歳):10万8000円、6.7日
  • 心不全:24万300円、17.9日
  • 85歳未満の2型糖尿病(末梢循環不全なし):15万6000円、13.3日

仮に入院日額1万円が給付される医療保険に入っていたとしても、数万円以上実費で必要になり、給付金だけでは医療費を賄えません。実費補償型なら、入院日数が少なくてもかかった分だけ給付金が出るので安心です。

メリット④:入院給付金の上限日数が多い

日額保障型では、入院日数に上限があるといった欠点もあります。前述の通り、比較的短期の入院も給付金は足りませんが、数万円~10万円程度なら何とか払えると思います。


長期で入院した場合、日額保障型では一般的に下記病気以外では60日または120日が上限です。

  • がん
  • 脳出血
  • 心筋梗塞
仮に足の複雑骨折で長期入院した場合、最初の2ヶ月または4ヶ月分しか給付金が支給されないことになります。その際の医療費負担は膨大で、医療保険に入っているのに保険金が全く足りない事態にもなりかねません。

実費補償型でも上限はありますが、日額保障型より寛容な日数、たとえば365日など長期的な入院にも備えられます。

本来、保険というものは発生確率は低いが、もしもの際の大きな負担に備えるものです。実費補償型の保険のほうが、理にかなっているといえます。

実費補償型の3つのデメリット

これまで実費補償型の医療保険の良い側面について説明してきましたが、下記のようなデメリットもあります。

  1. 終身型がなく、定期型の商品しかない
  2. 現在の商品は入院に対する保障に偏っており、通院・在宅療養の保障に弱い
  3. 給付金の限度額は数百万円程度しかない

デメリット①:定期型の商品しかない

日額保障型と異なり、実費補償型の保険は保障期間が定期型のものしかありません。一般的には5年ごとの更新になります。


保険には通常、終身型定期型があり、主な違いは下記のようになります。

  • 終身型:契約年齢時の保険料が死ぬまで継続
  • 定期型:更新される度に保険料が上がってしまう
また、定期型の場合は80歳前後で更新ができなくなり、その後は保障が切れてしまいますので、肝心の医療費の負担が大きくなりやすい年齢になったときに保障が受けられません。

また、定期型は掛け捨ての保険となり解約返戻金もゼロです。場合によっては80歳まで多額の保険料を払い込んでから、いざ大きな病気になったときに一切保障がない最悪のパターンもありえます。

デメリット②:現在の商品は通院・在宅療養の実費保障が微妙

実費補償型の保険は、最近登場した商品です。そのため、大手の損害保険会社数社のみが出しているので商品の数が少ないです。


現在の実費補償型の保険は入院に特化したものが多く、通院保障は薄くなっています。最近は入院日数の減少に加えて通院メインでの治療も進んでおり、実費補償ではカバーしきれない場合があります。


通院保障がある商品もないわけではありませんが、通院については日額保障の商品が多く、日額保障型の保険と大差ないです。


実費補償型はできて間もない商品なので、今後通院治療に対して手厚い商品になる可能性もあります。実費補償型保険は一般的に5年更新なので、更新時に新しい商品が出たら乗り換えるスタンスで入っておくのはありかもしれません。


大手損保が出している実費補償型の保険の商品例についても下表にまとめましたので参考にしてください。


商品A商品B
基本補償・入院治療費用保険金

・入院諸費用保険金

・入院医療保険金および手術医療保険金

※3つの基本補償のうちいずれか1つ以上をセット
入院治療費用保険金
入院治療費用保険金
(1回あたり)
上限120万円上限120万円
入院治療費用保険金上限500万円上限180万円
基本補償の保険料1,770円〜2,760円
(20代男性の月額)
830円〜1,028円
(20代男性の月額)
申し込み方法店頭orネットネット専用

デメリット③:給付金の限度額は数百万円程度しかない

実費補償型にも給付限度額があります。大手損害保険会社のとある商品では120万円前後が給付限度です。


治療費が高く、治療期間の長い病気になってしまうと、実費補償型でも医療費をカバーできない可能性もあります。


入院日数は減少傾向にあるので、実際にカバーできなくなるリスクはほとんどないとはいえ、実費補償型と言いつつ補償しきれない部分があるのはデメリットといえます。


しかし、高額な医療費に関しては実費補償型にも先進医療特約(オプション)があり、付加すれば2000万円まで先進医療の実費補償が受けられます。

日額保障型の2つのメリット

ここまでの説明を聞くと実費補償型の方が圧倒的に得だと思われる方もいるかもしれませんが、日額保障型にも以下のようなメリットがあります。

  1. 定期型だけではなく終身型の保険もある
  2. 数ヶ月以内の入院期間なら受取総額は多い
特に終身型の保険を選ぶことで一生涯の保障を手にすることが日額保障型医療保険を選ぶ最も大きなメリットだと考える人も多いです。

メリット①:終身型の保険もある

日額保障型には、終身型の保険もあります。終身型は定期型と比較して、若いうちの保険料は高いですがトータル金額は安くなります。


終身型なので保障が一生涯続くのことも利点としては大きく、解約返戻金がある保険なら積立金の一部を解約時に受け取ることができます。解約返戻金には大きくわけて下記3つの型があるので、商品ごとの違いには注意してください。

  • 低解約返戻金型
  • 従来型
  • 無解約返戻金型
無解約返戻金型の場合、解約返戻金はほとんど出ないです。

メリット②:数ヶ月以内の長期入院なら受取総額は多い

日額保障型は入院時の支払い限度日数が60日または120日が一般的です。数ヶ月程度の入院期間なら入院日数分の給付金を受け取れるので、実費補償型よりも受け取れる給付金は多くなります。


以下の表で示した病気を例にすると、平均在院日数が10日以上あり、高額療養費制度を適用すると10万円前後が自己負担になるので、入院日額1万円の医療保険に加入していれば実費補償型の場合よりも多く給付金を受け取ることができます。

疾患自己負担額平均在院日数
脳梗塞356,000円20.3日
肺・気管支がん183,000円13.2日
糖尿病156,000円13.3日

(参照:病気の自己負担額と平均在院日数|国立国際医療研究センター病院)


実費補償型の商品は基本的に高額療養費制度の上限額を超過した分を差し引いた医療費に対して実費補償がなされます。


また、限度日数よりも長くなる入院は近年減ってきており、特に半年以上の長期入院はほぼ皆無といえます。生活習慣病やガンなどある程度入院日数のかかる病気でも、平均入院日数は60日もないので、日額保障型でも十分カバーできます。


1年以上の長期的な病気への対策なら、むしろ医療保険ではなく就業不能保険で減った収入をカバーする方が現実的です。

日額保障型の3つのデメリット

日額保障型も以下のようなデメリットがあります。

  1. 支払い限度日数の存在
  2. 終身型は時代の経過で保障内容が古くなる
  3. 定期型は保険金が足りない場合がある
特に日額保障型と実費補償型の大きな違いとして終身型保険の有無がありますが、実はこの終身型保険にも非常に注意すべきデメリットがあるのでしっかりと確認しておきましょう。

デメリット①: 支払い限度日数がある

日額保障型は、前述の通り支払い限度日数があります。現在の医療体制で数ヶ月以上の入院になることは稀ですが、複雑骨折での長期入院や抗がん剤治療による長期通院だと上限以上の保険金はもらえません。


レアケースとはいえ実費補償型と比べて受け取れる保険金が少なくなるリスクがあります。

デメリット②:終身型の場合は時代の経過で保障内容が古くなる

終身型の場合、保障内容が更新されず、新しい治療法に対して給付金が受け取れない可能性があります。


若い時に終身型保険に入っておけば高齢時に比べて毎月の保険料が安くなることを理由に、終身型に加入している20〜30代の人たちも多くいます。


ただし、20代、30代で大きな病気をすることは稀であり、大半は高齢者になって罹患します。保険だけは古いままで医療だけが数十年以上進歩しているため、新しい治療法では給付金が支払われない可能性があります。


これを防ぐためには、特約の追加や契約変更が必要です。ですので、結果として定期型と同等以上の保険料を支払うことになります。


保険の契約内容によっては契約変更や特約追加ができないものもあり、終身型の医療保険は将来的な変化に対して不向きです。

デメリット③:定期型の場合は保険金が足りない場合がある

定期型、終身型のいずれも実費補償型と異なり、入院日数に応じた給付と手術、病気に応じた給付しかありません。


下記の費用は特約で付与することもできないので、完全に実費負担です。

  • 差額ベッド代(個室利用時)
  • 食事代
  • 交通費や生活費
  • ローンや家賃
  • 子供の教育費
ただ、実費補償型でもカバーできるのは原則として入院治療に関わる部分だけです。家賃やローンなどは医療保険では補填できません。

傷病手当金障害年金を受けるか、就業不能保険に入ることで、治療以外の部分は対策できます。

まとめ:実費型と日額型で困ったらプロであるFPに相談しよう!

ここまで、実費補償型と日額保障型の医療保険について解説しました。

  • 実費補償型のメリットは差額ベッド代や食事代まで実費負担
  • 実費補償型は終身型がない、通院保障が足りないことが欠点
  • 日額保障型は終身型があるが、支払額や入院日数に限度がある
実費補償型は最近出た保険ですので、今後新商品が出れば状況が変わる可能性もあります。現状ではどちらも一長一短という印象で、保険に何を求めるかによって選ぶべき保険は変わるでしょう。

どちらを選ぶべきか迷った人は、プロに相談してみるのはいかがでしょうか?

マネーキャリアでは、お金のプロであるFP(ファイナンシャルプランナー)が何度でも無料で相談に乗ります。

予約も相談も、オンラインで完結します。もちろん対面でのご相談も可能です。予約に関しては、LINEで前日までに予約いただければOK!

金融機関に属さないFPなので、第三者目線でアドバイスできます。保険以外に、下記相談も可能です!
  • 家計
  • 資産形成
  • 住宅ローン
保険で迷った人は、ぜひ一度相談してください!

ランキング