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長期平準定期保険と逓増定期保険の6つの違いを知って賢く節税!

経営者が法人加入を考えるとき、必ず目にするのが長期平準定期保険と逓増定期保険ですが、2つの保険の違いを詳しく理解している方は多くないはずです。そこで今回の記事では2つの保険の違いを確認し、どのような企業が向いているのかをご紹介します。

長期平準定期保険と逓増定期保険の6つの違いとは?

法人保険の加入を検討したことのある経営者であれば、「長期平準定期保険」と「逓増定期保険」という2つの保険について一度は耳にされたことがあると思います。 


もし会社の状況にあわない法人保険に加入してしまったら、大きな損失につながってしまう可能性があるとご存知でしたか?


節税や退職金対策などの目的で法人保険の加入を検討されていると思いますが、「長期平準定期保険」と「逓増定期保険」の違いを詳しく理解することは会社の損失を守るためにも重要なのです。


 ここでは、「長期平準定期保険」と「逓増定期保険」の違いを 

  1. 返戻率のピーク時期及びその持続期間 
  2. 保険料
  3. 保険金額
  4. 損金計上
  5. 解約返戻金受取時の対策
  6. 加入条件

の6つのポイントから解説していきます。 


この記事を読み終わる頃には、「長期平準定期保険」と「逓増定期保険」の違いを理解し、どちらの保険が会社にとってよりメリットとなるのかを分かるようになります。


どうぞ最後までご覧ください。 

【6つの違い】長期平準定期保険と逓増定期保険の違い

長期平準定期保険」と「逓増定期保険」の2つの法人保険にはどのような違いがあるのでしょうか。


具体的には、

  1. 解約返戻率のピークはいつ頃か。またどれくらいピークが続くのか
  2. 保険料が安いのはどちらの方か
  3. 保障内容(死亡保険金額)に違いはあるのか
  4. 損金計上できる割合は異なるのか
  5. 出口対策に違いはあるのか
  6. 加入条件はどう違うのか
これらのポイントが挙げられます。いずれも加入する法人保険を決める上で、考慮すべき違いととなります。

以下で詳細を説明していきます。


【違い1】解約返戻率のピーク時期とピークが続く期間が違う

まず解約返戻率ピーク時期ですが、逓増定期保険にくらべて長期平準定期保険の方が遅いです。


長期平準定期保険

長期平準定期保険の解約返戻率のピークは、契約からおよそ20年から30年以上です。


解約返戻率のピーク時期が遅く、デメリットに感じられるかもしれませんが、長期平準定期保険の場合、ピークが続く期間が比較的長く続きます。


ピーク期間が長く続くということは、解約のタイミングが図りやすいためメリットといえます。


逓増定期保険

逓増定期保険の解約返戻率のピークは、契約からおよそ5年から10年です。(商品によります)


解約返戻率のピークが早期に達する点はメリットと言えますが、ピークが続く期間が短いので、解約のタイミングに注意が必要です。


【違い2】保険料にも違いが!安いのは長期平準定期保険

長期平準定期保険も逓増定期保険も普通の定期保険に比べ、保険料は高額となっていますが、長期平準定期保険の方が逓増定期保険よりも安いと言えます。


 一般的に長期平準定期保険の場合、1つの商品につき設定できる年間の保険料金額は100万円から300万円です。


一方、逓増定期保険は300万円から2,000万円まで設定することができます。


15年以上といった長期間での退職金積み立てを考えている場合などは、保険料が安い長期平準定期保険の方が良いと思われます。



【違い3】保険金額にも違いが!長期平準定期保険は定額のまま

「長期平準定期保険」も「逓増定期保険」も死亡保障がメイン保障となる定期保険ですが、その死亡保険金額にも違いがあります。

 

「長期平準定期保険」の場合、その保険金額は加入したときから一定で、変動することはありません。


一方「逓増定期保険」の場合、期間が経過していくにつれ、保険金額が逓増(最大5倍まで)していきます。


最初の設定金額によりますが、保険を継続することで、死亡保険金額が7億円位まで増える商品も存在します。

【違い4】最初の6/10期間の損金計上が違う

「長期平準定期保険」と「逓増定期保険」では、保険期間のうち、前半の6/10期間の損金計上についてそれぞれ大きく違うので説明します。


長期平準定期保険の場合、その期間については支払保険料の1/2が損金計上できます。


一方、逓増定期保険の場合は条件によって損金計上方法が異なります。


  1. 保険満了時の被保険者の年齢が45歳を超える場合・・・支払保険料の1/2が損金計上可能。(2や3に該当するものは除く)
  2. 保険満了時の被保険者の年齢が70歳を超え、加入時の被保険者の年齢に保険期間の2倍に相当する数を加えた数が95を超えるもの・・・支払保険料の1/3が損金計上可能(3に該当するものは除く)
  3. 保険満了時の被保険者の年齢が80歳を超え、加入時の被保険者の年齢に保険期間の2倍に相当する数を加えた数が120を超えるもの・・・支払保険料の1/4が損金計上可能


このように逓増定期保険は、条件によって損金計上できる額が異なります。


もし逓増定期保険を検討する場合は、損金算入可能な割合をよく把握した上で、会社の収益と相談し保険料を設定しましょう。


【違い5】出口戦略の違いー解約返戻金受取時のために対策が必要

法人保険の場合、保険料を支払っている間は損金計上できるので節税効果を得られますが、保険を解約し、解約返戻金を受け取ると雑収入として税金の対象となります。


特に解約返戻率がピークに達している時に解約した場合にはとても高い税額になるため、そのための対策が必要です。


そのため、解約返戻金額に相当する金額の損失を同時に出せるよう、準備しておかなければなりません。


方法としては

  • 従業員の退職金として解約返戻金を渡す(もしくは名義変更では現物支給)方法
  • 人件費、設備投資、広告宣伝費などで解約返戻金を使う方法

等々、他にも色々とありますが、退職金として解約返戻金を渡す方法が一般的です。


長期平準定期保険、逓増定期保険どちらについても同様で、保険を解約するタイミング(解約返戻金のピーク時期)と被保険者である従業員の退職時期が重なるように契約をすることが重要です。


また、逓増定期保険の場合、名義変更という方法もあります。契約者を法人から個人に変更することで保険契約を移す方法です。


逓増定期保険は保障額が逓増していくので、解約するよりも名義変更を希望されるケースが多いのです。


ただし、この方法は租税回避とみなされることがありますので、注意が必要です。


専門家に相談の上で決めることをおすすめします。





【違い6】長期平準定期保険の加入条件に気を付けよう

税法上、法人保険について次のように定められています。(参考:国税庁HP


長期平準定期保険

  1. 保険期間満了時に被保険者の年齢が70歳を超えていること
  2. 加入時の被保険者の年齢に保険満了時までの期間の2倍の数字を加えた数字が105を超えること
  3. 逓増定期保険に該当するものは除くこと


逓増定期保険

  • 保険期間の経過により保険金額が5倍までの範囲で増加する定期保険のうち、保険期間満了時における被保険者の年齢が45歳を超えるもの
加入条件は上記の条件をみたすものを指し、長期平準定期保険と逓増定期保険ではそれぞれ内容が異なります。

また長期平準定期保険の場合、加入条件には特に注意が必要です。

例えば、50歳で長期平準定期保険に加入し、70歳で解約する予定だとしましょう。この場合、

50歳+20年×2=90<105


となり、105を超えないので2については条件を満たしていません。

もし50歳時に加入して、2の条件を満たそうとするなら

50歳+28年×2=106>105


というように、28年以上保険契約を続けることが必要となります。

以上のように、条件を満たさなければ長期平準定期保険には加入できません。加入を検討したい場合はよく確認しましょう。

【共通点】満期保険金がない掛け捨て型という点では同じ

ここまで長期平準定期保険と逓増定期保険の違いについてお伝えしてきましたが、共通点もあります。


第一に解約返戻金のある定期保険であるという点です。


一般的に定期保険は掛け捨て型と言われ、解約返戻金はありません。


しかしこの2つの保険については、解約すれば解約返戻金を受け取ることができます。


第二に、もし解約をせず、満期まで保険契約を継続した場合、

  • 満期保険金なし
  • 解約返戻金が0円になっている

となり、何も受け取ることができない、という共通点があります。


これは長期平準定期保険も逓増定期保険も万一の死亡保険金をメイン保障とする定期保険だからです。


長期平準定期保険は高額な死亡保険金を準備できますし、逓増定期保険は、保険期間が長ければ長いほど、死亡保険金額が増えていきます。


解約せずに万一に備えるというのも方法の1つです。


ですが、どちらも普通の定期保険と違い、解約返戻金がある商品なので、受取が0円になることを避けたいのであれば、解約を検討しましょう。


ただし解約が早すぎると、解約返戻金がまだ0円である場合もあるので注意しましょう。


長期平準定期保険と逓増定期保険のどちらに加入すべきなのか?

長期平準定期保険と逓増定期保険の違いや共通点について述べてきました。


様々な違いはありますが、1番大きな違いは解約返戻率のピーク時期です。


長期平準定期保険の場合、ピークのくるタイミングは比較的遅く、逓増定期保険の場合は比較的早くにきます。


そのため、解約したいタイミングが加入して何年後くらいなのか明確にしておくことが肝心です。


もし加入する保険を間違えると大変なことになります。


それぞれのメリットとデメリットをまとめますので、参考にしてみてください。





中長期の節税には長期平準定期保険に加入すべき

まずは長期平準定期保険について、メリットとデメリットを確認してみましょう。


長期平準定期保険のメリット

  1. 長期の死亡保障を確保できる
  2. 解約返戻率が100%以上になる
  3. 解約返戻率のピーク時期が長く、解約のタイミングを選びやすい
  4. 保険料の一部を損金算入できる

長期平準定期保険のデメリット

  1. 解約返戻率のピーク時期が遅く、早期解約をすると損になる
  2. 逓増定期保険に比べ、保障金額が低い

解約返戻率のピーク時期が加入時から20年、30年以上と遅いタイミングでやってきます。

中長期での節税を考えているのであれば、長期平準定期保険がおすすめです。


短期的な節税には逓増定期保険に加入すべき

次に逓増定期保険のメリットとデメリットを確認してみましょう。


逓増定期保険のメリット

  1. 長期の死亡保障を確保できる
  2. 一定期間経過すると保障額が増える
  3. 契約後数年で解約返戻率がピークに達する
  4. 保険料の一部を損金算入できる
  5. 保険料を高額に設定できるため、節税効果が高い

逓増定期保険のデメリット

  1. 保険料が高額
  2. 早期解約は解約返戻金が0になる場合がある
  3. 解約返戻率のピーク時期がすぐに終わってしまうので解約のタイミングを図るのが困難

解約のタイミングを図りづらいのはデメリットですが、数年で解約返戻率がピークに達するため、短期的な節税を考えている場合には逓増定期保険がおすすめです。

まとめ:長期平準定期保険と逓増定期保険の6つの違い

長期平準定期保険逓増定期保険の違いについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回のこの記事のポイントは、

  • 返戻率のピーク時期及びその持続期間
  • 保険料と保険金額
  • 損金計上できる割合
  • 解約返戻金受取時の対策方法
  • 加入条件 
です。


もし長期平準定期保険と逓増定期保険の違いをよく把握せずに、経営状況に合わない方を契約してしまうと、大きな損失につながりかねません。


しかし適切な保険に加入できれば、会社の経営の大きな助けとなります。


保険ROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

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