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取引信用保険とファクタリングの違いはなに?3つの違いを解説!

取引信用保険とファクタリングは取引先が債務不履行になった際に保険金が支払われます。しかし、取引信用保険とファクタリングには3つの違いがあるということをご存知ですか?今回はそれぞれのメリット・デメリット、どのような会社が向いているのかに関してご説明します。

取引信用保険とファクタリングの違いは何?

経営者であれば、取引先の倒産などにより債権が回収不能になってしまうことが不安だと思います。


特に中小企業であれば、大型取引先に対する債権が回収不能に陥っても大丈夫といえるほどキャッシュが潤沢にある、という方は例外かと思います。


そこで挙げられる取引先の倒産などによる債権回収不能に対するリスクを回避する方法として、取引信用保険ファクタリングがありますが、取引信用保険とファクタリングの違いをしっかりと認識している方は少ないのではないでしょうか。


そこで今回の記事では、

  • 取引信用保険とファクタリングの違い
  • ファクタリングを選ぶべき会社
  • 取引信用保険に加入する時の注意点

を中心に解説します。


取引信用保険とファクタリングの違いをしっかりと理解することで、どちらを自分の会社が利用するべきかを判断することができようになると思います。


ぜひ最後までご覧ください。




取引信用保険とファクタリングの3つの違い

取引信用保険とは、取引先の倒産や支払遅延等により売買等による販売代金を回収できなくなった場合に、その損害について保険金を受け取ることができ、取引先に対する倒産などの軽減を図る仕組みを持った保険です。


ファクタリングとは、企業の売掛債権をファクタリング会社が買い取り、自社のリスクで代金回収を行うことを主とする仕組みで、売掛金が支払い期日前に現金化でき、取引先が倒産した場合の支払いリスクを回避することができます。


どちらも取引先の倒産に備えた仕組みですが、両者の違いについて以下で具体的に見ていきます。

【違い1】取引先の範囲が違う

取引信用保険

取引信用保険の保険の対象は包括的に設定します。  


具体的には、保険加入会社のすべての取引先と設定するかあるいは、保険によって売上高または債権残高が上位〇〇位、債権残高△△円以上のすべての取引先などという設定ができます。


逆に設定が認められない例として、担保設定がない会社のみ、決済期間が3か月を超える会社のみなどがあります。


ファクタリング

それに対してファクタリングでは、通常1社に対して有する売掛債権を対象としてファクタリング会社に売却します。


よって、取引信用保険と対比すると、ファクタリングの対象は1社を対象とした特定の債権を売却するという点で個別的であるといえます。


【違い2】債務回収のリスクが違う    

ファクタリング

ファクタリング会社が売掛債権を保証するのではなく、売掛債権を買い取ります。よって手数料は引かれますが、売掛金をその時点で手早く現金化することができます。

もしファクタリング会社が取引先に対する債権回収に失敗したとしても、回収不能のリスクはファクタリング会社が負い、債権を売却した会社は責任を追及されることはありません。

取引信用保険

保険事故が起きた場合に保険会社にその事実を報告、保険金が下りるという流れですが、保険事故が起きてみても保険金が下りない場合もあります。

保険金が下りない場合の具体例としては、取引先の資金繰りが悪く売掛金の支払いを渋っている場合や、保険加入会社に対して何らかのクレームがあり、その意思表示で売掛金を支払っていない場合などです。

ファクタリングではファクタリング契約締結の際に契約で定めた金額を確実に受け取ることができるのに対し、取引信用保険は保険金の請求をしても確実に受け取れる保証はなく、債権回収のリスクは高いといえます。

【違い3】保険料と補填の割合が違い

取引信用保険

取引信用保険の保険料は、取引先の信用の状態などに基づいて個別に設定されます。

具体的には、保険料率は平均的に年間3%前後で、対象となる取引先の支払い限度額に保険料を乗じた額となります。


例えば取引先を10社、一社につき支払い限度額を500万円と設定、保険料率が3%であれば、

10×500×3%=150

となり年間保険料は150万円となります。


保証の内容については支払い限度額と、損害額に縮小率と呼ばれる比率をかけた額が保険金額として支払われます。


ファクタリング

一方でファクタリングの手数料においても、取引信用保険と同様に取引先の信用の状態などに基づいて個別に設定されます。


具体的には、売掛債権額の10-30%が一般的です。


もしも売掛債権が5,000万円と仮定すれば、

10%の場合5,000×10%=500万円
30%の場合5,000×30%=1,500万円

と、500万から1,500万円となります。債権額からこの額を差し引いた金額を受け取ることができます。


このように、一般的にファクタリングにかかる金額のほうが高額になります。


ファクタリングを使うべき会社

取引信用保険とファクタリングには以上のような差があり、どちらも一長一短であるといえますが、明らかにファクタリングを使ったほうがメリットが大きい以下のような場合もあります。

  1. 金融機関から融資を断られた場合
  2. 金融機関からの融資の審査を待つ余裕がない場合
  3. 取引先が売掛金の回収期日が長期間の業界である場合

融資を受ける必要があるにもかかわらず金融機関に断られた場合には、ファクタリングを利用し債権を売却するのが早道といえるでしょう。

融資の審査を待つ余裕がない場合とは、キャッシュが不足しており、かなり緊急に支払いを控えている場合などが考えられるため、最短で即日または数日で現金を受け取れるファクタリングがふさわしいといえます。

回収期日が長い場合には、緊急にキャッシュが必要となった場合にも回収日まで待つことなく現金を手に入れることができます。

取引信用保険に加入する注意点

ここまでは取引信用保険とファクタリングの違いについてご説明してきました。


では、上記のようにファクタリングを選ぶメリットが少なく、保険料や手数料の負担が小さい取引信用保険を検討する場合しっかりと保険料を受け取るためにはどのようなことを注意すればよいのでしょうか?

告知義務がある

告知義務とは保険契約を締結するにあたり、決められた事項について保険会社に事実を通知する義務です。


通知が必要な事項を保険会社に通知せずに保険に加入した場合などは、万一取引先が倒産しても保険金が支払われません。


「決められた事項」の例として、取引先が既に支払い遅延状況にあること、取引先の支払い状況が悪いことなどです。


また、保険加入時に問題がなくても、保険の対象となっている取引先の動向、中でも支払い状況には常に注意し、万が一支払い遅延などの通知事項が発生した場合には保険会社に通知する必要があります。

縮小率で保険金額が算出される

縮小率とは、保険加入会社に支払われる保険金額を算出する際に使われる割合のことです。


取引信用保険の保険金額は保険契約締結時に定めた「支払限度額」と「実際の損害額に縮小率を乗じた金額」を比較したときの、小さいほうとなります。 


縮小率はおよそ90%~95%くらいになります。


支払限度額を500万円と設定した取引先が倒産したと仮定して、実際の損害額が400万円の場合と、損害額が600万円の場合を対比すると、


損害額400万円の場合
400万円 × 縮小率90% = 360万円 
損害額600万円の場合
600万円 × 縮小率90% = 540万円



前者では支払限度額である500万円と実際の損害額に縮小率を乗じた金額である360万円を比較して、支払われる保険金額は小さい方の360万円 となります。


それに対して後者では支払限度額である500万円と実際の損害額に縮小率を乗じた金額である540万円を比較して、支払われる保険金額は小さい方の500万円となります。


このように、保険金額が支払限度額を下回る場合もあるので注意が必要です。

まとめ:取引信用保険とファクタリングの違いに注意

この記事では、 取引信用保険とファクタリングの違いについて解説してきましたが、いかがでしたでょうか?


今回の記事のポイントは、

  • 取引信用保険とファクタリングは取引先の範囲や債権回収のリスクが異なる
  • 資金が早急に必要な会社はファクタリングを使うべき
  • 取引信用保険には告知義務など注意点がある

でした。


ファクタリングに比べ、取引信用保険には債権回収のリスクが高いですが、手数料の負担が少なく済みます。

会社の置かれた状況に応じてしっかりと対処し売掛金を保全することで、貸し倒れのリスクを軽減することができます。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。


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