火災保険の保険金で外壁塗装・外壁修理は可能?

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住宅のサイディングなどが台風や雪害によって被害を受けた際、火災保険の保険金で外壁塗装・外壁修理をすることが可能です。外壁塗装・外壁修理をする際の条件としては、外壁の修理費用が免責金額を下回っていないこと、外壁の被害発生から3年以内であること等が挙げられます。

火災保険の保険金で外壁塗装・外壁補修は可能?

家を建てたときに加入したけど、火事で家を失ったときしか補償が受けられないと思っている人がほとんど。どのような補償が受けられるのか、知らない人が多いようです。


 意外と知られていないのが外壁塗装や外壁補修の保険金が受け取れること


本当に外壁塗装・外壁修理に火災保険が適用できるの?と疑問に感じるかもしれません。


火災保険は、損害保険ですから適用範囲や条件がありますが、それに当てはまれば活用できる可能性があるのです。


この記事では以下の内容を解説しています。

  • 火災保険の保険金で外壁塗装ができる
  • 火災保険で外壁塗装ができる契約内容
  • 外壁塗装・外壁修理の費用が受け取れる条件
  • 保険金を受け取る流れ


なぜ、火災保険で外壁塗装・外壁修理に活用できるのか、どのように活用するのか、知識を得ることができるでしょう。最後までごご一読ください。

火災保険の保険金で外壁塗装は可能

火災保険と一口にいっても、補償される範囲が広範囲に及ぶものもあります。


最近の火災保険は、家が燃えて家を失ったときだけ補償されるものだけでなく、プラスして家財に対する補償が受けられるようにしておくことができます。


こうすると、火事で家と家財を失っても両方の補償が受けられます


外壁塗装・外壁修理は、台風(風災)や地震によって外壁が壊れた、補修が必要になったなどの場合に、外壁塗装も含めて火災保険の保険金で修理が可能になります。


一般的に外壁塗装は、10年に1回のペースでメンテナンスを行うと、家が長持ちすると言われています。


このメンテナンスは、火災保険の補償の対象外になるので自費で行う必要があるので注意しましょう。

外壁修理ができる火災保険の種類

火災保険は、3つに分類できます。「住宅火災保険」、「住宅総合保険」、「新タイプの住宅火災保険」になります。


それぞれに補償される範囲が異なるので「住宅火災保険」と「住宅火災総合保険」の違いを表で見てみましょう。

住宅火災保険住宅総合保険
火災
落雷
破裂・爆発
風災(台風など)
水災×
水漏れ×
暴行・破損×
飛来・落下・衝突×
盗難×

表が示した通り、補償される範囲は加入している保険契約の内容によって違いがあります。


「新タイプの火災保険」は、家だけでなく庭の外灯や野外設備が損傷した場合にも補償が受けられます


「住宅総合保険」は、洪水や高潮、津波などの水害にも対応しており、人の過失によって水漏れや暴行・破損にいたったときでも補償の対象になります。


盗難にも対応しており、万が一盗難によって損害をうけたときにも保険金が受け取れます。

参考:火災保険の保険金で外壁塗装をした事例

参考に実際に火災保険で外壁塗装をした事例を2例紹介します。
 


一例目は、台風によって飛来してきたものが外壁にあたって破損した風災。また、全体的にも風の影響を受けて劣化したとみられる箇所が見受けられました。
 


60代で築38年の住宅に住んでおり、あまり自宅の修繕にお金をかけるつもりはなかったようです。 


  • 年齢 60代
    性別 女性 
  • 加入していた火災保険 住宅火災保険 
  • 受け取った保険金 103万円 
  • 事例 台風で外壁が破損し、外壁全体に影響があった
 二例目は、雪害と認定されたもので、積雪によって建物に重みがかかって外壁にひび割れが発生したケースです。


 外壁のひび割れは、経年劣化によるものも多く判断が難しいですが、積雪の多さによっては、雪害と判断される場合があります。 

  • 年齢 40代
    性別 男性 
  • 加入していた火災保険 住宅総合保険 
  • 受け取った保険金 160万円 
  • 事例 積雪によって、外壁にひび割れが発生した雪害

外壁塗装ができる火災保険の補償内容と補償対象

火災保険に入るときに基本事項となる内容とそれに付帯する特約を決めていきます。 


 どこまでの災害に対して補償してもらうかは、家がある立地などで決められます。 高い位置に家があれば、水災についての補償はいらないと選択できます。


雪災は風災と雹災がセットになっていることがほとんどです。


 補償内容は以下の通りです。 

  • 火災 
  • 落雷 
  • 破裂・爆発 
  • 風災・雹災・雪災 
  • 水漏れ 
  • 水災
  • 盗難 
  • 暴力行為 
  • 物体の落下・飛来・衝突
  幅広く広域で備えられますが、加入した火災保険によって違いがあります。 


 火災保険の加入に仕方にもよりますが、補償対象となるのは以下の通りです。
 

  • 建物…家そのもの、門、フェンス、物置、カーポートなども含まれます。

  • 家財…家具、テレビ、冷蔵庫、洋服、カーテンなど 
  • 建物+家財…建物と家財の両方 
建物のみだと台風で屋根が飛ばされて、家具などが被害を受けても、屋根の修理費のみの保険金になります。 


 家財の保険にも入っていれば、家具やテレビなどに被害が及んだ部分についても補償が受けられます。

参考:地震保険の補償範囲

地震保険は、単体で入ることができず、火災保険に付帯して加入する方式を取り入れているところがほとんどです。


地震保険は、地震に伴う家屋の倒壊、破損のほかに津波による水害、火災、埋没が対象になります


日本は地震大国でもありますし、大地震に備えて火災保険に付帯する形で加入する人が増えています。


地震による災害は、火災、家屋の損壊などが懸念され、それらが補償範囲になっています。


大きな被害でなくても、外壁のサイディングンのひび割れや瓦の落下、雨どいの破損なども補償範囲になります。


地震保険には、単体で加入できる「地震補償保険」がありますが、家屋の全壊などが条件となっていることが多く、限定された補償範囲になっています。

外壁塗装・外壁修理で火災保険の保険金を受け取る際の条件



火災保険に入っていれば、外壁塗装・外壁修理にかかった分の保険金が支払われる場合があります


すべての外壁塗装・外壁修理が火災保険の支払い事由になるわけではなく、補償が受けられる範囲や条件などで対象にならない場合もあります。。


まずは、証券を確認して、どのような場合に保険金が支払われるのか確認しておくことが重要になります。


外壁塗装・外壁修理は、経年劣化によって塗装の塗り替えや修理の必要性がある場合もあるので、調査員がどのように判断するかで保険金がもらえないこともあります


基本的には火災保険は損害保険なので、火災や風災などの災害が原因であることが前提になります。


家が古くなって、外壁塗装をしたいからといって火災保険から保険金が受け取れるわけではないので注意が必要です。

外壁修理の補償ある保険に加入していること

外壁の修理を火災保険を利用して補償してもらおうとするときには、現在加入している保険が外壁の修理の補償があるか、確かめておく必要があります


住宅火災保険は、損害保険の一種で単純に外壁の修理をしたいから、という理由では保険金は支払われません。


損害保険の一種ですから、実害がなければ保険金の支払い対象にはなりません


例えば、台風によって外壁に飛来物がぶつかって直さなければならない、ということを証明できなければ、保険金の支払いの対象にはならないのです。


住宅総合保険では、水災や水漏れ、飛来・落下・衝突が補償の対象になっていますが、住宅火災保険では補償の対象外になっています。


外壁の修理の火災保険が補償の対象であるかや住んでいる地域性を確かめておきましょう。

外壁の修理費用が免責金額を下回っていないこと

免責金額は、火災保険に加入する時に決めます


大きな災害になり、家を修理するときには多額の費用がかかるので、火災保険に入っていると大きな備えになるでしょう。


外壁の修理などで少額の費用の場合は、自分で負担して直すこともできます。


免責金額とは、少額であれば自分で直します、という意味があるのです。


例えば、免責金額10万円としていた場合、災害で外壁の修理を行ったところ6万円の費用がかかったとします。


修理費用が免責金額を下回っているので、保険金は支払われません


もしも、外壁の修理費用が18万円かかったとしたら、10万円を超えているので8万円が保険会社から保険金として支払われます。


免責が設定できるのは、風災・雹災・雪災の部分で、数千円から10万円までの範囲で決められることが多いようです。

外壁の被害発生から3年以内であること

外壁の被害は、発生してから3年以内であることが重要。これは、保険法でも定められており、3年以内に申請しなければなりません。


外壁の損傷は、その後の生活にも大きくかかわってくるので、そのまま3年以上放置しておく家庭は少ないでしょう。


被害が発生してから、経過年数が多いと災害による被害なのか、経過年数による老朽化なのか判別が難しくなるので、被害にあったときは早めに保険会社に連絡をした方がよいでしょう。


外壁の被害が発生してから3年以上経過していると、判別しにくくなり補償の対象ではなくなってしまう場合もあります


ニュースで取り上げられるような大きな災害の場合は、保険会社も速やかに情報を得ることができるので、補償の対象であるか判別ができます。


人によって受けた被害の場合は、得られる情報がないので自分で速やかに保険会社に連絡をするようにしましょう。

外壁の損害の原因が自然災害であること

外壁の損害を火災保険で修復したいときは、自然災害であることが前提になります。


定義として風で外壁が損傷した場合は、最大瞬間風速が20メートル/秒以下であることが条件になります。


外壁の損傷は、風によって飛来物が壁にあたったときやものが落下したときに受けやすいものです。単なる風によって損害が起きたとしても、保険会社が災害ではないと判断すると保険金は支払われません。


保険会社が保険金を支払うのは、災害であるか、そうでないかで判断します。


火災による外壁の損害なのか、保険金を支払う基準となります。自然災害とは以下の通りです。

  • 台風・竜巻などの風災
  • 雪・雹(ひょう)
  • 雨・洪水・土砂崩れ
  • 落雷

自然災害で外壁の損害があったときには、保険が適用される可能性があるので、保険会社に問い合わせてみましょ。

外壁塗装・外壁修理で火災保険の保険金を受け取る流れ

火災保険には加入しているけど、外壁塗装・外壁修理などのときは、どのようにして保険金を受け取ればよいのでしょうか。


簡単に言ってしまえば、保険会社に連絡をして保険会社が保険が適用されると判断してくれれば、保険金を受け取ることができます


大まかな流れは以下の通りです。

  • 業者に連絡して損傷しているところを確認してもらう
  • 工事が必要であれば、見積もりをもらう
  • 保険会社に連絡をして、指示を待つ
  • 指示されたとおりに、書類を用意する
  • 書類を保険会社に送り、指示を待つ
  • 鑑定人に家の調査をしてもらう
  • 確定した保険金を受け取る
行程が多いように感じられますが、自分ですることはそんなに多くありません。


外壁の状態を確認してもらうために、業者の人に見てもらってどのぐらいの工事が必要になるのか、確認してもらいます。


この作業を始めてから、1週間から2週間で保険金が支払われます

火災保険の保険金請求の必要書類

火災保険の保険金請求には以下の書類が必要になります。


  • 火災保険請求書
  • 事故報告書(事故状況説明書)
  • 工事の見積書
  • 被害箇所の写真
  • 建物の図面
災害が発生したときには、修理お願いする会社と保険会社に連絡をします


外壁の業者は、その程度の工事が必要で工事にかかる見積もりを作成します。見積もりをする業者は、災害によって工事が必要なのか、経年劣化によるものなのかの判断も行います。


災害による修復が必要だと判断されると、保険会社に見積もりを提出して工事に着工します。


業者によっては、保険会社への申請を代行して行ってくれるところもあります


事故報告書には、災害による損傷の度合いや状態を説明する文書になり、写真が必要になります。場合によっては、建物の図面も提出します。

参考:火災保険の適用判断は鑑定人が行う

火災保険の適用判断をするには鑑定人が行います。


鑑定人がチェックする項目は以下の通りになります。

  • 損害箇所の見積もり
  • 同等工事の価格
  • 修理方法と業者
  • 不要な施工の有無 など
火災保険に限らず、損害保険の鑑定人は工事が必要なものに対して適切な見積もりが作成されているか、内容を確かめています。


外壁塗装・外壁修理の場合は、同等の工事をした場合に同じ金額になるのか、という点についても鑑定しています。


正しく判断してもらうために、損害を受けたところは必ず写真を撮っておきます。損害を受ける前の写真があれば比較ができるので用意できるときは用意しておきましょう。


外壁塗装・外壁修理の場合は、経年劣化でも工事が必要になります。災害とは関係のない工事は保険金は支払いの対象ではないので、災害で工事が必要になったところだけ工事をしているか、確かめています。

注意:保険金の申請代行サービスの詐欺に注意

外壁塗装・外壁修理が火災保険で無料になる、などのキャッチコピーで外壁塗装・外壁修理を請け負っている会社がありますが、本当に実現できるとは限りません。


無料で外壁塗装ができるとしている会社がトラブルをまねいており、国民生活センターなどに相談が多く寄せられているようです。日本損害保険協会も注意を促しています。


火災保険が適用されるのは、自然災害などによって外壁に損傷があった場合に保険金が支払われます。まずは、故意ではなく災害によって、被害にあったことが前提になります。


特に、「火災保険を使って無料で工事をしましょう。」という強引なセールスを受けたときは、注意が必要です。


中には、経年劣化による工事なのに、嘘をついて災害による損傷であるように保険会社に申請をして、「うまくやります」などといって、保険会社への申請を代行して詐欺に合うこともあります。

まとめ:火災保険の保険金で外壁塗装・外壁修理をしよう

火災保険の保険金を利用して、外壁塗装・外壁修理をすることは可能ですが、免責金額もあるので、全く負担がなく外壁塗装・外壁修理ができるわけではありません。


今回の記事では以下の開設をしています。

  • 火災保険で外壁塗装・外壁補修は可能?
  • 火災保険の補償内容と補償対象
  • 保険金を受け取る条件
  • 保険金を受け取る流れ

保険には、補償の範囲と対象があるので、ご自身が加入している火災保険で、外壁塗装・外壁修理ができるのか、内容を確認しておく必要があります


契約の内容によっては、外壁塗装・外壁修理の工事ができない場合もあります


火災保険は、あくまでも損害保険で自然災害で外壁に損傷を受けてしまったときなどに活用されるべき保険です。


火災保険を有効に活用できるように、参考にしてみてください。

この記事の監修者
森下 浩志
2018年に早稲田大学基幹理工学部に入学。保険×テックの領域で保険業界をイノベーションをしていく姿勢に共感し、「ほけんROOM」の運営に参画。2019年にファイナンシャルプランナー、損害保険募集人資格を取得。

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