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法人契約の長期平準定期保険の2つのメリットと3つのデメリット!

法人契約の長期平準定期保険には2つのメリットがあります。しかし、メリットのみではなく3つのデメリットもあります。そのデメリットを避けるために法人契約の長期平準定期保険の活用方法についても解説します。他にも経理処理やおすすめの長期平準定期保険もご紹介します。

長期平準定期保険とはどんな法人保険?

経営者や役員の退職や死亡に備えて、高額の保険金を用意しておきたいと考えている方は少なくありません。

法人契約の長期平準定期保険であれば、「95歳満期」や「100歳満期」といった非常に長い保険期間を設定することができるので、長期に渡って保障がつくので安心できると考えている方もいるかもしれません。

しかし、法人契約の長期平準定期保険には保険料が高額であったり、解約のタイミングが難しいといった3つのデメリットがあることはご存知でしたか?

法人契約の長期平準定期保険の正確な知識を身につけて、メリットだけでなくデメリットもしっかり確認することで、法人保険の効果を最大限に活用できると思います。

そこで今回は、法人契約の長期平準定期保険について 
  • 節税効果と貯蓄性に関する2つのメリット 
  • 保険料、解約のタイミング、出口戦略に関する3つのデメリット 
  • 出口戦略や資金調達などの活用方法の紹介 
  • 法人契約の長期平準定期保険の経理処理 
  • 目的別の2つの長期平準定期保険 
以上を中心に解説していきます。

この記事を読んでいただければ、法人契約の長期平準定期保険を有効活用するためのプランを考える上で役立つと思います。

ぜひ、最後までご覧ください。


法人契約の長期平準定期保険の内容

法人契約の長期平準定期保険は保険期間が非常に長いことが特徴で、保険会社によって異なるものの、満期が95歳、100歳といった年齢まで継続します。


このように保険期間が非常に長いため、長期平準定期保険は経営者や役員の死亡保険金を準備するために使われます。


また、長期平準定期保険は保険期間の全期間にわたって保険料が一定であることも特徴です。


通常の保険であれば、年齢が高くなり、死亡や病気のリスクが上がるほど保険料も高くなります。


長期平準定期保険の保険料が一定なのは、保険料の積み立て方に特徴があるからです。


長期平準定期保険は、保険期間を前半の6割と後半の4割に分け、前半6割の期間で保険料を積み立てます。


前半6割の期間で積み立てた保険金を後半4割の期間で取り崩すことで、保険期間の全期間にわたって保険料を平準化しているのです。


また、長期平準定期保険では受け取ることができる保険金の額も保険期間全体にわたって一定です。


逓増定期保険では契約当初から満期までに保険金額が5倍になるので、この点を比較すると長期平準定期保険との違いが明確になります。 

法人契約の長期平準定期保険の2つのメリットを解説

法人契約の長期平準定期保険に加入すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?


ここでは法人契約の長期平準定期保険のメリットに関して、以下の2つのポイントを解説していきます。


  • 保険料が損金算入されることによる節税効果が見込める 
  • 解約返戻金の返戻率のピークが長くなることで貯蓄性が高くなる

【メリット1】保険料が損金に算入されるので、節税になる

法人契約の長期平準定期保険では、保険料が損金算入されるので、節税効果が見込めます。


現在の法人税は約30%なので、以下の計算式でおおよその値を求めることができます。 

所得金額[益金-損金]×3/10[法人税]


所得金額が少なければ少ないほど、法人税の課税対象額を減らすことができます。


そのため、所得金額は益金から損金を引いた額なので、損金が大きければ大きいほど法人税の課税対象額が小さくなり、節税効果が高くなります。


法人契約の長期平準定期保険では保険料の1/2を損金算入することができます。


そのため、掛け捨ての定期保険のように、保険料を全額損金算入できる保険ほどには節税効果は高くありません。


しかし、1/3損金算入や1/4損金算入の法人保険よりも節税効果は高く、比較的節税対策に利用しやすい保険であると言えます。

【メリット2】返戻率のピーク期間が長いので、貯蓄性がある 

法人契約の長期平準定期保険の解約返戻率の特徴として、以下の3つが挙げられます。


  • 返戻率がピークに到達するまでが長い 
  • 返戻率のピーク期間が長い 
  • ピーク期間になると返戻率が100%を超える場合もある


法人契約の長期平準定期保険では、解約返戻金の返戻率がピークに到達するまで20年から30年かかります。


逓増定期保険ではピークに到達するまでの期間が5年から10年なので、法人契約の長期平準定期保険の方が長期的なプランに向いています。


そのため、会社の経営者や役員が比較的若い場合には、法人契約の長期平準定期保険がおすすめできます。


また、法人契約の長期平準定期保険はピーク期間が長いので、ピーク期間に合わせて解約しやすいのが特徴です。


その点、逓増定期保険は比較的ピーク期間が短いので、ピーク期間に合わせて解約するのがやや難しいです。


そして、長期平準定期保険の中には解約返戻率が100%を超えるものもあるので、銀行の預金口座に寝かせておくよりも効果的に資産運用をすることができます。


このように、長期平準定期保険はピーク期間が長く、解約返戻率も高いため、貯蓄性が高いことがメリットであると言えます。 

法人契約の長期平準定期保険の3つのデメリットを解説

これまで法人契約の長期平準定期保険のメリットについて解説してきましたが、デメリットもあるのでしっかり確認しておきましょう。


ここからは法人契約の長期平準定期保険のデメリットについて以下の3つのポイントを解説していきます。


  • 解約返戻金が低いが、保険料が高いこと
  • 解約のタイミングの調整が難しいこと
  • 出口戦略を考えなければならないこと

【デメリット1】解約返戻金が低いにも関わらず、保険料が高い

法人契約の長期平準定期保険の解約返戻率はピーク時に100%を超えるものもありますが、ピークになっても80%程度にとどまる場合もあります。


つまり、法人契約の長期平準定期保険は解約返戻金が期待できないことがあるにもかかわらず、保険料が高いことがデメリットとしてあげられます。


長期平準定期保険の保険料が高い理由は、保険期間の全体にわたって保険料を平準化されており、前半6割の期間と後半4割の期間に保険期間を分け、前半6割の期間で保険料を積み立て、後半6割の期間で積み立てた保険料を取り崩すことで平準化します。


これにより、本来であれば高い保険料を払わなければならない後半4割の期間を、前半6割の期間と同じにしているのです。


そのため、長期平準定期保険は後半の保険料を一般の保険よりも安くする代わりに、全期間で支払う保険料が高くなっているのです。

【デメリット2】解約のタイミングの調整が難しい

法人契約の長期平準定期保険では、解約をするときに解約返戻金を受け取ることができますが、解約返戻率は山の字カーブを描いており、ピークに達した後は返戻率が低くなってしまいます。


そのため、解約返戻率のピークは持続するわけではないので、解約をするときはピーク時を逃さないことが大切です。


とはいえ、解約返戻率がピークになったときに解約したとしても、経営者や役員の死亡や退職などのイベントがなければ税負担が重くなってしまいます。


解約する時期が早くても返戻率がピーク時より低くなってしまい、遅くてもピークを逃してしまうので、その調整が難しいことがデメリットとしてあげられます。

【デメリット3】出口戦略を考える必要がある

法人契約の長期平準定期保険に加入する前に、出口戦略を緻密に考えておく必要があります。


出口戦略とは、長期平準定期保険の保険金や解約返戻金を受け取った時の使い道のことです。


出口戦略を考えなければならない理由は、保険金や解約返戻金を受け取ると、積立保険料との差額が益金に算入されてしまうので、そのままだと税負担が重くなってしまうからです。


法人税は所得金額に対して課税されますが、所得金額は益金から損金を引いて計算されます。


つまり、損金算入額が大きければ大きいほど、益金と相殺することで法人税を節税することができるのです。


そのため、出口戦略を考える上では、損金算入が認められている方法を選ぶ必要があるのです。 

法人契約の長期平準定期保険を上手に活用する方法

法人契約の長期平準定期保険は経営者や役員の死亡保険金として活用すると説明してきましたが、それ以外にも活用方法があります。


ここでは法人契約の長期平準定期保険の活用方法として、以下の2つを解説していきます。

  • 経営者の退職金として活用する方法 
  • 緊急時の資金調達として活用する方法

【活用方法1】出口戦略として経営者の退職金に使用する

法人契約の長期平準定期保険の出口戦略の1つとして、解約返戻金を経営者の退職金として使用するという方法があります。


長期平準定期保険は保険期間が非常に長いため、まだ経営者が比較的若い場合に、退職を見据えて加入するのに向いています。


逆に言えば、経営者が若くない場合は、解約返戻率がピークに到達する前に退職時期を迎えてしまう可能性があるため、長期平準定期保険はおすすめできません。

【活用方法2】緊急時の資金調達ができる

法人契約の長期平準定期保険は緊急時の資金調達手段としても利用することができます。


法人契約の長期平準定期保険を利用した資金調達方法には、以下の2つがあります。  


  • 契約者貸付制度を利用する方法 
  • 解約返戻金を受け取る方法  


契約者貸付制度とは、保険会社から、受け取る予定の解約返戻金を担保に融資を受けることができる制度です。


もう1つの方法は解約返戻金を受け取ることですが、返戻率のピークを逃してしまうと十分な金額を受け取れないので注意しましょう。

法人契約の長期平準定期保険の経理処理

法人契約の長期平準定期保険の経理処理は、大きく分けると保険料支払い時の経理処理と、保険金受け取り時の経理処理の2つがあります。


保険料支払い時の経理処理は、前半6割の期間と後半4割の期間で分けて行います。


保険料が年間100万円だとすると、前半6割の期間では、以下のような経理処理になります。

  • 支払保険料(費用)=50万円 
  • 前払保険料(資産)=50万円  


同様に保険料が年間100万円だとすると、後半4割の期間では、以下のような経理処理になります。

  • 支払保険料(費用)=100万円  


解約返戻金を受け取った時の経理処理は、前払保険料の残額を取り崩し、解約返戻金との差額が雑収入となります。


以下の場合を考えてみましょう。

  • 保険料=年間100万円 
  • 解約時期=20年後 
  • 解約時の返戻率=80% 


 すると、以下のような経理処理になります。

  • 解約返戻金=1,600万円 
  • 前払保険料=1,000万円 
  • 雑収入=600万円 

目的別の2つのおすすめ長期平準定期保険

法人契約の長期平準定期保険には、目的別に以下の2つに分類されます。


  • 低解約返戻金型
  • 変額型返戻金型 


 簡単に説明すると、低解約返戻金型は退職金をしっかり積み上げたい人に向いています。


それに対して、変額型返戻金型は法人税を安くして運用資金に使いたい人に向いています。


ここからは、それぞれの長期平準定期保険について詳しく解説していきます。

【低解約返戻金型】退職金をしっかりと積み上げたい方へ

低解約返戻金型とは、解約返戻率が保険期間のある時点で跳ね上がるタイプの長期平準定期保険です。


通常の長期平準定期保険であれば、解約返戻率は山の字カーブを描き、徐々に高くなっていきます。


しかし、低解約返戻金型の返戻率はある時点から急激に高くなるので、緩やかな山の字カーブは描きません。


ピーク時の返戻率も115%まで到達したりと、返戻率が非常に高くなるのが特徴ですが、ピーク直前の場合は返戻率が75%程度と低いです。


低解約返戻金型はピーク前に解約しないことを前提に、退職金を着実に積み立てたい方におすすめです。

【変額型返戻金型】法人税を安くして、運用資金に使いたい方へ

変額型返戻金型は、保険料の一部を投資に充てて運用する長期平準定期保険です。


投資信託や国債といった複数の選択肢から運用方法を選ぶことができます。


運用した結果、実績が良ければ返戻率が高くなりますが、実績が悪いと返戻率が悪くなってしまいます。


保険料は単に支払うだけでも損金算入されるので法人税を節税できますが、節税と同時に運用したいという方におすすめです。

まとめ:法人契約の長期平準定期保険のメリットとデメリット

法人契約の長期平準定期保険について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回のこの記事のポイントは 

  • 長期平準定期保険は節税効果があり、貯蓄性もあるというメリットがある。
  • 保険料が安い、解約のタイミングが難しい、出口戦略を考えなければならないというデメリットがある。
  • 退職金や緊急時の資金調達といった活用方法がある。
  • 経理処理は保険料支払い時と解約返戻金受け取り時で異なる。
  • 退職金目的なら低解約返戻金型、運用して返戻金を高くしたいなら変額型返戻金型がおすすめ。

でした。


法人契約の長期平準定期保険は経営者や役員の死亡保険金の準備に使われますが、それ以外にも様々な使い道があることがお分かりいただけたと思います。


特に退職金や緊急時の資金調達などに活用できるのは、資金繰りに苦労することが多い中小企業の経営者の方にとって心強いものとなるはずです。


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